ジェード・コネクション12  作: 摩火 しかし、まだ快感の余韻は続き、全身がフワフワとした雲にのっているような感じだった。 そしてその池内の体を洗っているのは妻の景子だった。 「ううっんっ」 池内はうめき声を出した。 それは景子が池内の股間を石鹸で洗っているからだった。 またどうかなってしまいそうだった。 一日のうちに、男たちに散々に犯され、輪姦(まわ)されまくったのだ。そして次が妻の景子との濃厚なレズ行為だつた。 膣口の女らしい柔らかな粘膜がすっかりと腫れ上がっている。 それでもなお、そこを刺激されると感じてしまうのだ。 それは女という身体が持つ、どうすることも出来ない宿業のようなものだった。 その股間を景子はまるで食器を洗うかのように念入りに洗っている。 再び池内の心の中に恥ずかしさがこみ上げてきた。 自分の妻に改造されたおまんこを洗われているのだ。 それもじっくりと観察されるかのように洗われ、石鹸のついた指をコップでも洗うかのように体内に入れられて洗われているのだ。 かつての雄々しかった男根は影も形もないほどに除去され、今は無残な割れ目と深い湿った穴の女性器に変えられてしまっている。 その部分を妻に現れているのだ。 男として、これほどの辱めはなかった。 「しかし、どこからみても女の子ね。ほんとにこうして触っていても信じられない。」 景子が股間を洗う手を休め、池内の顔を覗きこむようにしながら言った。 「も、もういい」 池内は顔を背け、か細く搾り出すような声で言った。 なるべく男らしい低い声を出そうとしても、女性ホルモンと声帯手術の影響からなのか、 低い声を出すことができない。 結果として、どうしても女の甲高い声になってしまう。 「なに男らしい声出そうとしてんのよ。こうやって変態おかま娼婦ちゃんの商売道具、ちゃんと手入れして、いつでも男の人のもの咥え込める様にしてやってんのよ。ありがたく思うことね。」 言葉の様子から、景子はもう完全に池内を自分より目下扱いしている。 それは、自分が純女であり、池内はいまや女のニセモノであるとの優越感からきているものだった。 妻からは夫扱いされていない。 景子の言葉は池内の心を屈辱で満たした。 確かに、声もソプラノとなってしまい、大きくたわわなおっぱいとヒップにされ、 しかも股間には女性にしかない恥ずかしい割れ目まであるのだ。 これまで通り、夫とし て扱えと言っても無理なことだった。 「まあいいわ、もう洗い終わったから。お風呂から上がったらおまんこちゃんの中と乳首にクリーム塗りなさいね。大勢の男の人相手にして、だいぶ腫れ上がっているようだから。この先一生のうちに何千人、いえ、ひょっとしたら何万人もの男の人に挿入して貰うことになるんだから、あそこはいつも大切にケアしておかないと、ガバカバの締りのないおまんこちゃんになっちゃう」 景子は池内がこの先、男を相手とする娼婦になると決めてかかっているようだった。 「け、景子、そ、そんな言い方・・・」 それでも夫としての威厳を取り戻そうとして池内は弱々しく抗議しようとした。 「だって、もう男じゃなくなったんだもの、しょうがないでしょ。それにマゾ女の血入れられたんだもの、また直ぐにでも男の人に苛められ、恥ずかしい格好で犯されたくて、いてもたってもいられなくなってくるわよ。絶対に間違いないわね。」 景子は自分の経験からもきっぱりと言ってのけた。 事実、景子は2〜3日男に辱められない日が続くと、身体の中のマゾ女の血が騒ぎ始めてくる。 そうなるともう自分でも止められないのだ。 超ミニスカートに秘部が透けて見えるような薄いパンティーを穿き、わざとあそこに男の視線を釘付けさせたくなる。 そして男が欲情したらしめたものだった。 男が欲望に駆られ、力ずくでレイプのようにしてパンティーを剥ぎ取られ犯してくる。 それはマゾ女として堪らないほどの快感だった。 そして景子は夫の池内もまた自分のように力ずくで犯されるのを悦ぶようになると思っているのだ。 「・・・」 池内は黙りこくってしまった。 もうこんな生まれも付かない恥ずかしい身体にされてしまったのだ。妻に何も期待することもできなかった。 「さあ、もう上がりましょう。多分ネグリジェも置いてあると思うから、今夜はそれ着て寝てね」 性転換手術されてからというもの、池内はほとんど全裸のままにされていた。 それは自分の身体に加えられた手術の結果を常に意識させるためのものだった。 病室から連れ出されるときにもゆさゆさと左右に揺れる大きな乳房を意識せざるを得なかった。 病室は全体が大きな鏡張りになっており、目を開くたびにそこには完全に変貌させられた女体がいた。 その中で日一日と大きくなっていく自分の乳房やお尻を見ざるを得なかったのだ。 乳首は成長するにつれ最初のうちはズキズキと非常に痛んだ。 しかし、そのうち暫くすると、ベッドのシーツに擦れるたびに気持ちよくなってきたもの だった。 最初のうちは努めて無視しようとしていたその感覚も、おっぱいが日増しに大 きくなってくるとどうにも無視できないものになっていったのだ。 池内はその病室のことを思い出し、顔を赤くした。 「ネ、ネグリジェ・・・」 そして思わずそう呟いてしまう。 「当たり前でしょ、女の子はネグリジェ着て寝るものよ。マリリン・モンローじゃああるまいし、まさかそんな素っ裸で寝るつもりじゃないでしょうね。」 景子が池内に向かい、有無を言わせぬような口調で言った。 「さあて、どんなネグリジェあるかしら、うんとセクシーで男の人が勃起しちゃうようなエロっぽいのあるといいわね。ねえ、弘美ちゃん。」 景子はえげつなくそう言いながら胸からバスタオルを巻くとベッドルームへと向かった。 池内も仕方なくバスタオルを手に取る。 最初はバスタオルを腰だけに巻くつもりだったが、大きな胸をむき出しにしておくのはどうにも恥ずかしかった。 そこで景子を真似て胸元からバスタオルを巻いてみる。 ・ ・・ああ、くそっ、これじゃどうみても女だな・・・ バスルームの鏡に映る自分はどこから見ても女にしか見えなかった。 奥村医師の手にかかったその顔は瓜実型に輪郭を作り変えられ、しかもどうみても男だった時より10歳以上は若返って見える。 これというのも女性ホルモンを大量に投与されたからだろうか・・・と池内は思った。 確かに肌は抜けるように白く滑らかになり、もともと童顔だったせいもあって20歳位の若い女性のように見えた。 そして目はぱっちりとした二重まぶたに作り変えられたため、とても可愛く見える。 以前はそれなりに筋肉があったものだが、3ヶ月に及ぶ徹底したダイエットと整形を繰り返されたおかげで、筋肉もすっかり落ちてしまい、ウエストも普通の女性には負けないくらいに細くされてしまっている。 当然、大きな胸と大きなヒップは男性だったころの面影すらない。 この顔と身体ではとても男時代のように腰にだけバスタオルを巻いて出て行くわけにはいかなかったのだ。 「あっ、弘美、いいのがあったわよ。とっても可愛いのが、早くこっちへおいで」 別途ルームから景子が盛んに呼ぶのが聞こえた。 ・ ・・もう裸を見られた仲だ、しかもあそこまでじっくり見られて、レズまでやって・・・ 池内は決心した。 いつまでも恥ずかしがってバスルームから出て行かない訳にもいかないだろう。 それに、今日一日のセックス三昧でヘトヘトに疲れきってしまい、一刻も早くベッドに入って休みたいという思いのほうがはるかに強くなっていた。 池内はバスタオルを胸から巻いたままバスルームから出て行く。 「あら、すっかり女の子の身だしなみ身に付けたじゃないの。そうそう、女の子はそうやってバスタオル身体に巻かなきゃね」 池内の姿を一目見るなり、早速景子は池内をそう言ってからかつた。 池内はそれに反論する気力も無くなっている。 「どう、これ、弘美は今夜はこれ着て寝るのよ」 景子がベッドの上に広げた薄物の布を指差した。 ある程度覚悟していたとはいえ、池内はベッドの上を見て青ざめる。 それはネグリジェというにはあまりにも薄かった。 それは黒いナイロンのベビードールだった。 襟周りや裾には真っ赤なフリルがこれでもかと言うくらいに付いている。 それはポルノショップでもめったにお目にかかれないくらいのエロっぽいベビードールネグリジェだった。 「そして、ほら、これが弘美のパンティー」 景子は手に持った小さな布の塊を両手で広げて池内に見せた。 これもまたベビードールと同じ材質のナイロン生地の超薄手のパンティーだった。 そのあまりも小ささに、池内は思わずたじたじとなってしまう。 「大丈夫よ。これってすごく伸びるんだから。弘美の大きなお尻もすんなり入るように出来ているの」 景子は池内がたじたじとなった意味をわざと履き違えているかのようだった。 「け、景子・・・」 池内はやっと搾り出すようにして景子の名前を呼んだ。 いくら身体が女のようにされたといっても、こんな娼婦同然の衣装を着けるのは抵抗があった。 「景子じゃないでしょ、わたしはもうあんたの奥さんじゃあないんだから。これからは景子お姉さまと呼びなさい」 景子はむっとした顔つきで池内に命令する。 景子は調教師たちに陵辱される直前に池内と交わした約束などとうに忘れてしまっているかのようだった。 「分かったの?分かったら、はい、景子お姉さまと返事しなさい」 更に畳み掛けるように景子は言った。 池内は今更景子のことをお姉さまと付けて呼ぶことなどできないと思った。 もし、その言葉を言えば自分は今後ずつと景子に頭が上がらなくなってしまうだろう。 しかし、一方でもっともっと馬鹿にして辱めて欲しいという思いもむくむくと頭をもたげてきたのも事実だった。 馬鹿などうしようもないグズの淫乱女として自分を扱って欲しい・・・そんな衝動が不意に湧き上がってきたのだ。 またもやマゾ女の血清は池内の体内で賦活したようだった。 「まったく、こな大きなおっぱい持っているくせに女の子の服着るのがそんなに恥ずかしいの」 景子は意地悪く池内の乳首を揉んだ。 「きゃっ」 女の子のような悲鳴をあげて池内は自分の胸を両手でかばった。 そして自分のその仕草に思わず顔を赤らめてしまう。 胸を揉まれた反応は正に女そのものだったからだ。 「もうすっかり女の子女の子しているじゃない。女の癖にパンティーも穿かないなんて、はしたないわね。恥ずかしがっていないでさっさと穿きなさい」 景子はその卑猥なパンティーを両手で広げて池内の足元に持っていった。 それは小さな子供にパンツを穿かせるような仕草だった。 「は、はい・・・」 景子の勢いに負けて、池内は片足ずつそのパンティーに足を通す。 確かに景子の言ったとおり、そのパンティーは見た目とは違い、驚くほど伸縮した。 景子はスルスルッと手馴れた手つきでその薄い布片を池内の腰まで上げていく。 そしてそのパンティーは池内の丸く大きくされたヒップを完全に包み込んでしまった。 「どう、女の子のパンティーって、穿くと気持ちいいでしょ」 景子が含み笑いをしながら池内に言った。 確かにその感触は気持ちが良かった。 女性ホルモンの影響で、池内の肌は柔らかく敏感になってしまっている。 すべすべとした肌触りのいいパンティーはとても気持ちがいいことを池内は認めざるを得なかった。 「こういうのを一度穿いてしまえば、男のパンツなんてゴワゴワしてダサくって、もう二度と穿く気になんかなれないわよね」 そういいながら景子はベッドに置いてあった同じ材質のブラジャーを手にした。 普通、寝るときは女性はブラジャーを外すものだ。 しかし、このベビードール一式についているランジェリーは乳房を保持するというよりも、男の目を楽しませるためのものだった。 その証拠に、ブラジャーもまた薄く完全に透けて見えるものだった。 「はい、次はこれね」 景子から渡されたそのブラジャーをおとなしく池内は手に取った。 そして自分の胸元を隠しながらもパラリとバスタオルを床に落した。 「あら、忘れているわよ。渡してもらったらお礼の言葉は?」 景子はあくまでも自分をお姉さまと呼ばせたいらしかった。 「あ、ありがとうございます。け、景子お姉さま。」 蚊の鳴くような声で池内はかろうじて言った。 恥ずかしさと惨めさで顔がかっかと紅潮しているのが判る。 そしてそれと同時に、下半身の女の秘所ともいうべきところがジュワッと何かを分泌してくるのを感じた。 ・ ・・ま、まさか、こんなことで濡れているの? 池内は狼狽した。 「何ですって、なんだかよく聞こえなかったわよ。もう一度大きな声で、女の子らしくありがとうございます景子お姉さまって言ってごらんなさい」 景子がまたもや意地悪く池内をせかした。 その言葉にますます惨めになりながらも、池内は更に下半身が濡れてくるのを感じた。 「あっ、ありがとうございます。景子お姉さま。あんっ」 池内は自分でも驚くほどの色っぽい声を出してしまった。 めちゃめちゃ恥ずかしかった。 「わあっ、何よ、ずいぶん色っぽい声出すじゃない・・・あっ、お前、乳首立っているじゃないのよ。まさかパンティー穿かされたぐらいで興奮してんの?」 確かに景子が言うとおり、池内の乳首はいつの間にかツンと尖っていたのだ。 「わぁ、嫌だ、完全にヘンタイじゃない。ひょっとして前からその気があったんじゃないの」 景子は呆れたように言った。 「まったく、パンティーひとつ穿くだけで乳首立ててんじゃないわよ。もう、信じらんない」 景子の言葉に赤面を繰り返しながらも池内はもっともっと辱めて欲しい要求が高まってくるのを感じた。 「そ、そうです、景子お姉さま、弘美はとんでもない変態女です。もっと、もっと苛めて下さい」 池内はついに我慢できなくなり、景子にもっと苛めてくれるように懇願を始めた。 頭の片隅では、この性的興奮が収まり男の精神状態に戻れば酷く後悔し、落ち込むだろうなと判っていた。しかし、判っていながらも池内はもう一度景子に激しく苛められたかった。 どうしようもない最低の変態女とののしってもらいたかった。 「呆れた、呆れてものが言えないわねお前みたいな変態女、あたしが相手するのもいやんなっちゃう。お断りよ。」 景子は冷たくそう言い放つと、ベッドの脇のビューローの引き出しを開けた。 開けて取り出したのは、一本の太いバイブだった。 