「俺の中の女」 作:いつきとしえ ☆彡ある日の違和感 違和感を感じたのは以前からあったが最近は特におかしい? 突然、記憶が飛ぶというか気がつくとさっきいたところとは別の場所にいたりカレンダーが1日ずれていたりする。 朝、顔を洗い歯磨きをしようとブラシをとった指先・・爪の根元に赤いものがついていた? どうみてもマニュキュアだが俺は男だしそんなものをつけたこともないのだが・・ さらに掃除をしたら長い茶色の髪の毛が箒に絡んでいた。この部屋に女が来るなんてありえない!俺は彼女いない歴=年齢に匹敵するほどなんだ。 ☆彡さらなる違和感 出勤すると今日営業に回るリストをつくり資料を揃える。さて出かけるかと席を立って応接室の前を通りかかると見知った業者がニコニコしながら挨拶してきた。 ああ、商談日かと思ったが俺の担当ではない。「どうも昨晩は・・・ヘヘヘ」なんだ気持ち悪い奴だな、俺は昨晩こいつに合った覚えはないのだが? 俺が黙っているので当惑した感じだったがそいつは応接室の中から呼ばれたのでペコリと頭を下げて応接室に入って行った。 翌日になってもおかしなことが続いた。 顔見知りの営業なんだが休憩室の自販機の前で缶コーヒーをあおっていた時だ 「ひゃー忙しい忙しい」と言いながら近寄ってきて「こう忙しいと心にゆとりをもたないとな」と言うのだ。 「ああそうだな」と相づちをうったのだが「うん、そうそう人間趣味をもたないとな趣味を・」と思わせぶりな言い方をする。 それだけでなく「なんかいい趣味持ってるらしいじゃないか?」と俺の顔を覗き込むのだった。 自慢じゃないが俺は無趣味だ、学生時代からなんかやれよと言われてはいたが面倒なのでなにもやらない。 今だってたまに居酒屋でビール飲むくらいが関の山だし、こいつなんでそんなことをいうんだろう? ☆彡こりゃなんだ! とにかくこんなイイ女は見たことない、お相手が俺じゃないのが残念だが男と抱きあう色っぽさはそそることそそること俺のムスコはビンビンだ。 男が女に口づけして女もそれに応えて足を絡ませる。 男の唇は女の身体をはい回り脚の付け根へとつづく・・おお、見えそうだけど見えない?くそ気を持たせやがって! そう思ったところで女が俺の方を向いてニタっと笑った。どこかで見たような顔だな?げ!俺じゃないか!!そう思ったところで目が覚めた。 夢だったのか?リアルだったなあというかなんだよアレ! そう思ったところでなんか胸が締め付けられるような感じがした?思わず手をそこへやったが思いもしない手触りにぎょ!っとしてそれを見ると。 これはアレだな!?そう色っぽい女がよくつけてるアレえーと・・そうブラジャーだ・・・ってなんでやねん!! しかもブラジャーだけではなかったブラジャーの中に手を入れてみたら指先にプニャリとした触感が?大きく手をあけて手のひらでつかむとそれは まぎれもなくオッパイの手触りだった。 「女?」俺って女になっちゃったの?狼狽して洗面所に飛び込むと鏡に映っているのはいつもの俺だった。 はぁと安堵はして布団に戻り上半身裸になってみる。そしてブラジャーを外すとポロンと大きな柔らかいオッパイが転がったものだ。 俺の胸はちゃんと平たい男の胸だった。ついでに下半身を探ってみるとちゃんとあったので安心した。が赤いパンティーを穿いていたので慌てた。 これはシリコンパッドとかいうやつか?昨日は仕事帰りに飲み屋にいったんだっけ?はてよくわからんが?誰かが酔った俺に悪戯を仕掛けたんだろうなと思った。 とりあえずブラジャーとパンティー、シリコンパッドはその辺にあった新聞紙で包んでおいた。 悪戯した奴に叩き返してやる。 ☆彡ホモじゃないしー なんか女子社員の目が厳しい?