ある性転者の告白 作:高野奈緒美
書庫メニューへ  戻る  次へ

ある性転者の告白86

 けれども、そんな私の思いを知ってか知らずか、男は手の動きを早めることはせず、ゆっくりと快感を貪っているかのように、時間をかけてさすっているのです。 「ね・・・ねぇ・・・オジサマ・・・どうしたの?もっと・・・もっと激しく・・・シコシコ・・・して・・・。奈緒美・・・オジサマのザーメン・・・早く・・見たいの・・・。ね、見せて・・・、お願い・・。」
 私の心に、また時間に追われる焦燥感がわき上がってきました。 「へへへ・・・、いや、こんな可愛い子のパンチラなら、ゆっくりと楽しまなきゃ損だからねぇ・・・。ああ、どうせなら、オッパイも見せてみてよ・・・。そうすれば、すぐにでもイっちゃうかもなぁ・・・。へへへ・・・。」
 私には、男の要求にためらっている余裕などありません。私は、純白のボディコンに手をかけると、下からめくりあげるようにして、双乳を男の目に晒しました。 「おお、オッパイもいい形してるねぇ・・・。美乳ってやつだなぁ・・・これは・・・。なあ、ちょっと、触っていいかなぁ・・・。おじさん、触りながら、センズリするからさぁ・・・。」  男は、そう言うと、私の胸に左手を伸ばし、荒々しくもてあそび始めたのです。 「おお、柔らかいねぇ・・・。ボヨヨンってしてるよ・・・。たまんないねぇ・・・。それに、この乳首・・・ツンとしてて、可愛いねぇ・・・。」 「アン・・・ダ・・・だめ・・・そこは・・・、アン・・・。」
 男の指先が、敏感な乳首に達したとき、あの電流のような感覚が全身に走り、私は思わず、声を上げてしまったのです。 「ほぅ、乳首が感じるのか・・・。へへへ・・・。じゃ、これはどうかなぁ・・・。」  男は、私の反応を楽しむかのように、指先でつまんだり、つついたりしながら、顔色をうかがってきます。 「アアン・・・イヤ・・・アアンぅ・・・。」  私は、無意識のうちに高まってくる性感を振り払おうと、顔を何度も左右に振りました。
(だ・・・だめ・・・こんなこと・・・してちゃ・・・。時間が・・・時間がなくなっちゃう・・・。)
 男は、乳首への愛撫が、思っていた以上の反応をもたらしたことに気をよくしたのか、自慰していた手を止め、両手で私の双乳をもてあそび始めたのです。 「お・・・オジサマ・・・、ど・・・どうしたの・・・?シコシコ・・・して・・・。お願い・・・シコシコしてぇ・・。」  私は、男の手を振り解いて、哀願するような視線を向けて言いました。けれども、男は、ニヤつくだけで、手を誇張に触れることもしないのです。いえ、それだけではありません。とんでもないことを要求してきたのです。 「ねぇ、感じさせてあげたんだからさぁ・・・今度は、君が、おじさんを感じさせてくれなくちゃ・・・。ヘヘヘ・・・。」
 男は、恥ずかしげもなく、いきり立った誇張を突き出すようにして言ったのです。 (ああ、もう・・・どうすることもできないのね・・・。従うしかないの・・・。)  私は、心の中でつぶやくと、ワインレッドのマニキュアが施された指先を男の誇張に触れさせたのです。その瞬間、悪寒にも似た嫌悪感が全身に走りましたが、唇を噛みしめて耐えるしかありませんでした。 「おお、上手だね・・・んんん・・・ううん・・・。」
 男は、私の指先の動きを楽しむかのように、目を閉じると、くぐもった声を漏らしたのです。私は、男に一刻も早い絶頂をもたらそうと、指の動きを早めました。 「おお、そ・・・そんなにされると・・・すぐに・・・イっちゃいそうだよ・・・ううん・・・。」 「いいの・・・オジサマ・・ね、早く、イって・・・。ザーメン・・・出してぇ・・・。」
 私は、男の耳元で囁くように言いながら、指先に気持ちを集中させました。けれども、男は、そんな必死な思いで行っている奉仕にも関わらず、私の手を払いのけ、さらに残酷な要求をしてきたのです。 「ねぇ、ホントは、手コキなんかじゃなくて、おしゃぶりしたいんだろう?わかってるんだから・・隠さなくていいよ。ちゃんとお願いしてみなよ。ほら、早く・・・。ヘヘヘ・・・。」
 私は、男の言葉を聞き、吐き気が催すほどの嫌悪感を覚え、全身に震えが走りました。けれども、拒否することはできないのです。私の心を一種の諦観が占めてきました。 (もう、いい・・・どうなってもいいわ。他に、道はないのよ。痴女・・・、そう、痴女になったの。男を喜ばせるだけの淫乱な女の子。なりきるのよ、痴女に・・・。イヤらしい痴女になりきって、男を喜ばせるの。いいわね・・・。)