それは雁首から根本まで本物そっくりに精巧に作られ、しかもクリトリスを直接刺激する子の突起まで付いていた。 「お前みたいな変態女はこれで十分よ。自分で自分のおまんこに突き刺して楽しんでいればいいわ」 景子はそう言うと、バイブのスイッチを入れた。 とたんにバイブはウィーンと音を立て、妖しく前後左右に、そして上下に伸び縮みを始めた。 「す、凄いわね、このバイブ、色んな動きしている」 その変化自在の動きに、スイッチを入れた景子のほうがまず驚いたようだった。 そして驚いたのは池内もそうだった。 確かに以前は酔った勢いでポルノショップに入り、この手のバイブやローターは見ている。 しかし、今回景子が取り出したのは変幻自在の複雑な動きをするこれまでに見たこともない機能が付いているのだ。 「すっごいわね、これ、ほら使って見たいでしょ。自分のなくなったおちんちん思い出しながら、おまんこちゃんに入れて見なさいな。こんなの入れたいんでしょ、変態淫乱女の弘美ちゃん」 景子はそのバイブを池内に手渡した。 思った以上にどっしりとした重量感が伝わってくる。 景子は目の前で池内にバイブを使ってオナニーせよと言っているのだ。 恥ずかしかった。 人前でオナニーなどしたこともない。 それが女として、いや、変態淫乱女として景子の前でオナニーを命じられているのだ。 池内は手に持ったバイブに目を落した。 それはどっしりとして、とても逞しくて、女の膣の襞をかき回すいぼいぼが無数に生えているグロテスクな代物だった。 しかし、そのその圧倒的な存在感は池内の心を更に劣情へ劣情へと駆り立てるに十分だった。 自分の手でこんな逞しくてぶっとい物を体内に挿入すると考えただけで、池内の乳首は更に硬く尖り、女性器からは熱い液体が流れ出してきた。 ・ ・・ああ、これ、あそこに嵌めたい、こんな素敵なものを根本まで思いっきり挿入したい。 池内は身を焦がすような淫欲が全身を駆け巡るのを感じた。 もういてもたってもいられなかった。 今の池内はペニスをかたどったバイブに対して激しい欲情を感じているのだ。 それは淫乱女そのものだった。 「どうしたの、ほら、早く入れてみなさいよ。おまんこびしょびしょに濡らしているくせに、なにぐずぐずしてんのよ。」 横から景子が池内を急かした。 景子もまたこの異様な淫欲を放つ池内の様子に感化されたのか、一刻も早くバイブで自らの股間を犯す池内を見たくてたまらない様だった。 池内は手に持ったバイブをスイッチを切ったまま床に置いた。 そのバイブの底は倒れないように平坦になっている。 手に持っても、椅子などに置いてその上から腰を沈めても楽しめるように出来ていた。 池内は自分の手に持つより、床に置いて自分を串刺しにして楽しもうという魂胆のようだった。 確かに、この方法で挿入するとより深くペニスを模したバイブを体内に入れることができる。 それは情欲に溺れた淫乱女そのものの所業といっても過言ではなかった。 池内はゆっくりと先ほど掃かされた透明に近いパンティーを脱いだ。 そのパンティーの股間の部部はべっとりと濡れているのが判る。 そして待ちきれないかのように床に置いたバイブにまたがるとゆっくりと腰を沈めていく。 「あうっ」 その先端が自分の中に僅かに滑り込んだときに、池内は苦悶のような表情を浮かべた。 勿論、苦しいのではなく、それは快感がもたらす苦悶じみた表情だった。 「ああっ、い、いいっ」 苦悶じみた悦楽の表情を浮かべた池内の口から、悲鳴にも似た女のよがり声が発せられた。 その両手はいつの間にか自分の乳房へと当てられている。 いや、ただ当てているだけではない。 池内はバイブで自分を貫かせながら、自らの乳房を揉んでいるのだ。 それは完全に女のオナニーだった。 池内はよがり声をあげながらも、自分の腰を更に深く沈めていった。 「わあっ、すごい、よく作り物の膣にあんな太くて長いものが入るわね」 そばで見ている景子が思わず簡単の声をあげる。 景子が驚くのも無理はなかった。 池内の人工女性器は、太いバイブをいともやすやすと飲み込んでしまったのだ。 性転換した女性の膣は男根を受け入れる深さが足りないと景子は以前に何かの本で読んでいた。 それは女性ホルモンの影響ですっかり小さくなったペニスの皮を使って造膣手術するせいだとも書いてあった。 それ故に、景子はこのバイブが池内の身体に途中までしか入らないと思っていたのだ。 本物の女性である自分だって、このバイブを全て飲み込める自信はない。 しかし、そんな常識を覆すようにその人間離れしたバイブは池内の膣にすっぽりと収まってしまったのだ。 「あはん、あはん、あはん」 目を閉じ、眉間にしわを寄せて池内はいろっぽい声で啼いた。 そして床に置いたバイブに更に腰を擦り付けていく。 その様子を景子は自分も興奮してくるのがわかった。 「まったく、淫乱な娘だね、あんたって娘は、まだバイブのスイッチも入れていないのに、そんなによがり狂うなんて」 景子はそう言いながら床に置かれたバイブのスイッチを入れた。 「あああっあっっっっああああああああっっっっ」 とたんに絶叫に近い池内の声が部屋中にこだました。 それはまるでいきなりスピーカーのスイッチを入れたかのような激しさだった。 なにしろいきなり自分の膣の中でバイブが細かく振動し、くねり始めたのだから堪らない。 それは爆弾のような激しい快感を池内にもたらした。 まるで脳が焼け焦げてしまうかのような快感だった。 池内はしゃがんでいることができなくなり、そのまま床に尻餅をついてしまう。 「うきゃっっっぁぁぁぁぁぁぁぁ」 またもや池内は快感の悲鳴をあげた。 池内の体内深く刺さっていたバイブが、尻餅をついたおかげで更に深く池内の身体を貫いたのだった。 次の瞬間、くるりと池内の目が白目を剥く。 そして池内はそのまま床に軟体動物のようにふにゃふにゃっと崩れ落ちてしまった。 それは正に性的な絶頂を迎えての失神に違いなかった。 女としていけばいくほど、その精神は女性性に染まってくる。 池内はまた一歩また一歩と着実に逃れようのない女性化の底なし沼へとはまりつつあった。 45.スルタン 1 司令官によると、その男女は国境で捕獲されたとのことだった。 その報告を聞いたとき、スルタン・オマールはいらだった。 男は殺せと命じてある。 一番の目的は若い女性なのだ。 若い健康的な女性をできるだけ捕獲し、連れて来ること。 それが司令官に課せられた命令だったはずだ。 それが、今回の遠征では僅か5日で帰ってきたばかりか、男性一人と女性を僅か3人しか捕獲できていないという。 これは懲罰ものだとオマールは思った。 見せしめに、多くの部下の前で鞭打ちの刑に処すべきとも思った。 「おお、偉大なるスルタン、ですがその男女こそ中国政府が極秘に準備しているパンドラ・ウィルス用の秘密を握っているのです。」 アッサド司令官はオマールの怒りの表情を見て取るや、早口にそう付け加えた。 その言葉にオマールの表情が怒りから興味深そうなものに変わった。 「なに?それはどういうことじゃ、あのウィルスに対する特効薬でも中国は開発したとでもいうのか」 もともと、この遠征の目的は日一日と少なくなる女性を確保することだった。 