いや女子ばかりでなく男どももなんかさげすんだ眼で俺を見ている気がする。 俺が何をやった!?どうもいやな噂がまかり通っているようだ。 経理課長が話しかけてきた、こいつはニューハーフ好きでホモの噂もあるキモイ奴だ仲良くしたくないけど一応上役なのでそれなりの対応はする。 話の内容は別に仕事のことじゃない、最近何処で遊んでるの?とかどこで飲んでるの?とかプライべートの事だったのではぐらかした。 なんか不満そうな感じでナニか言いたいようだったが別の社員が通りかかったので離れて行った。 なんなんだよもう! 給仕室のそばを通りかかったら女子社員が数人でだべっているようで話し声が聞こえた。 「ねえ、経理課長と〇〇さんが親しそうに話してたって?」「そうそう肩寄せ合って親密そうだったてさ」「やっぱりアレなの?」 アレってあれか?俺はホモじゃねーし「あの噂ってほんとらしいね」「うんうん、A社のセールスと公園で・・・たって話よ」 「きもー」「これてアケミさんが食いつきそうな話ね」「そそ」・・・・・ アケミてのはBL好きで有名な女子社員で色気もクソもないひっつめ髪で化粧もロクにしないメガネ女だ。 世間では腐女子というらしいが?そんなのが興味を抱くってことは・・・・やめてくれ! ☆彡人身御供 低迷する業績を打開する案としてB社との共同事業が計画された。これが上手くいくと自社の営業規模は2倍近くになるだろうと噂されて その進捗は社員一同期待に満ちていた。 だが問題が起きた、それはある有望な若手社員が担当していたのだが突然謎の退職をしてしまったのだ。 すぐ別の社員が新担当となったがB社のこの事業責任者の重役との折り合いが悪く足踏み状態になっていた。 原因を探るべく調査がされたがその訳とはなんとも恐るべきものだったのだ。 その事業は自社の将来に係わる大事なものであるので事業推進室が設けられ社長自らが先導していた。 推進室長兼務の社長の一声で全社から担当にそぐわしい社員を探せということになったのだ。 そして俺が選ばれたのだった。 上司からは成功したら昇進と金一封と言われたがなぜか周囲の眼は羨望には程遠いものだった。なんで? ☆彡役得に浮かれる 常務に伴われB社に挨拶に伺った。応接間に通されしばらく待たされ現れた担当重役はわりと感じが良かったので安心した。 前任との折り合いが悪かったという話だがとてもそうは思えないくらいでニコニコして話す担当重役に俺も好意を感じたものだ。 俺の仕事は主には自社とB社との連絡係だ、そんなものなら新人でもできそうでなんで俺が?という感じなんだけど 上司からはB社の担当重役がくせ者で上手くあしらえる技術が必要だからと説明された。 俺はB社の担当重役であるY氏に気に入られたようで煩雑に会社とB社を行き来するようになった。 午後からB社に呼ばれてそのまま直帰することも多い、いきおいY氏との付き合いも増えていった。 さすがは大きな責任のある重役様だ、アフター5のお店も豪華絢爛でキレイなお姉さんとの時間を楽しませてもらった。 Y氏は遊び人らしくいろんなお店にも連れて行ってくれる。どちらが接待しているのかわからないくらいだ。 だが例の俺の記憶が時々飛ぶのは相変わらずだった。 そして起きた時の異変?も・・・ 記憶が飛んでいるとき俺はナニをしているんだろう?気になるとたまらなくなり家電店に行きドライブレコーダーを手に入れた。 長時間録画できてかつカメラが動きを感じているときだけ録画するという機能が付いたものだ。 ACアダプター使えば24時間でも監視できる、これを部屋の中の数か所につけた。 もちろん外での行動を記録することはできないがまず家の中からだ。 あとは記憶が飛んだ時に再生して見ればいい。 そうしているうちにそんな昨晩からの記憶があいまいな朝が来た。