ある性転者の告白 作:高野奈緒美
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ある性転者の告白71

  『うん、そう・・・色っぽい顔になってきた・・・、フフフ・・。そして、彼の左手が、肩から滑り落ちるように、あなたの背中から腰へと流れていって、そのまま、お尻の頂上で止まると、なで回すように愛撫してくるの・・・。やがて彼は、あなたを抱き上げると、そのままそっとベッドに降ろして、また熱い口づけを求めてくる・・・。彼の右手はあなたの乳房にのびてきて、包み込むようにそっとなで回したり、揉みしだいたり、してくるの・・・。そして、唇から離れた彼の顔が、乳房のあたりに止まると、あなたの敏感な乳首に唇を近づけ、軽く吸ったり、舌で優しく転がしたり・・・』 「アアン・・・」
 私の口元から、無意識の内に、かすかな声がこぼれてしまいました。いくら拒絶しようとしても、想像を止めることができないのです。私の右手は、いつしか自分の乳房に伸び、ツンと突き出た敏感な乳首に指を這わしていたのです。
『フフフ・・・だいぶ感じてきたみたいね・・・。やっぱり、あなたは心まで完全に女の子になっちゃったみたいね・・・。ほら、さっきまであんなにちっちゃくなってたオチンチン・・・ううん、クリちゃんが、また固くなってきたみたいじゃない?』  私は、その言葉を否定しようと、激しく首を振りましたが、確かに涼子の言うように、消え入るように小さくなっていたペニスが、再び小指程の大きさを示し、ピンと固くなっていたのは事実です。同時に消えかけていた性欲の高まりが、徐々に抑えようもないほどに大きな波になり始めているのがわかりました。
『フフフ・・・そんな嘘言ったってダメよ。ちゃんとわかるんだから・・・。あなたは女の子として感じてるの。逞しい男の人に抱かれることを想像して感じちゃったのよ。あなたのそれは、もう女を喜ばせるためのオチンチンじゃないのよ。男の人に愛撫されるのを待っているクリちゃんになっちゃったってことなの。あなたにはもう、男としてのオナニーをすることもできないのよ。だから、これから、女の子のオナニーの仕方、教えてあげる・・・、フフフ・・・。』 (そ・・・そんなこと・・・そんなこと・・・ない・・・)  私は心の中で、自分に言い聞かせるように何度も何度も呟きましたが、男を異性として感じ、それを求める欲求の高まりは衰えるどころが、激しさを増す一方でした。 『まずは、彼にお礼をしてあげなくちゃね・・・、彼の逞しいオチンチンをさわってあげるの・・・。そこにバイブがあるでしょ?それ、持ってみて・・・そう・・・フフフ・・・。』  私は、涼子に指示されるまま、茶色の袋からわずかに姿を現していた、黒々と光るグロテスクなバイブに手を伸ばしました。
すると、それに触れた瞬間、ビクンとした電流が身体全体に流れたかと思うと、まるで、ずっと待ち望んでいたものを、ようやく手にした喜びのような感情が心の中を支配していったのです。  私は、巨大なバイブを手にすると、涼子の指示も待たずに、全体を優しく愛撫するようにさすり始めたのです。 (ああ、どうして・・・どうして・・・こんなこと・・・してるの?ああ・・・どうして・・・?)  私の心の中に、かすかに残った理性の声が聞こえてきます。けれども、どうしてもそのバイブから手を離すことができないのです。いえ、そればかりではありません。グロテスクなまでに黒光りを発するバイブを撫でさすっていると、それが、目の前の写真に写っている若く逞しい男性のもので、自分がそれを優しく愛撫している錯覚を覚えてしまうのです。私は、全身がカーッと熱くなり、うつろな表情に変わっていくのがわかりました。