望むらくはパンドラウィルスに感染していない若い女性を確保できれば計り知れない価値がある。 もしそれが感染している女性であっても、ウィルスによって死ぬまではわが国の男たちの性的欲求を満たしてくれるに違いない。 そのようにスルタンの計画は恐ろしいものだった。 「はい、偉大なるスルタン。どうかこれをご覧下さい。」 アッサド司令官はオマールに書類の束を渡した。 その書類こそ何あろう、浅茅達がジェード社から持ち出したジェードコネクションの全貌が記された書類だったのだ。 アッサド司令官はその書類を一目見るなり、その意味するところの重要性に気づき、真っ直ぐにスルタン・オマールの元へと駆けつけたという訳だった。 オマールはその書類を受け取ると、パラパラとめくった。 「わしには偉大なる神に背く異教徒の汚らわしい言葉など読めぬわ、アッサド、ここには何と書いてあるのだ。」 オマールは横柄にその書類の束をアッサド司令官の足元に投げ返した。 このオマールという男、今はスルタンを名乗っているが、パンドラ・ウィルスの混乱に乗じて政権を奪取したカザフスタン陸軍の一軍人に過ぎなかった。 それは反乱軍による政権交代といってもよかった。 そのオマールの反乱に、カザフスタン中央政府は抵抗らしい抵抗も出来ずにあっさりと崩壊してしまう。 そう、今やオマールは権力者の称号であるスルタンを名乗り、カザフスタンの事実上の支配者だったのだ。 「どうか、驚かないでください、偉大なるスルタン様、ここには中国と韓国と日本が共同してパンドラ・ウィルスにやられた女性達を、ある想像も出来ぬ方法で増やす研究が書かれているのです。」 その言葉はオマールの興味をいたく引くこととなった。 女性を増やす? そんなことが出来るのだろうか、ウィルスにより死亡した女性を生き返らせることなどできるわけがない。 それはどんなに科学が発達しても無理なことぐらいオマールには判っていた。 ではいったいどのような方法だというのか。 オマールは言葉を続けるように司令官にあごをしゃくった。 「はい、偉大なるスルタン様、その方法とは男を女性に性転換してしまうのです。しかも子供を生ませることまで計画しています。彼らはそのための実験を繰り返し、最終的には一日数千人の男性の女性化をもくろんでいます。」 司令官の言葉はオマールにとって意外なものだった。 思わず、威厳も何も忘れて口をあんぐりと開けてしまう。 「な、なに、性転換させるというのか、それも男を」 若いころに理化学を学んだオマールにはそれはひどく荒唐無稽な話に聞こえた。 「馬鹿な、そんなことして何になる。男は所詮男、いくら性転換したとて、女の代わりに子供など生めぬわ。ほんの一時しのぎにしか過ぎぬ。馬鹿め、お前はそんな幼稚な偽情報に惑わされてのこのこと戻ってきたというわけか。」 オマールの指摘は正しかった。 性転換といっても、それは男の性器を整形して女の性器に似せるだけに過ぎない。子宮も卵巣も持たぬ男が一体どうやって子供を生むというのか。 「お、お待ちを、偉大なるスルタン様」 オマールの顔にまたもや表れた怒りの表情にいち早く気づくや、アッサド司令官は両手を挙げてオマールの怒りを静めようとした。 「どうか、私の話をお聞きください。偉大なるスルタン様、彼らは男から慰安婦を作り出すだけではなく、本物の女性の卵子を採取して人工授精させ、それを出産用に改造した男たちの腹腔内に着定させることで胎児として育てているのです。その胎児を自分の腹腔に宿している男性の数は、今や数百人だとか、もう実験も殆ど終わり実際に中国・韓国・日本への本展開直前まで来ているというのです。その生きた証拠が部屋の外に待たせてあります。」 アッサド司令官はスルタンの返事を待たずに部屋の外に声をかけた。 二人の屈強な兵士に挟まれるようにして東洋人の女が引きずられるようにして入ってくる。 その女は美しかった。 長いつややかな黒髪とほっそりとした柳腰の美女だった。 どことなくなよなよとして、その女らしい仕草はどこから見ても男であるはずはなかった。 「アッサド、これが男だというのか」 オマールが不振そうにアッサド司令官に尋ねる。 そして女の傍に近づき、その容貌をしげしげと眺めた。 言いようもないかぐわしい香りがオマールの鼻腔をくすぐった。 その女は言いようもないくらいに魅力的だった。 強い磁石に引き付けられるように、オマールはその女から目を離すことができない。 今すぐにでも自分のハーレムに入れて、もてあそんでやりたい思いにオマールは駆られた。 久々に下半身がムクムクと勃起してくるのを感じた。 「どうか、この東洋人の美女のスカートをめくってご覧下さい。そこにはあるはずのないものを目にするでしょう。」 遠まわしなアッサドの言い方に釣られるようにオマールはその美女のスカートに手を伸ばした。 女はいやいやをするように腰を引き、その手を逃れようとする。 しかし、両脇にいる兵士が女の動きを完全に封じ込めていた。 オマールの手によってスカートが持ち上げられはじめると、女はなおも身を激しくよじろうとした。 だが、所詮は女の非力、筋骨逞しい兵士の力にかなう訳はなかった。 そしてついにスルタンの手がスカートを完全に持ち上げてしまう。 女は下着を穿いていなかった。 スルタンに下半身を見せるために事前にアッサド司令官によって剥ぎ取られていたのだ。 そしてオマールはアッサド司令官の言葉どおりのものをそこに見た。 それは小さく弱々しくうなだれているペニスだった。 ある程度予期していたとはいえ、オマールは目の前の美女が実は男であったことに驚愕せざるをえなかった。 東洋人は総じて小柄であることを除いても、目の前の美女は生まれつきの女性、 それも飛び切りの上玉にしか見えなかった。 ただ、不似合いなものが股間にあるのだ。 女の形をしたその男はすっかり観念したのか、目を閉じ顔をうつむいて大人しくなっている。 オマールはその胸を服の上からぎっと握ってみた。 「あああっ」 女の口から甲高い愛らしい悲鳴が漏れる。 握った乳房の感触も、完全に女だった。 「いかがでございます。偉大なるスルタン様、その女、いや男が極東の連中の成果物の 一つという訳です。この者は女性への転換の途中にアメリカ軍の特殊部隊の手により誘拐 されたために、完全な女性器を持つまでには改造されておりません。しかし、ペニスを除 いては全て女へと変えられてしまっているのです。この者は、ご覧になっていただければ お分かりと思いますが、睾丸も抜かれてしまっております。そして数ヶ月前まではごく普 通の男、ジャーナリストだったのです。」 アッサド司令官は手に持った書類の束から10 枚ほどの写真を取り出してオマールに渡した。 それは背広を着た男時代の浅茅が写っ ていた。 その写真にはごく普通の男性が写っていた。 それが次の写真では女装した浅茅が写っている。 しかし、その身体はごつごつとして一目で男と判る物だった。 オマールはその写真を次々にめくった。 その男性は徐々に身体の丸みを帯び、着ている女物のワンピースが似合う姿へと次第に変貌していっている。 