かっこうの巣で〜中年男の俺が美女と入れ替わり妻に納まるまで 作:いつきとしえ なんてことだ、やっと紹介状を書いてもらったのに知り合いの息子を採用するので悪いねなんて断られるとは? 俺は怒り狂うであろう古女房の顔を思い浮かべてゲッナリした。 仕事が見つかるまで帰ってくるななんて50過ぎた資格も技術もコネもないオヤジにそうそう高給の仕事が見つかるわけないだろう。 「ハァ・・」出るのはため息ばかりだ。 いっそ別人になって人生やり直したいなあなんて思いながらトボトボ歩いていた。 すると向こうから急いでいる風に駆けてくる女性がいた。 えらくスタイルが良くて美人だなあと見惚れていたので彼女が間近に迫った時右によけるか左に避けるかでつい迷ってしまった。 うわ、ぶつかるととっさに避けたつもりだったのだが間が悪いのかその女性も同じ方向に避けて来たので鉢合わせをしてしまった。 ご〜〜ん、すごい音がしたと思ったらそのまま気が遠くなる。 なんか出会い頭でぶつかって身体が入れ替わるて話あったよな、いやあれはネットカフェで読んだラノベかあ? ・・・・なんて思ってた時もありました。 気がつけばお約束の・・え、あそこに倒れてる男って俺?じゃあ俺は?ムニュ!胸にある圧倒的な存在感で思わず股間に手をやるが空振り? パサリと頬にかかる前髪に立ち上がれば俺がはいているのはズボンじゃなくてミニスカートだった。 うーんとうなりながら男が気がつくと俺を見て口をぽっかり開けて固まっている。 「なによ、これー!」そう叫びたいのはこちらも同じだ。 「ちょっと!元に戻してよ」俺にすがりついてくるが俺だって同じ思いだ。 「そんなこと出来たらやってるわ」 「そんなあー」へたり込んで嘆きだしたと思ったら突然顔を上げるや俺に迫ってくる。 「うーそういえばぶつかって入れ替わっちゃったんだよね?なら」ゴツン!頭突きされたが星がチカチカするばかりだった。 「こんなところで座り込んでいてもしょうがないから家で話をしましょう」そう言って俺を引きずるように連れていく。 傍から見ればオッサンが若い女性を捕まえて強制連行というか誘拐にみえるんじゃないか? その家はぶつかった所からそう遠くない場所にあった周囲の家に比べても大きく敷地も広かった。 いまや俺になった女は玄関の前でポケットをごそごそしていたが思い出したように俺からハンドバックをひったくるとそこから出したカギで家に入って行く。 「お邪魔します」俺は小さな声で呟いて後について家に入った。 キッチン兼食堂というところかかなり広い部屋に入るとそこにあるテーブルの前の椅子に座り込み俺にも座れと言う。 俺がなけなしの金と銀行ローンで建てた家の倍は広いし最新のシステムキッチンにこのテーブルだってかなり高級品だと思う。 「どうしよう」「どうしましょう」俺とその女は改めて顔を見合わせてため息をつく。 「なんでこんなオジサンにならないといけないのよ」「どうしてオンナになるなんて」 「ハァ」「ふう・・」 何度か思い直したように頭をぶつけてみるが痛いばかりで元に戻る気配もなかった。 お互いに自分の身体を前にして途方に暮れているうちに玄関が開く音がしたと思ったらこの家の主人が帰ってきたようだ。 「おい、何やってんだ?その人は誰なんだ?」30歳くらいのイケメンでいかにも有能なサラリーマンという感じの男が俺に向かって聞いてきた。 ガタ!っと椅子から立った俺の体になった女が男に向かって「あなたどうしよう!?」と叫ぶ。 主人らしき男は一瞬たじろいて後ずさった。 「なんだ?君は」そう言いながら俺と女を交互に眺めている。 「あの・・ですね・・・」ようやく落ち着いて椅子に座ってもらい顛末を説明すると理解したかのように俺に向かって 「じゃあ君は俺の女房の姿をしているけど本当は〇〇さんと言う男性なんですね。そしてこちらの男性が妻のレイコということでいいのかな?」 「そうですね」「そうよアナタ」俺たちが同時に答える。 それから俺に向かって「ではいろいろ教えてください。まずあなたの本名は?」そして年齢から住所からいろんなことを聞かれたが 「あなたのご家族にも説明しないといけないですね」そういうので家庭での俺の立場を説明すると 「なんか難しそうですね、でもとりあえずあなたの家族なんだし話さないといけないですよね」 「ちょっと待ってよ、あたしの身体はどうなるのよ」「じゃあどうする?レイコがこの人の家に行くか?それならばお前の身体は俺が見張っておけるが」 「そうねえ、そちらの方が良いかな」 「あなたはどうしたい?」俺に聞いてくるので「いやボクはどちらでもいいんですが、奥さんボクの代わりに家に戻って大丈夫ですか?」 「はぁ?あなたどんな扱いされてるのよ」あきれ顔で言う。 すったもんだのやりとりの結果、一旦レイコが男の代わりに男の家に帰ることにした。話がややこしくなるので当初は入れ替わりについては話さず様子を見て話すことになった。 レイコの身体の男はこちらに残りまた明日話し合おうと言うことになった。 なんだかんだで夕食の用意が出来なかったのでテイクアウトで出前を取り3人でテーブルを囲んだ。 「ごちそうさまでした」俺は家での習慣で洗い物をシンクに持っていき洗おうとしたら「そこに食器洗い機があるよ」と言われる。 本来はそれをする主婦のレイコがふさぎ込んでいるので俺がやったのだがレイコの旦那さんは見た目が嫁である俺に向かって当たり前にそう言った。 食事が終わるとレイコは「じゃあ行ってくる、うまく説明できればいいけど」と立ち上がり俺の鞄をもち靴を履いて出て行った。 今の俺はいくらこの男の妻の姿とはいえまるで知らない家に紛れ込んだネコみたいなものだ、キョロキョロしながら居間のソファーに座ってどうしたらいいか分からずにいた。 なすすべもなくしていたら旦那さんがコップを2つとビール缶をもってきて注いでくれる。 そしてテレビのスイッチを入れると野球中継をしていたので「お好きですか?」と聞いてみた。 「まあ見てるだけですけどね」そう言って俺に並んで座りテレビを見ている。話すことがなければ何かを見てれば時間が潰せるってものだ。 とはいうもののダンマリも空気が重くなるばかりなので何か会話をと思うのだがいかんせん話が続かない。 なので「どんなお仕事されているのですか?」と聞いてみた。 「ああちょっとした会社ですよ」謙遜して言うがよく聞けば一流会社でそれも経営者の一族らしくまだ30位だが課長で言わばエリートだ。 旦那さん自身もかなりイケメンで身体もスポーツマンらしく鍛えられたスマートさがある。 レイコさんとは美男美女のカップルなんだなと羨ましく思ったが所詮は他人事なんだと思う。 旦那さんのコップが空になっているのに気づいたので注いでやろうとして手を出したら同じく手を出した旦那さんの手と重なりドキッとしてしまった。 「あ、すみません」何故か頬が熱くなった?旦那さんもビックリしたのか手を引いてキョドっていた。 「そろそろお風呂でも入れようか」そう言いながら立ち上がるのだった。 しばらくすると湯が溜まったようでお風呂に入りなさいと呼んできた。 後でいいと言ったのだが気にしないで入りなさいと言う。 固辞しても仕方ないので「すみません」と言って脱衣場に行き着ているものを脱いだのだが、そこで自分が今着ているのは女性の衣服だと気づいた。 シャツ・・ブラウスのボタンが左右逆で戸惑いながらも外していくと綺麗な刺繍がされたブラジャーが現れてきた、その上部のあたりはこんもりと盛り上がっている。 これどうやって脱ぐのだろう?