ある性転者の告白87

 私は、そう心に言い聞かせると、ささやくような小さな声で、目の前の男に言いました。 「そ・・そうなの・・・。奈緒美ね、お・・お口でするのが、好きなの・・・。お口にね、オジサマのザーメン、いっぱい、いっぱい、ちょうだい・・・。ね、いいでしょ。オジサマ・・・。」
  両方の瞼に、涙があふれてくるのがわかりました。私は、上を向き、涙がこぼれ落ちないようにしながら、洋式の便座の上に腰をおろしました。その瞬間超ミニのスカートの裾が大きくずり上がり、ピンクのスキャンティが露わになりましたが、もうそんなことには羞恥心すら感じていませんでした。 「そ、そうか、やっぱりねぇ・・・フェラが好きなんだぁ・・・。こんな可愛い顔してるのに、君はホントにスケベな女なんだねぇ・・・。いいよ、じゃ、おしゃぶりさせてやるよ・・・。ヘヘヘ・・・。」
 男はそう言うと、目の前に仁王立ちになり、いきり立った誇張を突き出してきました。「ああ、オジサマ、いい匂い・・・。奈緒美、オチンチンの匂い、だーいすき・・・。」
 私は、ワインレッドのルージュにグロスが輝いた唇をその誇張に近づけ、舌先を小さく出すと、その先端に触れさせました。  その瞬間、悪寒と吐き気が全身に走り、抑えていた涙がとうとう頬を流れ落ちていきました。 「あれ?泣いてるの?泣くほど、フェラが好きなんだねぇ、よっぽど淫乱なんだね、君は・・・。いいよ。おしゃぶりしなさい。心ゆくまで・・・ね。ヘヘヘ・・」 (こ・・・こんな男に・・・こんな卑劣な男に・・・ああ・・・)
 心の中にいいようもない悔しさが満ちあふれてきましたが、とにかく一刻も早く、この場を終わらせなければならないという一心で、懸命に男の欲望を高めようと、心にもない媚びの表情を浮かべながら、舌先を大きく伸ばすと、いきり立つ誇張を下から上、上から下となぞるように這わせたのです。 「う、うん、じょ、上手だね・・・。さすがに・・・痴女だ・・・。自分から・・・おしゃぶりしたいなんて言うだけのことは・・あるねぇ・・・。うう・・・気持ちいい・・・。」
 私は、男のくぐもった声に応えるように、ゆっくりと唇を開くと、誇張の先端から喉の奥に飲み込んでいったのです。 「う、ううん、いいよ、上手だよ・・・。」
 男は私の口唇奉仕を味わいながら、右手を胸に伸ばし、荒々しく揉みしだきました。そして、その指先は、再び、乳首を弄ぶかのような動きを示し始めたのです。
 その瞬間、私の身体に不思議な変化が起こり始めたのです。それまで、全身を駆け回っていた嘔吐感が、徐々に静まってきたのです。そして同時に、男から褒められること、男に喜ばれることに、ある種の快感のような不思議な感情が芽生えてきたのです。自分から、ほめられること、男に喜ばれることへの快感に変わり始めたのです。 (どうしたって言うの・・・こんな・・・こんな男に・・・。で・・・でも・・・この感覚・・・って・・。)  私は、かすかに残った理性を働かせて、心の中でつぶやきましたが、わき上がってくる本能を抑えることができなくなっていきました。