気がつくとロクに下着もつけてない半裸状態で布団にくるまっていた。 昨晩もY氏のお伴でえーとどの店にいったんだっけ?いまいち覚えていない。 俺は仕掛けてあったドライブレコーダーからメモリーカードを取り出してパソコンにセットした。 メモリーカードは3枚、玄関とリビングと寝室だ、アクセスすると動画ファイルが複数表示されている。 まず玄関に仕掛けたレコーダーからだ、一番新しい動画ファイルを開くと再生ソフトが起動し画面が表示された。 ☆彡やられた! センサー内に動きがあると録画を開始するようになっているのでまず玄関のドアが開くところから始まっている。 そしてドアが開き入ってきたのは女だった。 けっこう背は高いようだった細身で出るところは出て細い腰とそれに続く大きな尻にゴクリとのどがなるようだ。 そして女の後ろから男が入ってきた、俺じゃない!?そう思って見なおすとその男はB社の重役であるY氏だった。 「え、なんだ?Y氏に俺の住まいを教えた覚えはないが?」そう思いながら2人を見つめる。 男は部屋に入ると後ろ手でドアを閉めて女の肩を引き寄せる。 女が男の首に抱きつくようにしてキスしている。 そしてしっかりとキスを楽しんだ2人はこちらを見た。 「え!」俺は目を疑った。こちらを向いたその女は・・・きれいに化粧しているが・・オレだった!?。 な・なんで?思いがけないものを見て俺は錯乱状態になっていた。 急いで別のメモリーカードと交換する。 こちらはリビングの分だ、リビングに入るとY氏はソファーに座り、女(オレ)がかいがいしく飲み物を用意してY氏に渡すとソファーに並んで座る。 Y氏は女の肩を抱きよせてスカートの下から手を差し入れている。 男が何か言うと女は一旦立ち上がり男の脚の間に座り込む、そして男のベルトを外すとズボンを下げてさらにトランクスからペニスを取り出す。 おい、何やってんだ!俺は心の中で叫んだ。 女の頭が男の股間に沈み込んでいく、この角度からはハッキリと見えないのだがフェラチオをしているようだ。 しばらくすると男は女に何か言ったようだ、男の着ているものを1枚ずつ脱がしていく。 そして自分も立ち上がると着ているものを脱いでいった。 ブラジャーとパンティー姿になった女は男に媚びた表情で寝室に誘っている。 俺は急いで次のメモリーカードに交換しようとしたが焦って床に落としてしまった。 メモリーカードを拾おうとして指先を伸ばしたのだが目に入ったのは爪の縁に残った赤いもの・・・マニュキュアの残滓だった。 あ。あの女はやっぱりオレなのか?俺は手に持っているメモリーカードをパソコンに差し込むのを躊躇した。 見てもいいのか?見てしまったら?その現実を受け入れられるか?・・俺は 結局見てしまうことになりそこに繰り広げられている男女の行為は俺の精神を崩壊させてしまったようだ。 俺は思わず自分の尻を手で押さえた、そこに残る感覚はさっき見た映像にリンクしてそれが現実のものと自覚させる。 パソコンの前で放心状態になっていたが時計は出勤時間を告げる。 ☆彡自覚したオレの中の女 休みたい・・・そう思ったが今日は大事な会議がある、昨晩はそれについての打ち合わせのはずだった。 あんなものを見たおかげでY氏とどう向き合ったらいいかわからない。 あの映像がホンモノとは思いたくはないが見た感じでは現実としか思えない動画だった。 俺は本当に女装してY氏とSEXしたのか?自分ではまったく記憶がないので夢としか思えない。 会議で会ったY氏はいつもと変りなく愛想よく挨拶してきた。 昨晩の事などまったくなかったように・・やっぱり夢だったんだと思った。 