後ろにホックがあったなと手を後ろに回すと何時もは背中に届かない程だったのがスンナリとホックに手が届き外す事が出来た。 肩紐から手を抜きブラジャーがストンと床に落ちたので拾おうと屈んだら引っ張られるように胸に力がかかった。 ハッとしたがその時そこにあった鏡に自分の姿が見えた、いやそこに映っていたのは見慣れない若い女性の裸だった。 細身だがその胸には大きな乳房が存在を主張しウェストはキュッと細くそれにつづく腰は大きく張り出していた。 身体の向きを変えるとブルンと乳房が揺れ、思わず手を胸にやると鏡の中の美女も同じように胸に手をやって大きな乳房を押さえている。 ズッシリとする重量感のある塊を掌に感じで自分の身体を見直すと 大きな肉の塊が自分の胸にあるのを自覚してもう一度鏡の中の自分を確かめた。 ああ俺はこんな美人と入れ替わってしまったのだな? 申し訳ないと思いながらもなんか嬉しく思ってしまった。 パンティーを脱ぐとそこには慣れ親しんだモノは無くうっすらとした叢の中に一本の線が見えた。 だがそこに手をやるのはいけないような気がして俺は浴室に入るとかけ湯をしてから湯舟に入り身を横たえた。 全身が温かい湯に包まれて身体が解放されるような気がした。 これからどうなるんだろう?もし元に戻らなかったら?ボンヤリそんなことが頭によぎった。 そうしていたら自由にしてた手が股間に触った、指先が叢を感じそこにあった割れ目に触るとジンとするような感じがしたのだ。 え、今のはなんだ?触ってはいけない場所?そう思いながらも再度指をそこにもって行った。 指先が谷間を分けて侵入していくと今まで味わった事のない感覚が沸き上がって来るのだった。 そしてそれは指先が谷間の上の方にあった突起に触ったとき全身が電気に打たれたように感じ浴槽の中で硬直してしまった。 手はを股間から退かすことが出来ずハァハァと息も絶え絶えになっていた俺に突然浴室の外から声がかかる。 「湯加減はどうですか?」俺はビックリして我に返った。 「あ、大丈夫です」今していた事を感づかれなかったかと俺はドキドキで返事する。 「ここに着替え置いておきますからね」旦那さんはそう言って出て行った。 俺は身体を拭きながら脱衣場で旦那さんが置いて行った着替えを見たのだがピンクのパジャマはともかくブラジャーとパンティーまで置いてある。 まさかトランクスはないわなあと思いながらパンティーに脚を通したのだがブラジャーはかなり迷った。 ともかくパジャマを着て居間に戻り「お先に失礼しました」とお礼を言うと旦那さんは入れ違いに風呂に入って行った。 ソファーに座りまだ乾いていない長い髪をタオルで拭きながらテレビを見ていた。 それにしても髪の毛が長いと大変なんだなと思っていると旦那さんが風呂から出てきて反対側のソファーに腰掛け俺を眺めている。 「そうしていたら全く妻なんだけどねえ」と言うので「すみません」とつい謝ってしまうのだった。 「いやそういう訳ではないですから」慌てて手を振っている。 気まずい空気が流れてしまい旦那さんも戸惑っていた。 「もう遅いんでそろそろ寝ましょうか、客間に布団を敷いておきましたので、こちらです。」俺を客間に案内してくれた。 「ありがとうございます」 「じゃあおやすみなさい」そう言うと客間を出て行った。 ふっくらとした布団での睡眠は快適だった。何時もの俺なら薄っぺらいせんべい布団でこれまたへたった掛布団を被り寝るばかりだったから。 あちらに行ったレイコさんはビックリしているんだろうなと心配に思ってしまう。 目覚めた時、すでに旦那さんは起きていて朝食の支度が出来ていた。 申し訳なく思いながら朝のあいさつとお礼を言って朝食を頂く。 食事が終わったところで「申し訳ないですがなにか着替えを貸していただけませんか?」と言うとパジャマ姿の俺をチラリと見ながら 「ああそうですね」と寝室に入りタンスの引き出しから胸回りの大きく開いてフリルのついたカットソーと膝丈のフレアスカートを出してくれた。 寝室で着替えて居間に戻ると旦那さんはスーツを着てネクタイを締めながら「会社があるので出かけます、すみませんが留守番をお願いします」と言う。 玄関に向かう旦那さんの後についていくと靴を履いてからこちらを向き「じゃあ行ってくる」と俺の腕を掴んで引き寄せた。 え、ちょちょっと・・?抱きしめられて顔が近づいてくる。もう目の前に旦那さんの顔が近づいた時、旦那さんは何かに気づいたようにハッとして俺から離れた。 どうやら俺と奥さんが入れ替わっているのを忘れていたのか?何時もの様にお出かけのキスをしようとしたようだ。 そう気づいた俺は頬がポっと熱くなるのがわかった。 俺として家に帰ったレイコさんから連絡が入るまで俺はどうしたらいいか分からない。 なので寝室のベットを直したり朝食の後片付けをしたくらいでボーっとしてテレビでも見ているくらいしかなかった。 昼を過ぎる頃、玄関から音がして居間のドアを開けレイコさんが帰ってきた。 チラリと俺の服装を見たが何もいわず鞄を放り出してソファーにドスンと座るとプンプン怒っている。やはりなにかあったのだろう。 「まったく、何よアレ!」随分なご憤慨だ。「どうかしました?」おおよそはわかっていたがあえて聞く。 「散々な言われようねあなた、まあとにかく入れ替わりの事話したからこれから行くわよ」 「あ、はいまことにすみませんでした」 レイコさんは寝室に行くとクロゼットからスーツケースを取り出しその中に着替えを詰め込んでいく。 多くはシンプルで飾り気のないものだった。 「わたしの身体用だから変なものは入れないけどとりあえずの分は貸してあげる」 「ありがとうございます」 デニムパンツとかを主体に普段着も数枚入れている。 「とにかく清潔にしてねシャンプーやリンス、化粧品も最低限入れておくけどちゃんと手入れしてよ」 「はい」 スーツケースをパチンと閉めて立ち上がると「さあ行きましょう」と言う。 「あ、どちらへ?」「はぁバカじゃない?聞いてたでしょあなたの家よ」 「ええ・・この姿で行くのですか?」 「あなたの家でしょ?」「それはそうですが」 2時間後レイコさんの姿をした俺は妻と子供の前に座って小さくなっていた。 自分の家のはずなのだがおそろしく肩身が狭く感じた。 「じゃあこの人がうちの亭主だと言うの?」 「そうです、先ほどから説明している通りです」 「信じられないわ、貴方たちわたしをからかってるわけじゃないよね?」 「本当です、ワタシがこの家の主人の〇〇です」 いぶかしげに眺める妻の後ろから興味津々にニキビ面の息子がヒューと口笛を吹いて覗き込む。 目線をたどれば俺の胸にある大きな2つのふくらみであるのは一目瞭然だった。 「お兄ちゃん目がやらしー」と娘がからかう。 レイコさんはしかめっ面で「ではそういうことで都度都度連絡をとらせてもらいますので」そう言いながら立ち上がる。 「お送りします」俺も立ち上がりそれに続くと玄関で俺に振りむきそっと囁いた。 「あの息子さん大丈夫?目が変だったから注意してよね」 「そんないくら思春期でも俺は親父なんだとわかってますから」 「ならいいけどね、とにかく何かあれば電話して頂戴」そう言いながらレイコさんは帰って行った。 「なんだよ役立たずのくせに今度は女になっちゃうなんて仕事どうするんだよ」妻が憎々し気に言う。 旦那が若い女性になってしまい自分の身体とあまりにも差があるので嫉妬なのか言葉がさらにきつくなった。 