ある性転者の告白88

 私は無意識の内に、男の手をつかむと、もう一方の乳首に誘導しながら、唇の動きを早めたのです。 「あう、うっ、いい、いいよ・・・、そんなに、は、激しくされると、イ、イっちゃうよ・・・。」  私は、一旦唇から誇張を話すと、上目遣いに男の顔を見上げながら、 「い・・・いいの、お、オジサマ、奈緒美のお口でイって・・・、ね、お口に・・・ちょ、ちょうだい・・・。」
 と言い、再び誇張を大きく飲み込むと、今度は激しくジュルジュルっという音を立てながら、顔を前後の動かしていったのです。
 そして、次の瞬間、男は、 「ううぅ、イ、イク・・・、イクぅ・・・。」  と叫び声をあげると、下半身をさらに前に突き出し、喉奥に自らの誇張を押し込んできました。そして、全身を痙攣させたかと思うと、口の中に、なま暖かい樹液をピューピューと、まるで音を立てるかのように、放出してきました。
 私は、それらを黙って受け止めると、痙攣が収まるのを待ってから、ゆっくりと誇張から唇を引き離しました。そして、息づかいの荒い男の顔を見上げながら、ゴクリっと音を立てて燕下したのです。  もちろん、そんな娼婦のような技巧は涼子たちの指導によって、強制的に身につけさせられたものではありましたが、その時の私はすべてが演技であったとは思っていません。少なくとも、心の隅に、自ら進んで行っている行為のようにも感じられたからです。現に、二人目の痴漢男に対する奉仕は、まるで自分が風俗嬢にでもなったかのような錯覚まで芽生え、最初から口唇奉仕へと導いていったのです。
 私は、二人の見ず知らずの男の性欲を満たすと、乱れた服を整えると、公衆トイレを後にしました。トイレの入り口付近には、涼子と村井の二人が、なにやらコソコソと話をしながら立っていました。 「フフフ・・・お疲れ様。あの人たち、満足そうな顔してたわよ。ちょっと、時間オーバーだったけど、まあ、いいわ、許してあげる・・・。ところで、どんなサービスしてあげたの?教えてよ・・・。フフフ・・・。」
 涼子は、フラフラとトイレから出て来た私に近づくと、小さな声で囁いたのです。
 私は、その言葉を聞いて、全身にカーッと熱くなってきました。トイレの中で自分が行った行為がどんなに恥辱的なものだったかを思い出させられたからです。 「あらっ?ルージュが落ちてるじゃない?まさか、お口を使ったんじゃないでしょうね・・・?見ず知らずの男にそんなことするわけないわよねぇ・・・。?」  私は、黙ったまま俯くことしかできませんでした。

ある性転者の告白89

  「ええ?そうなの?お口使ったの?サービスしろとは言ったけど、まさか、そこまでするとは思わなかったわ・・・。あきれた・・・。もう、すっかり淫乱女になっちゃったのね・・・。サイテーね、ホントに・・・。フフフ・・・。」
 涼子は、村井に聞こえるような声で、わざとらしく言いました。村井は、そんな涼子の言葉をただニヤニヤしながら聞いています。そばを行き交う人々が、その声に気づき、何事かという顔を涼子の方に向けるのです。けれども、そんな表情は、ほんの一瞬の間だけで、過激なまでに露出度の高い服を着ている私の存在に気づくと、みるみる内に顔つきが変わっていくのがわかりました。口元に下卑た笑みを浮かべる男たち、そして蔑むような視線をあからさまにぶつけてくる女たちの中で、私はいたたまれたいほどの恥辱に耐えるしかありませんでした。
 しばらくして、涼子と村井は、じっと俯きながら、立ちつくしている私を残して、再び離れていきました。涼子からのイヤホン越しの指示が再開されました。  私は、まるで夢遊病者のような覚束ない足取りで、ホームに向かいました。もちろん、その間も、男たちからの好色な視線と女たちからの蔑みの視線はやむことはありませんでしたが、そんなことは大して気にもならなくなっていました。もちろん、慣れっこになってしまったということもあるかもしれませんが、それ以上に、トイレでのあまりに恥辱的な行為への後悔の方が、遙かに大きかったからです。
 私は、指示されるまま、ホームで発車を待っている電車に乗りました。時間も中途半端で、車内は空いていて、立っている人もほとんどいませんでした。
 私は、空いている席に腰掛けました。その時、ただでさえ短いマイクロミニの裾がたくしあがり、瞬間的に、バックで前を隠しましたが、不思議と、前のような羞恥心がわき上がってくることはありません。恥を忍んで、正直に告白すれば、見られてもかまわない。いえ、もっと熱い視線を感じていたいという女性特有の本能が現れていたのかもしれません。
 私は、一旦、スカートの前に置いた、バックを持ち上げると、それを上部にずらしました。そうすることが、どれほど恥ずかしい姿を晒すのかはわかっています。股下数センチのマイクロミニで深く腰掛け、前に何も置かなければ、前の座席からは、ピンクのスキャンティがはっきりとのぞけてしまいます。いえ、見せつけているようなものです。 (もう、いいわ。奈緒美、皆さんに、見て欲しい・・・。奈緒美の身体は、皆さんのおもちゃ・・、だから・・・見て。奈緒美を、もっと、よく見て・・・。)  私は、心の中で、そんなことまでつぶやいていたのです。  向かいの座席には、3人の男と2人の女が座っていました。気がつくと、彼らの視線は皆一様に、私に向けられています。その瞳の奥には、それぞれの違った感情が浮かんでいましたが。