しかし会議が終わり上役と一緒に自社に戻ろうとしたときだ、すれ違ったY氏が一言・・ 「昨日はよかったよ、君も感じてくれたようだね」と言ったことで背筋に冷たいものが走った。 そしてついにその時が来た。 定時にタイムカードを打刻して一杯ひっかけてから帰宅しようと思い駅前の居酒屋の暖簾をくぐったことは覚えてる。 そしてそこで誰かに会って・・ 唐突に周囲の風景が変わった、喧騒の店内にいたはずだったのがここは別の室内だ。 変にゴテゴテ飾り付けられた部屋、見るからにラブホテルの一室のようだ。 胸に手をやるとブラジャーの下に盛り上がった乳房、シリコンパットの感触があった。あ、またか・・と思う。 俺は身を起こしぼんやりとベットの上に座り込んだ、そうしてベットの横にある鏡を眺める。 いいオンナだ・・俺好みの少し垂れ目でツンと上を向いた鼻とポッテリとした唇が男を誘うように俺を眺めている。 ちくしょう手が届くようなところにいるのになんで俺には手が出せないんだよ・・そんなことを考えた。 シャワーの音が聞こえる、誰だろう?この様子だと女じゃないだろうな・・ 浴室のドアが開いた音がしてカーテンの陰から腰にバスタオルを巻いた男が姿を現した。 誰だこいつ?Y氏ではない、かといって見知った男ではない、そういう意味では若干ホットした。 男は俺に近づくと「起きたか、酔いは覚めたか?シャワーでも浴びて来いよ」と言う。 「アンタだれ?」俺がつぶやくように聞くと 「おいおい、冷たいじゃないか」という、どうも俺をよく知っているような口ぶりだ。 俺は素知らぬ顔をしてわかっているふりをしながら男から情報を聞き出した。 男に抱かれてキスされたりするのは抵抗があったがこの間の動画を見て興味はあったし、 俺の知らないところでこの身体は散々と男と関係していたんだと考えるといまさらと思えるところもあった。 正直のところは逃げ出したい気分だったが事実を知りたい気持ちの方が勝ったと言える。 男から聞き出した話では俺は自分では知らないがある女装クラブの常連でそこには女装者とつきあいたいという男も出入りしているのだそうだ。 女装者は男性から女性として扱ってほしいという願望があるがいかにも男が女装しましたというような女装者とつきあってくれるまともな男性はいない。 だが世の中は良くしたもので全くの女性でなく女装した男性が好きな男が存在するのだ。 そして女装はしないが女装クラブに出入りして女装者の彼氏役を務めるのがそういった男たちなのだった。 俺がホテルを共にした男もそういう男性の一人でもう何度もベットを共にしているらしいのだった。 男は俺を抱きシリコンパットを入れたブラジャーをあたかも本当の乳房のように揉み、あげくにその平たい胸の小さな乳首を舌で舐めるのだった。 途端に背筋に電気がシビレのように走った感覚があった、まさかこれほど感じるとは思わずに俺は不意打ちを受けたように呻き悶えてしまった。 男の頭が徐々に下がっていき俺のムスコがなま温かいものにおおわれる、俺は男にフェラされているのか? ゾっとしたが続いての快感にすぐにそれを忘れる。 亀頭をしゃぶり時に深くくわえ込んだり竿をしごかれるようにされたりして俺は快感に声をもらす・・ 同時に尻穴になにかが差し込まれたり抜いたりされているような感じがある。 おそらく男の指なんだろう女のマンコの代わりにそこを使おうと緩めているのだ。 俺は前と後ろの両方からくる快感に身をよじって男に手を伸ばす。 男はフェラをしばらく楽しむと俺の頭を引き寄せ自分の下半身におしつける、次は俺の番だってか? ☆彡これはこれでいいかもしれない? 生まれて初めてマジマジと他人のペニスを眺める。いままで見たのは自分の持ち物を上から見下ろした角度だけだから新鮮だった。 