すると息子は「いいじゃん、こんな色っぽいお姉さんなら大歓迎だぜ、仕事だってこんな美人ならいくらでもあるだろ?」などと言う。 妻はニタリと笑って「そうだねBARのホステスとかなら1日で1万や2万は楽に稼げるよねアンタ」 その言葉にゾッとした、この妻ならやりかねない。 俺は狭い物置のような4畳半の自分の部屋にスーツケースを運び込んでため息をつきながら座り込んでいた。 これからどうなるんだろう? 夕方になった、部屋のドアがノックもなしに開けられ妻がのっそりと覗いて「アンタ女になったなら夕飯の支度ぐらいできるだろ」 「え、俺に作れって?」 「他にだれがいるって?さっさと買い物に行ってきな」 俺は諦めてそれ以上何も言えず立ち上がり、スマホと財布だけ袋に入れて家を出た。 まったく料理ができないわけではない、少なくても妻よりはマシだと思う。なんせ妻の料理とは出来合いの総菜を並べるだけなのだから。 子供たちに言わせると豚のエサだそうだ、もっともそれは妻の前では言わない。 ともかく同じように総菜を買いいつもよりは1品多くしたのだがそれだけで豪華に見えた。 食事を終えると部屋に戻った。俺には居間で座るべきところもないのだ。 部屋に戻るとスーツケースを開けてみる、やはりと言うか俺が留守の間に中を漁った形跡があった。 レイコさんが入れてくれた新品のパンストとかアクセサリーが消えていた。妻か娘か?どちらにしろ情けなくて泣けた。 いつもは家族の入浴が終わった頃にそっと風呂場に行くのだが、今日は珍しく息子が「オヤジ風呂だぞ」と呼びに来た。 「ありがとう」と礼を言って着替えの下着とスウェットをもって風呂場に行く。 ガハハハ・・と居間から妻と娘たちの笑い声がした。 俺はカーテンを閉めで着ていたものを脱いでいき脱衣かごに入れてタオルをもって浴室に入る。 湯船に身体を横たえるとホッとする、仕事どうしようかなあ?なんてぼんやり考えていた。 脱衣場の方でガチャガチャと音がした、誰かがなにか取りに来たか?そう思ったら突然浴室のドアが開けられ息子が顔を覗かせた。 「湯加減はどう?」口ではそう言ってるが目は俺の全身を舐めまわすように見ていた。 思わず俺はタオルで胸を隠して「あ、大丈夫だから」と湯に沈めて視線をかわした。 ニタニタして息子が扉を閉めたがまだそこで何かやっている、たぶん先ほど俺が脱いだ下着を見ているのだろう。 俺は恥ずかしさにカァっとしてしまう。 急いで風呂を出て着替えもそこそこに自室に戻りへたり込んだ。 俺は寝る前にドアの前に部屋の中にあった重量物を積み重ね簡単に開けれないようにして寝た。 そして心配した通り真夜中にドアを開けようとしたが開かないので最後には「チェ!」っと舌打ちしてっていく足音があった。 これはいけない若い息子にはこのレイコさんの身体は刺激が大きすぎる、そうは思うがどうしようもない。 翌日にも妻に仕事はどうするつもりだと言われた。 この身体ではまともに就職できないからとりあえずはアルバイトでもするつもりだと言うとじゃあさっさと探して来いと家を追い出された。 アルバイトやパートタイマーならいくらでも見つかった、だが給料とか勤務時間とかとても生活できるレベルじゃない。 それに堪らないのは面接をする店長やらの担当者の俺を見る目付きだ、誰もが俺の胸をじっと見てから口元を緩めて話すのだ。 一日中歩き回っても条件の良い勤め先が見つからず家に帰った俺に妻はさっさと飯を作れと言う。 わざわざ台所に来てテーブルでスマホをいじりながらも目は俺の身体を舐めまわす息子の視線も堪らなかった。 そしてついに、「〇〇が勉強してるからアレのところに夜食もっていってやって。わたしはもう寝るから」 家族の最後に風呂を使い出てくると妻が言い捨てるように告げる。 「わかった」そう言ってパジャマに着替えてからキッチンで残ったご飯を蒸し返しておにぎりを作ってやる。 そしてそれを持ち息子の部屋に行き声をかけると入って来いと言う。 そっとドアを開けると机に向かう息子がいたがチラっとこちらを見ると「おふくろは?」と聞くので「もう寝るって、だから夜食を頼まれたんだ」 そう言うと机の上に置いてくれと言う。 言われた通りに置いてそこを離れようとしたら「ちょっとわからないとこあるんだ教えてくれないかな?オヤジ大学出てんだろ?」 そんなことを言うので「もう何年も勉強してないからなわからないかもしれないけど」 そう言いながら机に近づき机の上に広げられた問題集を覗き込む。 それでつい息子の身体に接近すると言うか被さった感じになり、そんな姿勢なので胸が息子の肩に触ってしまった。 風呂から出てパジャマを着ただけなのでノーブラだったこともありほとんど布一枚で乳房に圧力を感じた。 当然それは息子にも伝わったはずだ、マズイなと思った時ついと息子の手が伸びて俺の腕を掴んだ。 「なに?」いやな予感がしたが表面上は親らしく威厳を持った言い方をしたのだが 刺激を受けた若い牡の身体は勝手に暴走しだしていた。 腕を振りほどこうとしたが離れない、息子の目が血走っているのを見た俺は思わず空いたほうの手で息子をひっぱたいた。 一瞬ひるんだすきにドアを開けて外に飛び出す。 いけないこのままだと間違いが起きると思い、このままこの家にはいられないと考えた。 身の危険を感じた俺は翌日レイコさんに電話して相談しすることにした。 形だけの朝食の後、妻に仕事を探してくると言って家を出てレイコさんに電話して落ち合った。 「最低だね」バッサリ切り捨てて言うレイコさんだった。 「このままあたしの身体をあなたの家に置いておくわけにはいかないわね、一旦帰ってスーツケース持ち出してわたしの家においで」 そう言いながら旦那となにか電話していた。 家に戻りもの陰から妻が出かけるのを見送って家に入りスーツケースと自分の大事なものを持ち出した。 家族に会わないように気を付けて通りまで出るとタクシーを拾ってレイコさんの家に向う。 レイコさんは散々俺の家族の悪口を言いながら俺には安心してここにいればいいと言ってくれた。 俺はその言葉に感謝してあまえることにした。 俺の妻には旦那さんが電話してくれたのだが怒って「もう帰って来なくても良いからね、でも生活費だけは振り込んで」と言ってたそうだ。 その日から俺になったレイコさんと旦那さん、それにレイコさんの姿の俺と3人の生活が始まったのだった。 旦那さんは普通にサラリーマンとして毎日会社に行くが本来の俺は無職で求職中だ。 だからレイコさんは俺として仕事に行く必要な無いので相変わらず主婦の仕事をやっている。 傍から見ればオッサンがエプロンして炊事や洗濯・掃除なんかしているのでなんかシュールだ。 近所の目もあるので買い物とか洗濯物を干すとかは俺の役目になった。 俺も遊んでいるわけにはいかないのでレイコさんの手伝いをしたりしてるが食費くらいは負担しないといけないと思い、 なにか仕事をしようと思うと言うと旦那さんは必要ないよと言ってくれたがレイコさんはそうねそれがいいと言う。 俺は歩いて通える位置にあるスーパーにレイコさんの履歴書を使いパートとして働くことになる。 女性のファッションとかは無知だしお化粧とかもまったく出来ないのでそれはレイコさんが用意してくれている。 メイクもレイコさんにしてもらっている。「ちょっとずつ覚えてよ」と言われてるがなんか複雑で覚えが悪い。 女性の服も複雑で下着から小物までもうどれだけ使うんだという感じ?それに比べて男は簡単でいいなあと思う。 スーパーでレジ担当として採用されたが勤務時間は正規の社員より短い、おおよそ半分くらいだ。 