オマールは目の前の人物がこの写真に写っていた男だと判断せざるを得なかった。 この写真がなかったなら、とても目の前の美女が最初の写真の男性だとは絶対に信じられなかっただろう。 「いかがでございましょう、アジア人達はこのように普通の異性愛の男を美女にする術を手中にしているのです。その技術の中には男性の心を完全な女性の心に、それも従順な妻からムチ打たれて喜ぶマゾ女、そして46時中セックスされずにはいられない淫乱な売春婦にいたるまでその意識を完全に変える技術まで持っているというのです。」 アッサド司令官はここで話を切ってオマールの顔色を伺った。 そして、その顔に興味深げな表情を見て取ると、また自分の知りえた情報を報告していく。 「この書類には、男を女の心を持った美女に改造するだけではなく、更に先ほど言いましたように、子供を生ませる実験についても書かれております。中には信じられないことに、動物の子宮を異種間移植した実験のことも書かれています。もっとも実験は全て失敗して被験者は全員死亡したとのことですが・・・その中でも一番成功率が高かったのは女性から取り出した卵子を人工授精させた後に性転換された男の腹腔内に戻すというもの。ただし、腹腔内は子宮とは違い非常に弱いものであるが故に、繁殖用の男・・・いや、女にされた男たちは薬物により7ヶ月間は深い昏睡状態で管理され、帝王切開で未熟児のうちに取り出して保育器で育てるという方法だということです。」 オマールの頭脳はアッサド司令官の言葉を聞くにつれ、急速に回転した。 なるほど、それならば判る。 それならば卵子採取用の本物の女性が僅かにいるだけでよい。 パンドラ病の女性の致死率が100%に近いくらいに高いものであっても、わずか1〜2%の女 性が生き残れば、そこから卵子の採取はできるはずだ。 そして男の腹腔内、腸壁に受精 卵を定着させるとそのまま胎児として成長することは書類に書かれている通りに可能なは ずだった。 生物学も勉強したことのあるオマールにはそのことが十分に理解できた。 そ してもし、これらの性転換女性と卵子を産出する真性女性の供給源を一手に握れば、 それは計り知れないくらいの富と権力を手にすることができるだろう。 何しろ、女性が これほどまでに少なくなっているのだ。 ニセモノの性転換した女性であっても需要はものすごくあるに違いない。 若い、反体制派の男や異教徒どもを片っ端から女に性転換させてやるのだ。 アジア人が開発した技術がわが国の科学者にもできないはずがなかった。 そして本物の回教徒の男の手により、従順な娼婦として、いや女奴隷として本物の男に保護され支配される幸せな生涯を暮らさせてやるのだ。 その代わりに彼女たちにはその身体でもって神の忠実なる僕たるスルタンに報恩してもらわねばならぬ。 異教徒や背教者は真教徒によって支配され導かれなくてはならぬ。 これぞ現代の聖戦とも言えることであろう。 そしてこれこそが偉大なる預言者マホメットやアッラーの神のご意思にもかなうことに違いない。 オマールは自分のものになるかもしれない巨大な権力と富に身震いを感じた。 「そうか、そうなのか、しかし、その話、本当に間違いないな」 オマールは自分の心の動揺を押し隠すようにアッサド司令官に言った。 「おお、偉大なるスルタン様、慈悲深く慈愛あまねきアッラーの御名に誓って本当の話でございます。どうか、極東で行われているプロジェクトを、わが国でもお始め下さい。この私めをどうかそのプロジェクトの責任者にご指名下さい。さすれば近いうちにスルタン様の御威容と御高名は地の果てにまで届くかと・・・・」 アッサド司令官もまた権力者の顔色を伺い、こびへつらい、そして役得を得ることにかけては正に海千山千の男であった。 「よし、判った。早速科学者や医者で役に立ちそうなものを集めるのだ。国立病院を使ってもよいぞ。アッサド、お前にはこれからうんと働いてもらわねばならない。」 オマールは矢継ぎ早に指示を出した。 「それからこの女、この女はさっさと性転換手術させてしまえ。しかし、いいか、丁重に扱うのだぞ。女の身体になったらわしの元へ連れて来るのだ。いいか、判ったなアッサド」 その言葉を聞き、アッサド司令官の顔が曇った。 そのオマールの指示はアッサドの計画外だったのだ。 アッサドの計画は、勿論スルタンに今回の功績を認めてもらい、スルタンに次ぐ強大な権力を得ることだったのだが、そのためにはこの東洋人の女をスルタンに引き合わさざるを得なかった。 だが、アッサドがこの魅力的な女を自分の手元に飼いたいと思っていたように、スルタンもこの女をいたく気に入ってしまったようなのだ。 スルタンの命ずるところの真意は、この女を完全な性転換手術後にハーレムに入れようというものだった。 スルタンはこの女を側室にするつもりなのだ。 「インシャアッラー、ご命令のままに」 アッサドはとりあえずそう答えた。 しかし、その腹の中は別のことを考えていた。 あの男がスルタンを僭称しているのなら、オレにだってその機会はある筈だ。そしてそれはそう遠い先のことではないかもしれぬ。 アッサドはスルタンの前で深々とおじぎをした。 しかし、それはスルタンに対する背面服従のおじぎ以外の何物でもなかった。 46.金姉妹1 ソウルのキム兄弟といえば、夜の歓楽街ではちょっとは名の知れた若手のハメ師だった。 甘いとろける様なマスクの弟、金珠容(キム・スヨン)と、ワイルドな二枚目の兄、金容淳(キム・ヨンスン)は狙った獲物は8割以上の確率でゲットしていた。 女をその気にさせ、メロメロにさせて最後は歓楽街のその筋に売り飛ばしてしまうのだ。 騙された女たちは、自分が騙されたことも気が付かず、愛する李のためにその身で大金を稼いでいた。 詐欺師でも上級の腕前になると、騙されたほうは自分が騙されたことも気が付かないという。 韓国のサオ師はこれまで力づくで女を物にする輩が多かった中で、キム兄弟のソフトな方法は群を抜いてスマートなものだった。 誰もこんな二枚目の映画スターのような若者が、自分を苦界に引きずり込むような狡猾さを持ち合わせている人物だとは思わないだろう。 この二人の兄弟は清潔感と颯爽としたかっこよさを持っていた。 ただ、その性根は外見の爽やかさとは裏腹に、相手を骨までしゃぶり尽くしてやろうという貪欲さの塊を持っていたのだ。 しかし、その悪行の数々も数ヶ月前に終わりを告げることとなった。 勿論、ジェード社の手によってだった。 そして今の二人は兄弟ではなく、姉妹にされてしまっている。 それも上海の娼館で春を鬻ぐ売春婦姉妹にされてしまっているのだ。 「お姉さま。」 ジェード・コネクション440 摩火 - 2006/06/11 17:14 - 仙姫(ソンヒ)は目の前に居る悩ましげな肢体を見せて横たわっている女性に声をかけた。 「なあに、英姫(ヨンヒ)」 横たわる女性はけだるそうな声で自分を呼んだ娘に応えた。 英姫(ヨンヒ)は白く抜けるような肌と、どこかしら幼ささえ残る可愛い顔立ちだった。 一方の姉、仙姫(ソンヒ)は少し色黒い、ほっそりとした肢体を持つ野性的な美女だった。 