見た感じはすごく太いと思ったがおそるおそるつかんでみると自分のものとそう変わらないように思えた。 男がおれの頭を押さえて早くやれと言ってるようだ、俺は意を決してそれに口を近づけた。 ツンと鼻を刺激する異臭がした、先端からは小便と違う液体が滲んでいるようにテラテラと光っているのだ。 おそるおそるそれに口を近づける、濡れたような亀頭が早く咥えろというように俺に言っているようだった。 そしてついに俺は初めて他の男のペニスをフェラした・・・本当は知らないところでもうどれだけやってるかわからないくらいなのだが? 不思議な感触だった、固くてそれでいて柔らかい?ビクビクとした反応は生きもののようだった。 俺はだんだんと面白くなって夢中で男のペニスを咥えた。 その後男は俺をひっくり返し両脚を担ぐようにして尻を持ち上げる、そして俺の尻穴に男のペニスを挿入し腰を前後させるのだった。 はじめて自分の感覚で感じるその快感に俺は溺れてしまった。 ラブホテルを出て男と別れマンションに戻ると俺はそこにへたり込んでしまう。 尻には男に抱かれた快感がまだ残っている。俺はそっとそこに手をやるとしっとりとした尻穴に指先でふれる。 先程までそこに男のペニスが挿入されていたのだ、指先がついと吸い込まれるように尻穴に入って行くとキュっとしまる感覚があった。 ああ俺のここはもう排泄するだけの器官じゃないのだなと思った。 ☆彡目覚めてしまった。 出勤するとB社に書類を届けろと言われた。B社では新事業準備室というのが出来ていていよいよ共同事業が始まるらしい。 Y氏に書類を手渡しし「いよいよですねと」言うと 「君にもずいぶん世話になったね、新会社を立ち上げることになるが出向する気があったら言ってくれいい席を用意する」と言ってくれた。 そのあとはいつもの事務仕事をして自社に戻ろうとY氏に挨拶に行ったのだが別れ際にY氏は「例のアレは次は何時位がいいかな?」と言うので 俺は「なんなら今夜でも」と答えてやるとニヤリとして「君のマンションでいいかな?」と聞く。 「はい」「なら8時頃行くから」「わかりました」 俺は自分の意志でY氏を誘ってみた。 Y氏はなんの疑いもなく応じてくる、そうなんだやはり俺の自覚していないところでもう一人のオレがY氏とか他の男たちと関係しているんだと思う。 ざまあみろあんな気持ちのいいことを勝手にやりやがってと俺はオレに向かって罵った。 俺は会社にB社から直帰すると連絡を入れてマンションに戻り女装の準備をする。 昨晩俺はマンションに戻ると押入れを探り奥の方に隠してあった段ボール箱をいくつか探し出した。 中にあったのは女の下着や洋服、ウィッグにアクセサリーと化粧品などだ。 もう一人のオレが俺に内緒で隠していたものだ。 風呂に入りひげを剃りついでに全身の毛もそってしまう、一人暮らしなのでなんの問題もない。 化粧品のポーチをもって洗面台に向かい化粧を始めるのだが俺はこれまで女装した経験もないので化粧の仕方も知らないのだが 何故かどれをどうすればいいかが分かった。 もう一人のオレがやっていることを体が覚えているのだろう。 やがて俺自身がゾクゾクするような女が鏡の中に出来上がった。 そしてコルセットをしてウェストを締めこみブラジャーとパンティをつける、ブラジャーには大き目のシリコンパットを入れて盛り上げる。 パンティの下にはサポーターをつけておく、これで多少は盛り上がりが抑えられるだろう。 ガードルなんかでしっかり押さえてしまっても言いがそれではそこを愛撫してもらいにくくなるのでやめた。 最後に色っぽいドレスを頭からかぶるのだった。 すげーな俺・・化粧室の鏡の中でポーズをとるのだがとても自分だと思えない。 鏡の中の女に俺は欲情し下半身が反応してドレスの前に異様なふくらみを見せた。 