もっと長い時間やって稼ぎたいと思ったが旦那さんの扶養家族であるレイコさんとしてのパート勤務だから制約がある。 開店時間から他の従業員が昼食と昼休みから戻るまでが勤務時間だ。 終ったら夕食の用意の為の買い物をしてから家に帰るのだ。 その時間帯は丁度お客さんが少ない時間帯なので買い物も楽にできる。 買い物カゴを乗せたカートを引いて店内を歩くと顔見知りのテナントさんから声がかかる。 この人はよく声をかけてくるのだがどうもレイコさんとしての俺に気があるみたいだ、さかんに休みの予定を聞いてくる。 他にも男性従業員の目線が俺の胸や尻に感じるのはあながち思い込みでもないだろうが悪い気持ちにはならない。 おあいにくだが俺は男には興味ないしこれはレイコさんの身体なのでなんとも出来ない。 スマホでレイコさんに聞きながら買い物を済ますと袋をぶら下げて家まで歩いて帰る。 歩いていたら後ろからクラクションを鳴らされた、振り向くと旦那さんが車から手を振っていた。 俺が車に駆け寄るとドアを開けてくれた、買い物袋を後ろの席に置き乗り込むと車を発進させる。 「今日は早いんですね」そう言うが 「いやまだ仕事中ですよ、たまたまこちらに来たら歩いているのが見えたので」 「あ、そうなんだ。じゃあ乗せてもらったらいけないですね」 「いいですよ、家まで送ろうかと思ったけど、なにか痛むものあります?」 「いえ特にはないですけど?」 「じゃあお茶でも飲みませんか?」 「ええっ?そんなことして大丈夫ですか?」 「まあ付き合ってくださいよ」そう言いながらハンドルを切り反対方向に走り出した。 少し離れた処にあった洒落た喫茶店を見つけると駐車場に車を停める。 俺はバックだけを持ち旦那さんの後をついて行くとふと足を止めて俺が追いつくのを待ってくれた。 追いついてそばに立つとニコっと笑って突然手をつないできたので俺はビックリしてしまう。 そのまま手を引いて喫茶店のドアを開けると窓際の席を見つけそちらに歩いていく。 俺は男と手をつないで歩くなんて初めてだし周囲の目が恥ずかしかった。 旦那さんは椅子を引いて先に俺を座らせると正面のイスに腰掛けた。 「あ、ごめんねレイコと久しぶりに一緒だたので思わず手をつないでしまいました」と頭を下げた。 「いえ、こちらこそご迷惑をおかけします」俺もペコペコした。 会話の内容は大したものじゃなかったけど、これからの事を聞かれた時は口ごもりご迷惑をおかけしますがと言うしかない。 旦那さんは家の近くまで送ってくれて「レイコには言わないで」そう言って去って行った。 最近、俺の身体になったレイコさんに焦りが感じられるので俺が旦那さんに接近するのも刺激しないように注意している。 俺はレイコさんの家の客間に寝ているのだが夜中にトイレに立ったの時に居間に人の気配がしたので覗いてみると旦那さんがソファーで寝ていた。 旦那さんはレイコさんと寝室で寝ているはずなのだがと首をかしげた。 翌日レイコさんがいない隙にそっと旦那さんに尋ねたがどうもいくら愛妻でも中年男の身体では身を寄せ合って寝る気にはならないようだった。 それでつい居間のソファーで寝てしまうようになってると言う。 それならと俺は客間で寝てもらうように頼むがお客さんをソファーに寝かせるなんて出来ないと言う。 ではという事でもう一組布団を買ってきて客間に2つ並べて敷いて寝るという事になった。 だがここで問題が起きた、レイコさんとしては自分の身体といえど他人の女と旦那さんに一緒の部屋で寝てほしく無いと難色をしめした。 しかし旦那さんがこの人は身体はお前でも男じゃないか?そんな間違いは起こさないと言うし、 さらには僕が信じられないのか?と言われれば矛先を納めるしかなかった。 それでも数日はちょいちょいと真夜中に覗きに来ていたようだったがなにも言わなくなった。 旦那さんは気にも留めていない素振りだったが、この頃にはずいぶんと女の身体に慣れてきた俺は隣に寝る旦那さんが気になってしかたなかった。 だからと言って俺は旦那さんに色目をするでなくまして誘惑する気などなかった。 それはレイコさんにバレたら追い出されると言う恐れからだったがそれよりも肝心の旦那さんの気持ちがわからないからだった。 もちろん旦那さんは見た目が女性でも妻のレイコさんの中身が中年男の俺だと知っている。 だから仮に俺が誘惑しても気味悪がって手は出さないだろう、ましてそれをレイコさんに告げたらどうなる? 旦那さんの気持ちがどうなのかはっきりするまではおかしなことは出来ないと考えた。 この頃には俺はこのままレイコさんの身体で生きていくとしたら?という考えが生まれていた。 レイコさんは旦那さんや俺に指図してこの家を牛耳っているがおかしなもので外部から見ればそれは赤の他人が家に乗り込んで好き勝手してるとしか見えないだろう。 旦那さんもいつまでそれを寛容しているのか?俺は不思議でならなかった。 少なくても中年男の身体になってしまったレイコさんと旦那さんとには肉体関係はなくただ夫婦であると言う意識だけでのつながりに過ぎない。 俺がもっと女らしくなってこの家の主婦の立場になれば旦那さんはどうするだろう?そんなことばかり考えるようになった。 俺たちの共同生活はもう2か月3か月と過ぎていきこの家での役割分担も固定化してきた。 旦那さんの仕事は特に変化はない普通に会社に勤めに行き世帯主としての役目をはたしている。 そしてレイコさんは男の姿なのだが主婦の役目で炊事洗濯掃除などをしているがその仕事のいくらかの分担を俺がするようになっていた。 俺はレイコさんの履歴書を使いスーパーのレジ係のパート仕事をしているがそれが終われば買い物から炊事の支度をする。 つまり朝食から洗濯、掃除がレイコさんで俺は帰ってから洗濯物の整理と掃除の一部、それから夕食の炊事当番という事になっている。 主婦の仕事の半分は俺の仕事というわけだ。 レイコさんは午前中の家事を片づけると家でゴロゴロしているかどこかに外出しているようだ。 外で何をしているのかわからないが本人に言わせると元に戻る方法とかを探しているそうだが? そんなある日俺はふと疑問を感じた。旦那さんとレイコさんは結婚してまだ何年も経っていない、若い男の性欲ってそれほど淡白とは思えないし 俺は男として旦那さんが性欲をどう処理しているかが疑問だった。ソープとか風俗に通っているのだろうか? そう思っていたがある晩に気づくと、隣の旦那さんの布団からなにかゴソゴソしている気配があった。 ふうふうという荒い鼻息が聞こえるので俺はははあ・・と思った。 そのうちに動きが止まり布団から枕元に置いたティシュボックスに手が伸びて数枚のティシュがとられたのを見ていた。 ついと寝返りをして旦那さんがこちらを窺ったので俺は寝ているふりをした。 気を付けていると旦那さんは数日おきに俺が寝入った頃にオナニーをしているようだった。 実は俺だってオナニーはしている。 レイコさんが外出して居ない時とか入浴した時とか指が其処に行ってしまう。 初めて其処に指が行った時は強烈だった。 全身に電気が走るような快感を覚えて 他人の身体なんだからこんな事はいけないと思いながらも指を止める事が出来なかった。 同じ部屋で寝起きしているのだから下着姿の旦那さんを見る事もあるがどうしてもその股間に目が行き意識してしまう。 あれを俺のアソコに受け入れたらどんな感じなんだろう?考えてはそのおぞましさにブルブルと首を振る毎日だった。 誰もいない時に旦那さんの部屋から見つけたAVを見るたびにそう考えると自然に股間に手が行く。 