仙姫(ソンヒ)と英姫(ヨンヒ)、これぞかつてのサオ師兄弟、金珠容(キム・スヨン)と金容淳(キム・ヨンスン)の成れの果てだった。 いや、成れの果てと言うには二人はあまりにも美しかった。 大きな、形よく整形された乳房といい、きゅっと細くくびれたウェストといい、見るものの賞賛と性的興奮を呼び覚まさずにはいられない女体にされていた。 それはある意味では進化といってもいいのかもしれない。 さなぎが美しい蝶に変化するかのように、仙姫(ソンヒ)と英姫(ヨンヒ)は男から美しい女へと変化を遂げていた。 「お姉さま」 またそう言ってから英姫(ヨンヒ)はぷうっと噴き出してしまう。 「だめだ、兄貴のこと、とてもじゃないがキモくてお姉さまだなんて呼べねえや。」 「なにいってやがる。オレだってお前のこと、妹だなんて、何十倍もキモいぜ。」 人前では上品そうな姉妹を演じている二人だが、こうして二人きりになってしまうと、どうしても昔の口調に戻ってしまう。 見た目は絶世の美女がどちらも男のような言葉遣いで喋っているのはどうにも不似合いだった。 しかし、子供のころからの習慣はなかなか抜けてはくれない。 この娼館に来て3ヶ月、二人は超売れっ子の売春婦になっていた。 男に抱かれるのが、最初は嫌で嫌で仕方がなかったはずなのだが、今では男のペニスを見ただけで自分の股間に入れたいと思うようになっている。 それは不思議な心の変化だった。 ほんの数ヶ月前までは男とのホモ行為など身の毛もよだつほどの嫌悪感を感じていた。 歓楽街に生きるものとして、知り合いにはニューハーフも数多くいたが、元男だと思っただけでヤル気が失せてしまうほどだった。 それが女性器を作られ、ホルモンで身体の線がどんどん変化した頃から考え方が変わってきたのだ。 鏡を見ると、美しくも可愛らしい女性が写っている。 そして自分がどんどん美しく可愛らしくなっていくのが嬉しくなりはじめたのだ。 元々、二人にはナルシスの気があったのかもしれない。 肌もなめらかにきめ細やかになっていくにつれ、自分が美しく化粧をして、男たちの感嘆の視線を浴びることが快感になってきたのだ。 それを更に強くあと押したのが性体験だった。 ジェード社に雇われたサオ師達に始めてセックスされていた時にそれは起きた。 全裸にされ、椅子に縛り付けられた状態で、二人はセックスをされた。 それは身の毛もよだつような嫌悪感だった。 最初は、自分を犯そうとするこいつらを全員最も残虐なやり方で殺してやろうと思っていた。 ナイフで少しずつ切り刻んでやるのだ。 泣こうが喚こうが、少しずつ切り刻み、目の前でこいつらのマラを一本一本切り落として、見せ付けてやりたい。 自分たちの股間をぴちゃぴちゃと舐められる間、二人は同じことを考えていた。 しかし、そのクンニはしつこかった。信じられないくらいに長時間に及んだ。 そして、最初に感じ始めたのは弟スヨンのほうだった。 息が段々と乱れ、眉間にしわが寄って来る。 感じ始めた証拠だった。 こうなるとサオ師達の攻勢は留まるところを知らない。 乳首やうなじなど、女性が感じやすいところを次々と愛撫してくる。 ホルモンの影響で敏感になった肌はあっという間に性感帯として感度を増してくる。 よがり声をあげ始めた弟の嬌声に刺激されたのか、今度は兄ヨンスンが陥落した。 数人掛で、ありったけの愛撫を受けては堪らない。 それはどんな不感症の女性をも虜にする性愛撫といってもよかった。 一度声をあげてしまえば、もう終わりだった。 そのことを感じ取っていたキム兄弟は、数時間にも及ぶ愛撫の間、歯を食いしばり必死に耐えていたのだったが、もう限界だった。 作られた女性器からは、最初は遠慮がちに、そして程なくして愛液がほとばしり出てくる。 それを見たサオ師達は、今度は自分のギンギンにおっ立ったペニスをズボンの中から取り出した。 流石にいきなりフェラチオなどしない。 男のペニスをほうぱらせるのは、もう少し女のセックスのよさを体験させ、身体を開発してからだと心得ている。 二人のヴァギナが十分に濡れていることを確認してから、サオ師はペニスの先端をその恥ずかしい場所に押し当ててぐいっと突き刺してきた。 キム兄弟は、たいして抵抗らしい抵抗も出来ぬままペニスを自分たちの女性器に挿入されてしまったのだ。 濡れているからには興奮していると言うことだ。 キム兄弟の女性器は、二人の意図に反して直接的な快感を与え始めた。 それは今までに経験したこともない快感だった。 差し込まれている女性器だけからの快感ではない。 身体全体がまるで巨大な性器になってしまったかのような感覚なのだ。 尻や乳房はもとより、腕や足にサオ師達の手がかかるだけで総毛立つような快感に襲われてしまう。 段々二人は何も考えられなくなってきた。 「ああんっっっああんっっ」 自分でも驚くような声が口から出始めている。 ものすごく恥ずかしいと思っても、止めることができないのだ。 以前、サオ師だった頃は自分の腕の中で見も世もなく悶えよがる女たちを見下ろし、優越感に浸ることができた。 しかし、今は自由自在に身体のあちらこちらを触られ、愛撫されて、彼女たちの快楽の大きさと深さが判るようだった。 悔しいはずなのに、呪い殺してやりたいほど恨んでいる相手なのに、そんな思いはいつの間にかさっぱりとなくなってしまっていた。 頭にあるのは、ただ、ただ、全身を翻弄され、信じられないくらいの快楽に溺れかけている自分だった。 「ああんっ、あっ、あっ」 ホルモンのせいで甲高くなってしまった声が艶かしく部屋中に響き渡る。 その声はサオ師のピストン運動により、リズミカルなものとなってくる。 やがてほどなくして、二人は頭の中が真っ白になってくるのを感じた。 アクメが近い印だった。 二人の絶頂の時期が近いと見たのか、サオ師達の腰の動きが一段とスピードを増してくる。 それは自分たちがかって女性たちに使ったのとまったく同じ動作だった。 ただ、違いは、今は自分たちがその激しいピストン運動をされて、アクメ寸前になっていることだった。 「い、いい、いくっ、いくっうううう」 以前ならば考えられない悩ましげなよがり声をあげてヨンスンが落ちた。 「ああっ、だめぇぇぇぇ」 続けてスヨンも可愛らしい声をあげていってしまう。 それと同時にサオ師のペニスからドクドクと白い精液が二人の体内奥深くに吐き出された。 ヨンスンもスヨンも、スペルマを大量に中だしされながら女としていってしまったのだ。 二人は雲の中を漂っているような感覚に、完全に忘我ともいうべき状態になっていた。 激しいピストン運動が終わっても、体中に残された快感の波は一向に引こうとはしない。 別のサオ師が、今度は俺の番と二人の身体の愛撫を続けているせいもあるのだが、女のセックスの余韻は二人が想像もしなかったほど深く、長いものであった。 また、その快感の余韻と同時に、自分たちが男にセックスされ、その精液を受け入れたことにより、精神的な変化が起きた事もまた事実であった。 それは、自分たちがか弱い、女らしい存在であると言う自覚だった。 ペニスを快楽の中で受け入れたことにより、このサオ師達の前ではしおらしい従順な女としての自意識になってしまうのだ。 