ダメじゃん・・俺はドレスの裾をまくり上げるとパンティーをずらし鏡の前でペニスをつかみ擦りあげ前後する。 鏡の中の女は卑猥な表情で俺を見つめているばかり俺はわずかな時間で上り詰め鏡に白い液体をばらまいた。 両手を洗面台についてハァとため息をつくと鏡の女はなんとも色っぽい目つきをしている。 俺は思わず鏡の女に顔を近づけて口を合わせた。 それからドレスを汚さないように気をつけながらお茶と酒の用意だけしておく、まさか食事を出せとは言わないだろう。 ☆彡俺の願望は あれから3か月だ、Y氏とは愛人のような関係になっていたがもちろん俺の意思だ。 俺とY氏は週に1〜2回身体を重ね合っている。会社内ではおくびも出さないが目くばせをしたその後で電話をしてくることが多い。 俺のマンションであったり時には外で食事をしてからホテルに行くこともある。 仕事も順調だこの秋には新会社が立ち上がることが決定しているのだ。 そしてY氏は新会社の社長に就任することになっているそして俺もその新会社に出向するのだ。 ある日帰宅した俺は居間に以前に設置したドライブレーコーダーが動作しているのに気づいた。 ん?あれは電源が切ってあったはずだが?しかも記録データ有と言うランプがチカチカしている。 気になった俺はSDカードを抜き取りパソコンにセットしてみた。 動画ファイルが表示されたので俺は再生のためのアプリを起動する。 パソコンのモニターに映し出されたのは女装した俺だった。 いや俺にはこれを記録した覚えがないのでこれはもう一人のオレだ。 女が俺に向かって話し始める。「こんにちは、初めましてというところかな?」 「もうわかっていると思うけどわたしは貴方、正しく言えば貴方の隠された願望ね。そんな願望はないって言うでしょうけどね」 女は途方もない事を言い出した。俺はじっと画面を見つめるばかりだった。 「覚えていないかな?小さな頃だよオレは七五三でキレイな着物着てお化粧された姉を見て自分もってダダこねたこと。」 ああ、そんな事あったかも・・と俺は思う。 「それからもフリルのついた可愛い服を着た女の子をうらやましくて仕方なかったね、そして女の子とばかり遊んでたけど 異性を意識する年頃になると同級生からはやし立てられるのがいやで女の子からは距離を置くようになるんだね。」 俺は子供の頃の記憶を思い出しながら、そうだ仲の良かった女の子達はどうしたんだっけ?と考える。 「一生懸命に男の子のふりをしていたんだけど女の子への憧れの気持ちはちゃんと残っていたんだよ、それがオレだよ」 そうだったんだ・・だが何故今頃?そう思った時画面の中の女がそれに答えた。 「1年前に街でニューハーフを見たろ?それがきっかけさ、しばらくネットとか雑誌で調べたろ、そのうち忙しさで忘れてしまったようだけど 無意識に私という人格ができていたんだ。」 そうか、そんなことすっかり忘れていたが・・・俺だったのか? 「社会人の良識てやつかね?変態と差別される行為をオレという人格にさせて俺はノーマルな男でございとすましていたわけだね、でももう自覚できたようだから私はこれで消えるよ」 画面の女は俺に向かってバイバイと手を振り映像は終わった。 新会社が立ち上がりY氏はその社長として敏腕を振るい始めた。 俺はそこに出向することになっていたがY氏と話し合い一旦会社を辞めた。 そして女性として新会社の面接を受けY氏の秘書に採用された。 俺は秘書としてもキチンと仕事はしたがそれ以上にY氏の愛人としても務めを果たした。 それこそ昼に夜に社長のY氏の求めに応じて身体を張った。 今日も俺は窓の手すりにもたれ身体を支えているのだが俺の背後では俺の腰に手をかけた社長のY氏が腰を振っている。 fin