良いことばかりじゃあない、特に初めて生理というものを知った時、どう処置するかをレイコさんに教わりながら情けなくて涙が出た。 それ以来一層に自分が女になって行く感じがしている。 レイコさんはどうなんだろう?やはり俺と同じように男性化しているのだろうか?たしかに幾分はガサツになっているような気がする。 最近のレイコさんは家事の大半を俺に押し付けて遊び歩いている。 それはいつまで経っても元に戻る様子もなく不安にあおる自分の心をごまかすためだったのかもしれない。 旦那さんから見れば可哀そうに見えるのか何も言わなかったが旦那さん自身も俺たちと同様に被害者であるのは間違いない。 むしろ最愛の女性が心と体の2つに分かれてしまい一番戸惑っているのは旦那さんだろう。 ある夜の事だった。ふと俺は息苦しさを覚えてうっすらと目を開けたのだが暗くて天井の明かりが見えにくい? 常夜灯つけ忘れたかな?なんて思った時にふっと顔に息が当たる気配がした。 え?と思ったがそのまま寝た風を装い様子を窺うと旦那さんが俺にキスしていたのだった。 そして胸に圧迫感が?乳房に手がかかっているような感覚があった。 俺は驚いたが騒がずに顔をひねり寝返りして体の向きを変えたので旦那さんはそこで離れて自分の布団にもぐっていった。 しばらくするとハァハァと荒い息がしたのでさっきの俺の感触をおかずにオナニーしているのだろう。 俺は抗議するよりそんな旦那さんが可哀そうに思えてきた。 そして俺は思い切った行動に出た。 その夜、俺は寝たふりをして旦那さんを待った。 そんな時ほど時間の流れるのは遅いものだ待ちくたびれてうとうとした頃、旦那さんが寝室にしている部屋に入ってきた。 俺はちょっとドキドキものだったが心落ち着けて寝たふりをしていた。 旦那さんは俺の布団の傍らにかがみこんで俺の様子を窺っている。 そっと掌を俺の鼻先に持ってきたりして寝息を探っている。 俺が完全に寝ていて大丈夫だと思ったのか布団の中に手を差し入れ俺の着ているネグリジェのボタンをはずし前を少し開けてそこから手を差し込んで来る。 そして乳房を優しく包むように掴んでもむ。乳首に触られた時俺は感じてしまい、ア・・と声を出してしまった。 旦那さんの手がビクっとして動きが止まるが俺は気づかないふりで寝ていたのでまた手が動き出す。 そして旦那さんの顔がかがみこんできて俺の顔に重なる。 俺にしたって男が好きなわけはないので面と向かってなんてとても出来るわけはない。 目をつむり女性とキスしているつもりで旦那さんの唇を受け止めた。 同性とキスなんてと思うのだが一方で合わさった唇が気持ちよくて没頭してしまうのだった。 今夜は何時もより執拗に唇を重ねてくる、とうとう舌が俺の口の中に侵入してきた。 段々感じてきていた俺はつい舌を絡めてしまう。そして両手で旦那さんに抱きついた。 「え?」思わず身を起そうとする旦那さん。 「大丈夫です、続けてください」俺は目を少し開き潤ませるような瞳で旦那さんに囁いた。 旦那さんはしばらく俺を見つめていたが頷いてそのまま俺を抱きしめてきた。 布団の中に入ってきた旦那さんは俺を力強く抱きしめて熱烈なキスをしてきた。 起こすまいとビクビクしながらやっていたのと違いちょっと乱暴だが思いきり愛しているかのようにする。 俺はさらに感じてしまった、相手が男?そんなことはまるでどうでも良かった。 旦那さんの両手が俺の大きな乳房を掴みこねるように愛撫してくる。 口から首筋、腋と唇が動き乳房をなめ回すようにしながら乳首にたどり着くとそれを吸い、しゃぶり、そこに顔を埋める。 粗い息を吐きながら旦那さんは貯まりに貯まった性欲を吐き出すように俺を抱きしめ全身を愛撫するのだった。 熱いものが湧き出る泉にも手と指で更に口で啜り刺激され俺は悶絶するような快感に溺れた。 だが旦那さんはそれ以上はしてこない。 やはり今一歩の自制心があるのだろうか?俺の本質を知っているから躊躇しているかのようだ。 ここでもうひとつ決定打を打たなければ??俺は身を起こすと旦那さんを押し倒して寝かせた。 そして旦那さんのパジャマのズボンを引き下ろしそこに手をやるとはちきれんばかりになっていたソレを掴む。 掴まれたソレはこれ以上ない位に固く熱くなっていた、俺はそれを扱いていたが意を決めてかがみこんだ。 プンと異臭が鼻先を走る俺のもこんな匂いがしていたのかな?なんて思いながらジワリと先端からしみだしているガマン汁を見つめた。 舌を伸ばして先端をぺろりと舐めてみた。ビクッと旦那さんが反応した。 うん別になんて言うこともないじゃないか? そう思いながら唇をソレに被せて沈み込ませていく。 一度グッと口をすぼめながら頭を上下してみたら旦那さんは「ウッ」とうめき声をあげたのでそのままのリズムで動く。 旦那さんはおとなしく横になって俺のするがままになっていたが俺の乳房に片手をかけて感触を楽しんでいるようだ。 しばらくフェラチオが続くとやがて堪らなくなったように俺の乳房にかかった手に力が入り同時に俺の口の中に苦みのある熱いものが迸った。 それは数回にわたり噴出し俺は思わず咳き込みそうになった。 その後で旦那さんは枕元に置いたティシュの箱から数枚を取り出して俺に渡してくれた。 俺はそれを口に当てて口に溜ったものをそこに吐き出す。 「ゴメンね」旦那さんがすまなさそうに言う。 「いえ、わたし達の事で一番迷惑をおかけしているんですから」俺は旦那さんに言った。 そして上目遣いに気持ちを込めた目で「この位の事は大丈夫です。これからもその時は言ってください」 もちろんこれは計算ずくの言葉だ、こういわれて悪い気になる男はいない、当然それを聞いて旦那さんは目を瞠っている。 「しかしこんな事をさせるなんて申し訳ないです」 俺はこの身体は奥さんの物ですから、貴方には抱く権利があります。どうかわたしを男と思わないで抱いてくださいと言ってやった。 「そうか・・でもレイコにはもちろん内緒でね」と嬉しそうに言う。 「はい、そうしてください」俺は内心でニンマリしながらそう返事をした。 それから旦那さんはレイコさんの目を盗んでは俺を抱くようになった。 俺はもう愛人のようなものだ、とは言うもののまだ最後のセックスまでは行かないがやがてその時も遠からず来るだろうと思う。 旦那さんは夜だけでなく昼間でもレイコさんの目を盗んで俺を抱いてやさしくキスなんかしてくれる。 俺もレイコさんになったつもりで旦那さんに奉仕した。 そして旦那さんも俺のあそこを口で舐めたりそこからわき出す泉を啜ってくれたりするのだ。俺たちはお互いに愛し合った。 そして最初は手コキかフェラチオだったがやがて旦那さんの熱く固くなったアレを俺の女の部分で受け入れたいと思うようになった。 それは何時ものようにフェラチオしていたのだが不意に俺は仰向けになると旦那さんを自分の身体の上に導くとソレを掴み開いた脚のそこに持って行ったのだ。 旦那さんはビックリしたようだったがすぐに俺の意図を理解するとうれしそうに腰を押しつけてそこに侵入してきたのだった。 俺の割れ目に初めてそれを受け入れた時は感激だった。俺の中に侵入してくる旦那さんの固くなったそれを身体の奥深くに感じて 俺は両脚を旦那さんの背中に組んでのけ反るようにして絶頂に到達してしまった。 女の快感がこれほどとは思っていなかった俺はハマってしまった。 よく男の快感と女の快感のどちらが良いかという話があるがこれは人それぞれだろう。