そういえば、自分たちもかつて女をものにした後は、ずいぶんとしおらしく従順となるなる女が多かったようにも思える。 蓮っ葉な、じゃじゃ馬ともいえる女が、セックスをしたとたんに、潤んだ瞳を向けて素直に言うことを聞くようになるのだ。 ヨンスンとスヨンも今その女心の変化がわかる様な気がした。 それは女として自分の身体の隅々まで征服され、相手のものになったという、女の服従本能から来ているのかも知れなかった。 こうして女の本能を開花させられた二人は、どうしようもなくずるずると男とのセックスにのめり込んでいった。 そして今ではきれいなランジェリーも、素敵なドレスも自分から好んで身につけるようになっている。 そして少しでもきれいで可愛い存在になりたいという思いは日に日に強くなり、化粧も進んで覚えるようになっていったのだ。 「それにしても、英姫(ヨンヒ)のおっぱい、ずいぶんとおおきくなったなぁ」 仙姫(ソンヒ)は弟・・・いや、妹の胸元を見ながらため息混じりに言った。 確かに英姫(ヨンヒ)の着ているネグリジェの胸元からは豊かな乳房の谷間がエロチックに見て取れる。 「そういう仙姫(ソンヒ)姉さまだって、おっきなお尻になっちゃって。安産型だね。丈夫な赤ちゃん生めそう。」 「バあカ」 そんな他愛のない軽口を交わしながらも二人は鏡台の鏡に向かい合った。 勿論、今夜も二人は娼館のロビーに出て客を取る。 そのための化粧だった。 「ねえ、知ってる?」 英姫(ヨンヒ)は口紅を引きながら姉に聞いた。 「日本人の奈々子、先週からずっと様子がおかしいと思ったら、お客さんの一人にぞっこん、いれあげちゃっているんだって。」 「へえっーそうなの。娼婦のくせして、客と恋愛なんて最低。」 仙姫(ソンヒ)もアイブロウをしながら妹の言葉に相槌を打つ。 「そのお客というのが、まだ若い男の子だって。まったくどういうつもりなんだか。」 その会話は、会社の女子トイレでよく話されるようなゴシップと女同士の悪口とまったく違いはなかった。 「ふーん、それで、相手の男の子も奈々子にぞっこんなのか?」 「そりゃそう、なにしろ若い男の子の性欲ときたら、一日に何回オナニーしてもまだしたりないくらいだから、奈々子が商売抜きでヤラしてあげたら、それこそ儲けものとばかりに毎日のように来ているらしいぜ。」 英姫(ヨンヒ)ことスヨンはよりナチュラルなお嬢様風の化粧の仕上げをしながら言った。 「ああ、そういえば、なんか可愛いぼうやみたいな男の子が毎日来ていると思ったら、あの子がそうなのか。」 仙姫(ソンヒ)ことヨンスンには弟スヨンの話に出てきた男の子に心当たりがあるようだった。 その男の子は確かに若かった。 何でこんな娼館に未成年の少年が来ているのだろうと不思議に思ったものだった。 ヨンスンの好みはもっと年上の、自分と同じ年ぐらいの若者だった。 それ故、その男の子の若さを見て、不審には思ったが食指を動かされたことはない。 「奈々子は、若い男の子の筆おろしするのが好きなんじゃないかな。『お姉さんにすべて任せればいいのよ』なんてね、きっと母性本能くすぐられちゃっているんじゃないの」 そう言いながらスヨンは着ている白い絹のネグリジェをパラリと脱いでパンティ一枚の姿になった。 形良く盛り上がっている乳房は若さの故かつんと尖り、細くされたウェストとあいまって見事な女体を形作っている。 「お姉さま今日は何をお召しになられるのかしら」 またふざけてスヨンはアニメのヒロインのような可愛らしい声を出した。 「だから止めろって、そのお姉さまというのは。」 そう言いながらヨンスンも着替えのためにドレッサーの前から立ち上がった。 「今日はOL風に決めて見ようか。」 金兄弟・・・いや、金姉妹のここでのウリは2輪車だった。 つまり二人かかりで一本のマラを相手にするのだ。 ペニスを金姉妹二人かかりで舐められ、目の前にオマンコを2つ並べられると、どんな男も理性など宇宙のかなたに吹っ飛んでしまう。 ましてやその人造オマンコの出来と言えば本物の女性の名器にも負けぬ最高の傑作と言ってもいいくらいだった。 勿論、作ったのはあの奥村医師だった。 どうやって作ったのか判らぬが、二人の膣の中は無数の襞状になっている。 そのために相当な巨根の持ち主であってもやすやすと受け入れることができるのだ。 また、その襞は男のペニスに類まれな快感を与える。 金姉妹が上下に重なり合い、尻をこちらに向けるポーズで男を待ち受けるシーンに男たちは脳天が真っ白になるくらいに興奮し、そして姉妹の女性器に交互にペニスを入れる時に、そのあまりもの快感にあっという間に射精してしまう。 「いやーん、もっとぉ」 「もういってしまったの」 からかい半分に金姉妹にそう言われれば、男たるものそのまますごすごと帰る訳にもいかない。 つい、2ラウンド、3ラウンドとがんばってしまい、娼館を後にする頃には、ほおもげっそりと痩せ、腰もふらふらとして定まらないまま帰っていくことになるのだ。 しかし、それでもなお、3日と空けずにまた金姉妹を指名するリピート客が多いことからも、その人気の程は知れようと言うものだった。 さて、その金姉妹がすっかりと化粧も済み、ミニスカートからすらりと伸びた脚も悩ましいOLの衣装に着替えた頃、その噂の主の劉洪(リュウ フォン)は娼館一階のロビーの豪勢なソファーに座っていた。 劉の今日の目的は奈々子こと良太とのセックスではない。 今や良太はすっかりと劉に入れ込んでしまい、初心な小娘みたいに何でも劉の言うことを聞くようになっている。 一匹目の大女は手なずけた。 劉は人気の金姉妹に次のターゲットを絞っていたのだ。 良太からせびった金で、今の劉はだいぶ羽振りがよくなっている。 現に、ブランド物のスーツを着こなし、スーツの胸ポケットにはキザったらしく絹のハンカチまで覗かせてる。 ・ ・・一挙両得だな・・・ 劉は密かにほくそえんだ。 自信はある。 良太をあっというまに陥落させた閨房術さえあれば、女をメロメロにたらし込み、我が物にするのはいともたやすいことだった。 もともと劉にこの術を教えた師は、この術の悪用をかたく戒めていた。 しかし、せっかくの術を我が身のために使わないのはばかげた事のように思えた。 師はこの術を己の精神の鍛錬のためだと説いていた。 しかし、この閨房術を使えば女を我が意のままにすることができるのだ。 特に今のように女性が極端に少なくなっている時に、この術を使い、多くの女性や性転換美女を手中に収めることは、富と権力を手に入れる上でまたとない好機だったのだ。 女を大量に集めれば、その女目当てに多くの男たちが集まってくる。 女を娼婦として働かせ、法外の料金を取るのだ。 そのためには、たとえ性転換女であっても絶世の美女でなくてはならぬ。 本女も、偽女も、美女・麗人・傾城の類を集め、超高級会員制の娼館をまず作るのだ。 当然、権力者や大金持ちがその美女目当てに集まってくる。 そして役に立ちそうな男にはただで女をあてがい、言うことをきかせるのだ。 欲望と渇望あるところに力が生まれる。 欲望は力なのだ。 劉の最終目的はその力による権力と富だった。 