ある性転者の告白72

  『フフフ・・・、そう、そんなにいいの・・、バイブが気に入っちゃったのね・・・。とってもいい顔してるわよ。感じてるのがよくわかる・・・フフフ・・・、じゃ、彼に言葉をかけてあげないと・・・、そうカメラに顔を向けてね・・・そうよ・・・。』 「・・・アア・・・あなたの、オチンチン、逞しくて・・・素敵・・・アア・・触ってるだけで・・・奈緒美・・・感じてきちゃう・・・アアア・・・」  私は、もう理性の力で本能を抑えることができなくなっていました。今、自分がカメラの前で晒している行為が、涼子の指示によるものなのか、本能に導かれて自らが進んで行っているものなのかの区別さえつかなくなっていたのです。 『あらあら、自分から、そんなこと言い出すなんて、よっぽど感じちゃってるのね・・・フフフ・・。いいわよ、あなたの好きなようにして・・・、愛する彼のオチンチンだもの、心を込めたご奉仕しなくちゃ・・・、彼に喜んでもらえるようにね・・・フフフ・・。』
 私は小さく頷くと、カメラの方に媚びを含んだ愁いのある視線を投げかけながら言いました。 「ね・・・ねぇ、あなたの・・・オチンチン・・・奈緒美のお口に・・・ちょうだい・・・お願い・・・奈緒美に・・・ご奉仕させて・・・」 (アア・・・、もうダメ・・・止められない・・・どうにかなっちゃいそう・・・アア・・) 私は、バイブを顔に近づけると、その先端に舌を這わせていきました。そしてかすかに震える右手を、左の胸に伸ばすと、激しい鼓動に合わせて、盛り上がるように波打っている豊かな乳房を揉みしだいたのです。
「まあ・・、今度はフェラまでして・・・・、ホント、はしたない子・・・、フフフ・・・。でも、教えてもいないのに、女の子のオナニーが自然にできるなんて思わなかったわ・・・。きっと、男に生まれたことが間違いだったのよ。あなたの心は生まれたときから女の子だったの・・・そうでしょ・・・?」 (生まれた時から心は女の子・・・ううん、そんなこと・・・絶対にない・・・アア・・でも・・・この抑えられない気持ちは・・・何?アアア・・、オチンチンが・・・オチンチンが欲しい・・・。犯されたい・・・アアア・・・。)  私は、口を大きく開き、バイブの先端を喉の奥まで飲み込むと、ゆっくりと顔を前後に動かし、右手の指先で敏感な乳首に小刻みな振動を与えているのです。 『あらあら、そんな激しいフェラしたら、彼、我慢できないって・・・、あなたの身体の中に精液ぶちまけたいって言ってるわよ・・・・フフフ・・・。どうするの?彼の要求に応えてあげなくちゃ・・・それが女の子のたしなみっていうものよ・・・。でも、男のあなたには彼に犯してもらうオマンコがないんだものねぇ・・・。一体どうしたらいいのかしらねぇ・・・フフフ・・・。』

ある性転者の告白73

 私は涼子の意地の悪い問いかけに導かれるように、バイブを唇から離すと、ゆっくりとお尻の谷間に滑らせたのです。 『フフフ・・・そう・・?お尻に入れてもらいたいの・・・。でも、彼、嫌がってるみたいよ。どうしてもオマンコに入れたいんだって・・・フフフ・・・ちゃんとお願いしないと、彼、機嫌が悪くなっちゃうわよ・・・。』 「お・・お願い・・お尻に・・・して・・・欲しいの・・・あなたのオチンチン、奈緒美のお尻に・・・入れてぇ・・・。」 『ホントにイヤらしい子・・・。フフフ・・・、じゃ、いいわ。お尻に入れなさい・・・そう、もっと奥までよ・・・そう、そうよ・・・。』
 私は、バイブの先端をアヌスに触れさせると、そのままゆっくりと沈めていったのです。 「アン・・・アアンン・・・アア・・・」  全身に快感の波が走り、大きなうねりになって襲ってきました。  あれほど、苦痛を感じていた肛交なのに、太く長いバイブを飲み込んでも、痛みは全く感じないのです。それどころか、もっと奥まで貫かれたいという欲望が抑えきれないほどにふくれあがってくるのです。
 私は、バイブを握る手に力を入れ、ぐっと奥まで挿入しました。 「アアン、・・・アアア〜〜・・・」 『すごい感じ方ね・・・、切なそうな声出しちゃって・・・、フフフ・・・。それにホラ、あなたのクリちゃん、すっかり固くなったみたいじゃない。ねぇ、そろそろ、イきたいんじゃない?いいのよ、遠慮しないで・・・。彼に犯されてるところ想像しながら、最後のザーメン、出しちゃいなさい・・・フフフ・・。』
 忘れかけていたペニスへの意識が、涼子の言葉で再び呼び起こされました。私は、右手を乳房から離すと、下半身に滑らせ、そのまま、ペニスに触れさせたのです。しかし、その瞬間、叱りつけるような涼子の言葉が耳に届きました。 『ダメよ・・・、クリちゃんに触っちゃダメ・・・。女の子のオナニーはそんなことしないの。手を胸に戻して・・・そう、そうよ。バイブの動きだけで最後までイってみなさい・・・。ほら、彼の腰の動きがどんどん大きくなってきたわよ・・・あなたももっともっと、感じちゃいなさい・・・。』
 私は、涼子の言葉に従って、右手をペニスから離すと、乳房への愛撫を始めたのです。そしてそれに合わせるかのように、バイブを持つ左手の動きを速めたのです。その瞬間、全身に走っていた電流が一気に脳を直撃し、つぶったまぶたの裏に、いくつもの星が瞬き始めたのです。