男の快感は強烈ではあるが一度行くと回復に時間がかかる。 対して女の快感は適度なものが持続するという感じだがある部分では男以上の快感が生じる事もある。これは攻めが好き受けが好きと言う性癖にも関係するのだと思う。 女の快感を覚えてそれ以来、どうかすれば俺の方が積極的にセックスを求めるようになり時には俺の方から旦那さんの布団に侵入して行きもした。 そんな時も旦那さんは喜んで俺を抱いて貫いてくれた。 家事を俺任せになって朝寝を決め込むレイコさんが起きてこない事をいいことに会社に行く旦那さんを見送っていたが ついには妻になった気分で行ってらっしゃいのキスもするようになった。 旦那さんも俺の事を妻のレイコだと思うようにしているのか自然に応えてくれる。 そして普段からも俺を女性として扱ってくれるようになる。 そうなると俺も旦那さんの妻の立場で行動したり話したりするように心がけていた。 もっともレイコさんがいる場所ではそんなことはおくびにも出さずTVで野球中継なんかを見ながら「〇〇さん、あの選手がさあ」とかわざとオッサンの会話をする。 俺も股を開いてソファーに座ってみたりしてレイコさんから「ちょっと、足!」とかの注意をわざと受けたりしていた。 「いつまでもオッサンなんだから、外では気を付けてよ」そういうレイコさんの後ろで旦那さんと目を合わせてニンマリしたりした。 とにかく二人の関係がバレないようにするのが最重要課題なのだ。 その日は俺は休みだったが仕事に行くと言って家を出た。 勤務先のスーパーの少し手前にある公園で待つとやはり仕事のはずの旦那さんの車が停まる。 実は俺がねだって旦那さんにも有給休暇をとらせて2人でドライブに行こうと約束していたのだ。 旦那さんがウンと言うか不安だったがむしろ喜んでいたのは不思議だったが久しぶりに可愛い妻とデートできるのはうれしいと言う。 前もって旦那さんの車に積んであった小型のスーツケースを受け取り、それをもって公園の多目的トイレに入り着替えをするのだ。 いつもの地味な下着と外着を脱いで下着もワンピースも思い切りおしゃれなものに着替えた。 当然メイクなんかも若い女性のように派手目に手直しする。 働き始めた頃は下手くそだったメイクも手馴れてくると今では格段に上達している。 俺も一生懸命練習したしデパートの化粧品売り場で教えてもらったりした甲斐があった。 ドレスアップした俺を旦那さんは嬉しそうに見て「久しぶりに綺麗なレイコの姿を見たなあ、いあやいつも綺麗なんだけどね」 「ありがとうございます、不慣れですけど一生懸命レイコさんらしくしますので」 「いや自然にしてくれればいいですよ、無理に女らしくしなくてもいいから、尤も最近の〇〇さん随分女らしくなったよ」そう言われると 俺もうれしくて車に乗ると旦那さんにキスをせがんでしまった。 やり過ぎかなと思ったが旦那さんも喜んで応えてくれる。 ドライブと言いながら近くの公園で少し散歩しただけでモーテルに入った。 旦那さんが心おきなく俺を抱きたいと言うので其れは俺も望むところだった。 正直、毎晩のように抱いてもらっていたが同じ屋根の下にはレイコさんがいるのだ、大きな声を上げるわけにもいかない。 ときにはタオルを咥えたりして我慢しなければならない。 そういうところでは欲求不満気味でもあったのだ。 二人だけの空間で俺たちはお互いの肉欲を存分に貪るのだった。 俺は快感にホテル中に響かんばかりに歓喜の声を上げたり旦那さんもこれでもかと言うばかりに責め立ててくる。 繰り返して言うが俺は決して男が好きなわけじゃない、これは旦那さんを俺に惚れさせるための演技なんだ。 もっとも快感が集中していきピークでいく男のセックスもいいが快感がユックリ持続して永遠に続くような女のセックスは最高だと思う。 まあ半分はそんな女のセックスにはまってしまったと言う事もあったが。 そう今の俺は女としてレイコさんに成り代わろうとしている。 元の男に戻ってもこの先は知れたものだ、いいとこ家族の奴隷で終るかさもなくばあの妻に追い出されてホームレスだ。 レイコさんには悪いがそれくらいなら今の立場を利用して俺が妻として納まり旦那さんに養ってもらえばいいことだ。 確かにレイコさんにはこの家に置いてもらっていると言う恩義が有るがそれはこの身体が大事だと言うレイコさんの都合だ? 俺だって自分のこれからを考える権利はあるはずだ。 旦那さんにしてみたら精神的な結びつきと肉体を求める性欲とどちらが優先するかと言う事だろう・ 今はまだ過去の愛し合って来た記憶から例え醜い中年男の姿であってもレイコさんの事を無下には扱えないだろうが、だが其れが何時まで続くのだろう? 俺はこの身体を使って旦那さんを誘惑してやがては妻の座を勝ち取ってやるのだ。 それはこの身体の正体がキモい中年男だとわかっているはずなのに平気でキスしたり抱きしめるようになったその事でも俺がレイコさんより優位になれる可能性は十分に有る。 数ヶ月の禁欲から解放された旦那さんは俺の身体に夢中になった。 俺にしても女の快楽を知ってしまった今は男に抱かれるおぞましさなど何の事もない。 男のアレが俺のアソコに突っ込まれるなんて思いもしなかったが今の俺に無いアレを掴みしゃぶり、そして入れてと懇願するようになるとは?! それはアレだ、そう鼻も曲がるようなクサヤの干物もその旨さを知ったが最後はまってしまうようなものだ。 少なくとも俺は旦那さんに抱かれている時は愛しているわと心から叫んでいた。 旦那さんは「〇〇さんすっかりオンナになっちゃいましたね」なんて言ってるが俺の心は男のままだ。 あくまでも旦那さんに妻として抱かれるために言葉や表情や動作もあわせて女らしく振舞っているだけなのだ。 男の俺が女らしく振舞うと言うことは男の俺から見て理想的な女性を振舞うと言うことであり、それは旦那さんにとっても同じだ。 女らしくない言葉や行動、まして男を見下すような態度もなくほんのちょっとあった妻や恋人への不満は皆無なのだ。 いわば男に尽くす理想的な女だ。ましてや滅多にいない美人ならば、これで落ちない男はいないだろう。 旦那さんはすっかり俺に心を許しているようだ、そろそろ次の展開に移ろうと思っている。 俺は自分が男だと自覚してはいるが時々無意識に女性的な仕草や考え、言葉が沸いてくるのを感じている。 これは俺の意識がこの身体から出る女性ホルモンに影響されてきているという事じゃないかと考えている。 段々と女になっていく?それもいいかと考える。女性として妻の座を目指すのだ女性化はむしろ好都合だ。 同様にレイコさんにも言えないか?レイコさんの行動がどこかガサツになっているのは男性ホルモンの影響が現れているのかもしれない。 俺が女としての愛欲にハマってしまったようにレイコさんも男の性欲が芽生えてきているかもしれない。 ためしに俺はレイコさんの前でチラリと見えるようにスカートを翻したり胸の開いたシャツなんかで谷間を見せつけたりしてみた。 案の定、レイコさんは平静を装っていたが下半身は敏感に反応していたのを確認した。 そしてついに俺がパートから買い物袋を下げて家に帰った時だった。 もちろん旦那さんはまだ帰っていない時間だ。 レイコさんが俺を寝室に呼び寄せてクローゼットからスリップドレスと下着を出してこれを着てみろと言う。 ドレスも下着も色っぽくてどちらもレイコさんが惜しんで俺に着ることを許さなかったものだ。 俺は女の感情でうれしくなり着ていた地味なブラウスとスカートを脱いで下着姿になる。 