ある性転者の告白90

 やがて、電車が、小さな振動を残して動き出すと、私は、そっと目をつぶりました。もちろん、眠ることなどできません。あくまで、涼子からの指示による行動です。電車は、規則的な振動を繰り返しながら、スピードを上げていきました。そして、その振動に合わせるかのように、私は閉じ合わせた両脚の力を緩め、少しずつ広げていったのです。 『そう、いいわよ・・・、奈緒美ちゃん。男たちが、じっと、奈緒美ちゃんのスカートの奥、見つめてるわ。あら?高校生の男の子・・・、モジモジし始めたわよ・・。フフフ・・・。』
 私は、薄目を開けて、前に座る高校生の様子を探りました。確かに涼子の言う通り、落ち着かない様子でモジモジとしています。さらによく見てみると、その高校生は、ポケットに手を入れて、血走った視線を向けながら、ズボンの前を動かし始めたのです。 『あら、あら、オナニーしてるんじゃない、あの子・・・?ねぇ、奈緒美ちゃん、もっと、見せつけてやったら・・・?男の子のオナペットになるのも悪くないじゃない・・・ね?フフフ・・・。』
 私は、涼子に言われまま、さらに両脚を広げると、時折ゆっくりと角度を変えながら、薄目を開けて、高校生の反応を見つめました。もちろん、羞恥心がないわけではありません。けれども、その時、心の中に芽生えていた、女としての本能がそれを打ち消してしまっていたのです。 (感じてるのね、この子・・・。奈緒美を見て、きっとオチンチン立っちゃったのね・・・。いいのよ。もっと、感じさせてあげる・・・。奈緒美を見て、オナニーしなさい・・・。)
 私は、まるで少年の心を弄ぶ年上の痴女にでもなったような気持ちになり、さらに大胆に脚を動かしたのです。その動きに反応するかのように、少年はズボンの前を手を、ポケット越しにでもそれとわかるほど、激しく動かし始めたのです。 (フフフ・・・、ほら、奈緒美、きれいでしょう?ね?いいのよ・・・イっちゃって・・・。ザーメン、溜まってるんでしょ?ドピュドピュって出しちゃって・・・。)
 私は、心の中で呟くと、目を開けると、口元に小さな笑みを浮かべながら、高校生に視線を送りました。すると、彼は、一瞬、気恥ずかしそうな表情を浮かべ、目を逸らしましたが、次の瞬間、「うっ・・・」と一言発し、目をつぶりました。それは、若い性欲が絶頂に達したことを示す証であることは私にもわかりました。 『あらあら、どうやら、イッちゃったみたいよ・・・。奈緒美ちゃん、よかったわね・・・。オナペットになって・・・。きっと、しばらくの間は、奈緒美ちゃんを思い出しながら、オナニーすることになるわね、きっと・・・。どう?奈緒美ちゃん、うれしい?若い男の子のオナペットになれて・・・。フフフ・・・。』
 私は、そんな涼子の言葉で現実に引き戻され、激しい羞恥心と後悔の念に襲われました。 けれども、表面上は、特別な反応を示すこともなく、チラッと涼子の方に視線を送っただけで、後は静かに目を閉じることしかできませんでした。それは、自分の心の動揺を少しでも和らげようとする自然な行動でした。  

書庫メニューへ  戻る  次へ
inserted by FC2 system