劉はふと、我に返った。 やがて自分のものになる強大な権力と、富を考え白昼夢にひたっている場合ではなかった。 間もなく、目当ての金姉妹が降りてくる時間だった。 金姉妹の人気は高く、劉も2週間以上前から予約をして、今日ようやく順番が回ってきたのだ。 勿論、予約は姉妹による2輪車で入れてある。 目の玉が飛び出るほどの高額の料金も良太の懐から出させたものだ。 心は別に痛まなかった。 もともと自己中心的な性格の劉にとって、女とは男の奴隷か所有物に過ぎない。 出来うる限り利用し、搾り取ったとしても構わない存在なのだ。 劉は娼館がやとっている使用人が自分を招きいれるのをじっと待った。 もうすぐだ、もうすぐ2番目3番目の獲物がオレの手の中に転がり込んでくるのだ。 劉の胸は期待で高鳴った。 政府のバカどもめ、せいぜいオレ様のために性転換美女をせっせと作っていればいいのだ。 そして気が付いた頃には、ここの美女達はごっそりとオレの手中に納まっているだろう。 劉はまたひそかにほくそえんだ。 47.池内4 朝の光はベッドルームの中に溢れかえっていた。 景子が先に起きて、窓のカーテンを開けたせいだった。 「うっ、うーん」 眠たそうな声で池内がベッドの中で反応し、もぞもぞと動いた。 「ほら、朝よ。いつまで寝ているのよ。早く起きて朝ごはんぐらい作りなさいよ」 ベッドの前で景子が池内に言った。 「あ、朝ごはん?何でオレが・・・」 寝ぼけている池内は布団の中でもぐもぐと言った。 「何言ってんのよ。お料理にお洗濯、お掃除は女の仕事でしょ」 そう言っている景子の声が聞こえる。 池内はまだ夢うつつの中で、ここは東京の自宅だとすっかり思い込んでいた。 ベッド中で、いったいいつから妻がこんな口をオレにきくようになったとのかとも思っていた。 それにしてもなんだか股間がおかしかった。 まるで何かを肛門に差し込まれているような違和感があった。 「ほら、女の子がいつまでもぐずぐず寝ているんじゃないの」 頭まですっぽりと被っていた毛布が景子の手によって無理やり引き剥がされた。 まぶしい光の中で、最初に目に飛び込んできたのは艶かしい女物のネグリジェだった。 ・ ・・えっ? 何でオレはこんなもの着ているんだろう・・・ まだ寝ぼけている池内の頭に真っ先に浮かんできたのはそんな疑問だった。 慌てて、飛び起きるようにしてベッドに身を起こした池内の顔にはらりと長い髪がかかった。 そして起きた拍子に胸元が大きく揺れるのを感じた。 ・ ・・ああ、そうだった、オレは、女にされたんだった・・・ 悲しい悲痛な記憶がどっと戻ってくる。 「何寝ぼけてんのよ。さっさと起きて女らしくお化粧くらいしなさい」 その様子を見て景子が畳み掛けるように池内に言った。 一夜明けても、景子は相変わらず池内のことを自分より各下の女扱いをしていた。 ・ ・・股間が変だ・・・ 池内はさっきから続いている股間の違和感を確かめようとフリルのいっぱい付いているネグリジェの裾を恐る恐る持ち上げた。 華やかな赤いネグリジェとは不釣合いなパンティーが池内の股間を覆っているのが見えた。 そのパンティーは黒い皮製のもののようだった。 しかし、そのパンティーの股ぐりの部分は明らかに不自然な盛り上がりをみせている。 「あらあら、そんなもの入れっぱなしにして、ぐっすり眠れるなんて本当に淫乱な娘だこと」 横から景子が呆れたような口調でわざとらしく言った。 「もういい加減そんなもの抜いたらどうなの。あんまり入れっぱなしにしていると大事な部分がユルユルのガバガバになっちゃって、男の人喜ばすことできないわよ。」 景子が何を言わんとしているか、池内にはすぐに判った。 これはペニスバンド付きのパンティーなのだ。 しかも、恐ろしいことにその模造品のペニスはパンティーの外に向かってではなく、内側に向かって突き出ている。 つまり、池内は自分の体内にそのペニスを咥えていることになるのだ。 池内はあわててそのパンティーを脱ごうとした。 「ああっ」 パンティーを脱ぐときのその一種異様な感覚に思わず声が出てしまう。 「ほんと、いやらしい声で啼くこと」 景子の嘲りの声を聞きながら、池内はベッドから降りて体内に納められている異物を抜き出そうとした。 普通のパンティーであれば、するっと脱げるものがなかなか脱ぐことができない。 それもその筈だった。 池内の人造ヴァギナはしっかりと絡みつくようにそのペニスを咥えていたのだ。 「ああっんっ」 完全にオクターブの上がった可愛らしいうめき声を出しながら、そのペニスは徐々に池内の体内から抜けてくる。 それはグロテスクな襞のいっぱい付いているペニスだった。 しかもご丁寧なことに、それよりもだいぶ小さいもう一本の突起物が池内の肛門からも抜き出されてくる。 池内は2本のペニスに貫かれながら寝ていたことになる。 勿論自分から望んで入れた訳ではない。 昨日、オナニーを強要され、快感のあまり失神した後で景子が穿かせたものに違いなかった。 ネグリジェをたくし上げながら、がに股になり股間に埋められたペニスを引き抜いているシーンはとても人に見せられたものではなかった。 そしてようやくそのいやらしいペニスが抜けたと思った瞬間に、股間から白いドロッとした液体が大量に内腿を伝わって滴り落ちてくる。 それは昨日男たちにさんざん輪姦され、中だしされた精液の名残だった。 「あらあら、やっぱりね、お風呂できれいに洗ったと思ったんだけど、まだこんなにセーエキ残っていたのね。タンポン代わりに蓋しておいて正解だったわね。あやうくベッドが誰かさんのお股の穴から溢れかえったセーエキでべとべとになるところだったわ」 その精液は昨日確かに洗ったはずなのに次々と池内の膣口から出てきた。 「ほらほら、ぼおっとしていないで、こぼさない様におまんこ押さえながらトイレに行って始末しておいで」 景子の強い命令口調に池内は自然と従ってしまう。 言われたとおりに股間を両手で押さえながら、がに股でトイレに駆け込んだ。 それはとてもみっともない姿だった。 なにしろ男達が射精した精液を床にこぼさないように両手で穴に蓋をして、小股でトイレに入ろうとしているのだ。 本物の女でさえあるまじき姿だった。 池内はとりあえずネグリジェ姿のままは便座に腰をかける。 ほっとしたのもつかの間、景子の鋭い叱咤の声が飛んだ。 「バカ女、そっちじゃないでしょ。おまんこ洗うのはビデに決まっているじゃない」 トイレの横には、便器とも違う不思議な形の洗面台のようなものが備え付けてあった。 ただ、洗面台とは違うのは、便座と同じくらいの高さであることと、その端に公園の水のみ場のような斜めに立った細長いノズルのようなものがあることだった。 池内もビデとは何かくらいは知っている。 女性の性器を洗うものだ。 海外、特にヨーロッパのホテルには必ず備え付けてあるものだ。 しかし、池内の知っているのはそれくらいで、使い方などまったく判らない。 日本のウォシュレットについているビデならばボタンを押すだけで済んでしまうが、昔ながらの欧米のビデはどうやって使うべきなのかまったく判らなかった。 jade12.txtに続く