フンフンと鼻唄交じりでブラジャーに手をかけた時、レイコさんが俺の胸に手をかけた。 「わたしがやってあげる」そう言いながら俺のつけていたブラジャーを取り去り露わになった乳房を掴んだ。 俺はとっさに身を引き胸をかばったがレイコさんは「なんだよ、もともとはわたしの身体でしょ」そう言いながら迫ってきたのだった。 逃げようとしたがベットが邪魔で回り込めないオロオロしているうちにレイコさんにつかまりベットに押し倒されてしまった。 いくら相手がしょぼい中年男でも今の俺はもっとか弱い女なのだ。 「何をするんですか?」抗う俺に「何って自分の身体を調べるのに許可もらう必要があるか?」などと言いながらむしゃぶりついてくる。 「いやーいやー」叫んだが他には誰もいない。 レイコさんは俺を押さえつけてかっては自分の物だった大きな乳房を鷲掴みにして揉むのだった。 そしてショーツも取り去られ露わになった俺をいやらしい男の目で見下ろしながら自分も裸になった。 俺はベットに横たわりながらかっての自分の身体を見上げた。 「やめてください、これは貴方の身体なんですよ」 レイコさんはフンと鼻で笑いながら「その他人の身体を使って毎晩ナニしてんだ?気づかれないと思っているのか?」どうだと言わんばかりに見下ろして言う。 「え、それは」思いがけない言葉に呆然となる。「そういう事だ、俺が自分の身体をどうしようとアンタに言われる謂れはない」 その股間には自分に覚えがないくらい大きくそそり立ったものがあり俺はそれを見つめていた。 気づいていたのかならば好都合と思いながら俺はよよと逃げる風情を見せながら挑発してやった。 抵抗すればするほど男は興奮するものだ、俺は頃合いを見て抵抗を弱めながらそこを押し付けるように刺激してやった 興奮したレイコさんはその欲望にまかせてかっての自分の肉体・・俺を犯した。 俺もかっての自分のアレが今の自分の股間に沈んでいくのを信じられない気持ちで見ていたがそこからは快感に身をのけぞり打ち震えた。 おぞましく俺自身に抱かれ口を吸われると最初は抵抗してもやがて気持ちよさにその腕を相手の首に絡ませ自分からも唇を押し付けて舌を絡めた。 放出の後に訪れる賢者の時間、レイコさんはなにを考えたのだろう? 黙っているレイコさんの前で俺はティシュでを股間にあて後始末をしてから、さっきまで自分の中に入っていたレイコさんのモノを手にとり口で綺麗にして拭き取ってやる。 そしてレイコさんがつけて見ろと言ったオシャレな高級下着に手をやった。 着ろと言ったのは貴方だからね、なにか言われたらそう言い返すつもりでそのブラジャーをつけてショーツに脚を通す。 「いつまでも元に戻らないあなたが悪いんだからね」レイコさんはそう嘯いて寝室を出て行った。 俺はそれを見送りながらほくそ笑んだ、これからも事あるごとにレイコさんを誘惑してますます男性化させるのだ。 そうしているうちにいつかは旦那さんも見限りレイコさんは追い出されるだろう?いやその前に・・・ 俺はついでにスリップドレスも手に取りスタンドミラーに全身を映し出す。 若い美女が嫣然と下着姿で映っていた。もしも俺にアレがあったらもう天井まで反りあがるだろうと思う。 スリップドレスを被りシワを直すと張り出した尻が見事な曲線を描く美女がそこにいた。 これを見せたらレイコさんはまた俺を襲うかもしれないな?なんて思いながらクロゼットを物色して何枚か着替えて楽しんでやった。 最後にちょっと上等なカットソーとロングスカートに着替えて居間に行くとレイコさんは缶ビールを飲んでいた。 俺が着ているものは今迄は俺に着ることを許さなかったお気に入りのはずなんだがチラと見ただけでなにも言わなかった。 俺は黙ってキッチンに行き夕食の準備をする。 ふと入り口を見るとレイコさんが立っている。 そして「これからも時々抱いてやるからな」などと言うのだ。 「もちろん、あの人には内緒しなさい。その代わりにクロゼットにあるものを使うことを許可してあげる」そう言って居間に戻って行った。 俺は思い通りになりつつあるので含み笑いをしながら楽し気に料理に打ち込んだ。 こうして夜は旦那さんに抱かれ、昼間はレイコさんに抱かれるようになる。2本の肉棒は俺を天国に導きもう男には戻れないと思う。 レイコさんにも抱かれるようになってから数週間経った、その日もパートから帰るとレイコさんに寝室に引っ張り込まれた。 いろんな体位で犯されていたのだが突然、寝室のドアが開き旦那さんが飛び込んできた。 「何をしてる!」旦那さんはそう叫ぶと全裸で俺を組み敷いていたレイコさんをぶん殴った。 唖然として「アナタ!ち、違うの」そう叫ぶレイコさんだったが旦那さんはさらに殴りかかり裸のレイコさんは無様に床に転がって伸びてしまった。 「大丈夫だったかい?」旦那さんは俺にやさしく声をかけてきた。 違うだろ本当にそう言うのはあちらにだろう?心の中でそう思ったが「ありがとう」と旦那さんの懐に抱き着いてヨヨとしてあくまでも被害者を装う。 実はレイコさんに誘われるだろうと思い事前に旦那さんに早く帰ってと電話しておいたのだ。 「これはどうしたんだ?」聞く旦那さんに俺はあくまでも弱い立場としてレイコさんに無理強いされたと泣きついた。 そして貴方にだけしか抱かれたくなかったのにと涙ぐむ。 それだけで男はちょろいものでウンウンと頷いていた。 うーんとうなってレイコさんが気づきかけたので旦那さんは俺には客間に行っておけと言う。 しばらくして居間から旦那さんとレイコさんの話し声が聞こえてきた。 レイコさんは盛んに元々は自分の身体なんだからどうしようが勝手でしょ?とうそぶいていたが 旦那さんにたとえそうでもレイコの身体を他の男のモノで汚されたくないと強く言われてしょぼんとしていた。 そして一緒にいるとまた同じことを起こしそうだからお前は出て行けと言われる。 それで逆上して旦那さんに掴みかかったが体力がまるで違うので話にならない。 逆にまた殴られて泣き出してしまった。 ここぞとばかりに旦那さんはレイコさんの男としての衣服やらをまとめてスーツケースに入れ放り投げるといくばくかの金と一緒に渡した。 「住むところは探してやるから別居しろ」と言い渡す。 「アイツは身体はあたしだけど中身は男なんだよ、あなたホモになっちゃったの?」そう喚くが冷ややかな旦那さんの眼を見ると黙り込む。 レイコさんは歯噛みして悔しがるが旦那さんの気持ちが離れてしまっているのを実感したのかうつむいて涙を落していた。 陰から様子を窺う俺も一瞬同情してしまったがここで情けを出せばすべて元の木阿弥になってしまうと思い我慢した。 レイコさんは肩を落として電話で予約したビジネスホテルに向かいスーツケースを引きずっていった。 旦那さんが2・3日で住むところを見つけてやるからそこに行けと命じたのだ。 その晩から旦那さんと俺はレイコさんの使っていた本来の寝室に移り、そこのダブルベットで抱き合って眠るようになった。 あれから何ヶ月経ったかその朝は昨晩のセックスの余韻にけだるさを感じながらいっしょに寝る男の匂いが心地よかった。 そっとベットから抜け出すと床に落ちていたショーツとブラジャーを拾い全てが自分のものになった衣裳タンスからお気に入りの下着と着替えをもって全裸のままで洗面所に行く。 洗濯機に昨日つけていた下着を放り込み洗濯機のスイッチを入れる、そして軽くシャワーを浴びてから下着をつけて部屋着になるとキッチンへ行くのだ。 男だった頃はろくに炊事も洗濯もしたことは無かったがこうして主婦として生活しているとそれが当たり前になってしまうのが不思議だ。 テーブルに皿を並べてサラダを作りパンを焼く、コーヒーをドリップに入れて溜るのを待つとごそごそと旦那さんが起きてきて顔を出した。 「おはよう」「おはようアナタ」俺も自然に返す。 旦那さんは俺に近づくとチュ!っとキスをしてくる「今日はご機嫌だな?」 「そりゃあアナタ・・やあねえ」昨晩の激しいセックスを思い出して俺はつい赤くなってしまった。 「そう言えばあのヒトどうしてるの?」俺は最近気になっていたことを聞いてみた。 「ああ、住むところと仕事を紹介してやったよ。すっかり男になってしまっているけど、 あんなのでも目の届くところに置いておかないと行けないしな、真面目に仕事はしてるようだから良いだろう」 あんなの呼ばわりかあ?あなたの愛妻だった人じゃないの?そう言いかかったが黙っていた。 そして本来の俺の家族だが旦那さんが間に入り妻と離婚する話を決めた。 全財産と旦那さん自身が300万円を出して話を決めたらしい、女になって稼ぎのない旦那なんて何の価値も無いだろう。 旦那さんにしてもレイコさんにお荷物をくっつけておくわけにもいかない。 レイコさんには文句が出ないように男として自立してもらわないと? 「それでいいの?」 「ああ、前のあいつは美人なのを鼻にかけて俺にも横柄な処があったからな、お前の方がずっといいよ」 俺はそれを聞いて内心ニンマリした。 「それよりレイコ、有給が溜っていて消化しろって上からお達しがあったんだ旅行にでも行くか?」 「わぁうれしい何処に連れて行ってくれるの?」俺は精いっぱいいかにも嬉しそうに言う。 「うん、お前とは初めての旅行になるな、いっそ新婚旅行をやり直そうか」 「うそ!うれしい」 「なんだったらウェディングドレス着て結婚式もやるか?もちろん正式なものじゃないけど」 「いいの?楽しみだわ」 正直言えばどちらでも良かったが旦那さんが喜んで言うのだ反論することはない。 そんなわけで俺は思いもよらずウェディングドレスすら着てしまった。 今のリビングに飾ってある二人の写真は元のレイコさんのものじゃなく俺がウェディングドレスを着て旦那さんと撮ったものだ。 当然その後の旦那さんにとっては2度目の新婚旅行?はハワイに行きそこで俺は初めてビキニの水着を着て浜辺を闊歩した。 元は俺の身体ではないのだが周囲の男達から受ける視線にはゾクゾクしたものだ。 旦那さんを行ってらっしゃいとキスで送り出すと俺は居間に行ってソファーにふんぞり返った。 「ふう、気がつかれるぜ」俺は洗い物を片づけると寝室に行きドレッサーの前に座るとお出かけ用のメイクをした。 実はもうスーパーのパートには行っていない、元のレイコがつきまとうかもしれないという事で旦那さんが辞めさせたのだ。 俺も楽な方がいいから喜んで辞めた。やることもないので代わりにエステとフィットネスに通いついでで文化教室でなにかの習い事を始めた。 今日はその文化教室で知り合った友達とのお茶の約束なのだ。 ユーコさんと言う彼女はレイコとは同年代のグラマラスな美人なのだが実は俺とはレズ関係の相手でもある。 かなり女性化したが俺の意識はまだノーマルな男なのだ。だから綺麗で色っぽい女性を見れば感じるしひかれるものがある。 最初はこれはと言う綺麗な女性に言い寄ったのだがレズは無理と拒否されてしまった。 だがそうなるとレズビアンならと言う事になるが純粋なレズビアンの女性は俺の本性から男を感じるようで拒絶されるのだ。 ではどうしてと言うことだが実はユーコさんの正体はニューハーフだったりする。 しかもまだアレも残っていて俺にとっては理想的な彼女だった。 ニューハーフクラブでホステスをしていたがある大会社の会長が口説いて表向きは女性として後妻に迎えたそうだ。 どうやったのか戸籍も女性でちゃんと入籍しているらしい。 ユーコさんとは文化教室のお友達という事で堂々と会えるし他の人から見てもおかしなとこは無いだろう。 大体はサークルが終わった後でホテルで楽しむのだが時には半日愛しあう事もある。 お互いの女体をまさぐりあい堪能した処でユーコさんの肉棒に貫かれて悶えるのだった。 そして満足した後は買い物して帰宅すると今度は旦那さんにかしずき夜は旦那さんの固く大きな愛情を受け止めるのだった。 そんな感じで俺は優雅な毎日を送っているのだ。 旦那さんはエリートサラリーマンでかなりの高給をもらっている。 おれが以前にやっていたセールスなんて同じサラリーマンとは言えない代物なのだ。 だからもともとの奥さんのレイコである俺は働く必要は全くないのである。 俺がスーパーでパートして働いていたのはあくまでも他人としての俺の食いぶちを稼ぐためだったのた。 そう俺はもう旦那さんからもレイコと呼ばれ何処から見ても若妻なのだ、当然だが戸籍もレイコのものなので今の俺は全くの女性なのだ。 そして元レイコさんなのだがは不本意だろうが俺の戸籍で俺として働き生活しているのだ。 それでもいつか身体が元に戻るまで・・と希望をもっていたそうなのだがいつ騒ぎ出すかもしれないと考えた俺は旦那さんに相談した。 俺は旦那さんにちゃんとわたしと一緒になるのなら元のレイコさんがクレームをつけてこないように彼女を完全に男にしないといけないと訴えた。 すっかり俺に馴染んでしまった旦那さんは俺が言うとおりにレイコさんに働きかける。 元に戻る見込みがなければいっそ男として生きていくことに覚悟した方が本人の将来の為じゃないかと囁いたのだ。 心の中のどこかにまだレイコさんへの気持ちが残っていた旦那さんもそうかと頷いてレイコさんを口説いた。 元のレイコさんには男に負けないくらいに社会的に認められたいと言う気持ちがあったそうだ ならばちょうど男の身体になったのだから自分の可能性を試してみたらどうだ、必要ならサポートしてやると話したのだ。 レイコさんもそれなら元に戻るまで頑張ってみようと言いだし旦那さんの紹介である会社に入社した。 才能もあったのだろう、徐々に認められるようになったレイコさんだったが同時に周囲の女性社員の目も引く。 本来の俺はうらぶれた中年男でしかなかったが仕事のできる男と言うのは見た目も変わっていくものだ。 さらに歳をとっている事も軽薄な若い男性よりも頼れるアダルトという見方になるものだ。 やがて同じ部署に勤務するバツイチの女子社員と交際しているようだと聞いた。 かなり深い仲になっているようだと旦那さんの話だったこうなるともう女の方が離さないだろうと思う。 実はこれも俺が旦那さんにそうなるよう仕向けさせたのだ。 意識は女でも男の身体が女を求める、まして一度でも男としてセックスを知っているのだ。 おそらく男としての性欲に負けて手近な女に手を出したのだろう。 これで深みにはまれば男としてセックスすればするほど男性化は進み元に戻りたいと言う気持ちも薄れていくだろう。 旦那さんは俺の提案通りにさらに元のレイコさんの周囲にいる同僚に金を与え、更に女遊びを教え込もうと夜の街に誘うように働きかける。 元のレイコさんは毎晩のように夜遊びをするようになり、いつしか元に戻ると言う気持ちさえ無くしてしまっていく、そしてしばらくして元のレイコさんがとうとう結婚したと話を聞いた。 もう女に戻る気はサラサラなく、男の野望に燃えているようだ。 俺は旦那さんに抱かれ貫かれながらそんな寝物語を聞いていた。 これで俺はレイコとして完全な女になったのだ。 そう思いながら妻の座をつかんだ俺は抱かれた旦那さんの背中でガッツポーズをしたのだった。 <了>