ある性転者の告白74

  「アア〜〜、か・・感じる・・・アアン・・・アア〜ンンン・・・」 『そうよ、そのまま、イっちゃいなさい・・・。女の子のオナニーで、最後のザーメン、出しちゃいなさい・・・。』 「ああ・・、イ・・・イク・・・・奈緒美・・・イ・・・イッチャウゥ〜・・・。」  涼子の言葉が終わらない内に、私の肉付きのよい太股がプルっと振動かと思うと、ペニスの先端から、何かが放出、いえ、こぼれ出すのがわかりました。
 それは、射精というにはあまりにも情けなく弱々しいもので、ペニスから出た液体も、精液などと呼べるものではなく、精子を含まない、透明な粘液にしかすぎません。けれども、それは間違いなく、私自身の性欲が頂点に達したことの証だったのです。
「フフフ・・・、どう?よかった?これで、もうあなたの身体に、ザーメンは一滴も残っていないわ。あなたには、女を犯したり、妊娠させる力はなくなったってこと。これからは、射精する快感じゃなくて、射精されることに喜びを感じなくちゃいけないのよ。あなたのそれは、女を征服したり、支配するためのオチンチンじゃなくて、男の人に触られたり、悪戯されたりするためのクリちゃんになったの、フフフ・・・。情けない?情けないわよねぇ・・・。男のくせに、他の男の人に屈服させられて、悪戯されることにしか喜びを感じることができなくなったんだもの。でも、そんな細い手足じゃ、私よりも力がなくなっちゃったくらいだもの、抵抗することなんかできるはずがないものね・・・。もっとも、そんな気持ちも残っていないかな?だって、せっかく男として最後のオナニーだって言うのに、女の子としての快感を選ぶくらいだものね・・・。フフフ・・・。」
 涼子は、横になったまま、肩で息をしている私を見下ろしながら、蔑みの言葉を投げかけるのでした。もちろん、それが、私の屈辱感をあおるためのものであることは明らかです。けれども、なぜ、ことさらに「男として最後の」という形容詞をつけるのかが、わかりませんでした。再手術により、睾丸が私の体内に戻されれば、また男としての生活に戻れるのにという思いがあったからです。しかし、私は、そのことについてはそれ以上深くは考えませんでした。きっと、未だに私が自分の意志で手術を受けたと信じている、本城や田中に事実がバレないように配慮しているだけなんだろうと自分に言い聞かせたのです。
 むろん、それは、単なる独断にすぎませんでした。その時にはすでに本城も田中も事実を知らされていましたので、隠す必要は全くなかったのです。「男として最後の」という表現は紛れもない事実でした。私にとって、その日の射精という行為は、わずかに残った男の証を示す最後の行為になったのです。  いずれにせよ、私に与えられた第一のテストは、こうして終わりを告げました。

ある性転者の告白75

 ビデオの前で、自らの自慰行為、しかも、男でありながら、女としての行為を晒すという、あまりにも恥辱的なテストを経験してから、さらに3日後、リビングに呼ばれた私は、第二のテストの内容を聞かされました。それは、女性としてセックスアピールを確かめるというもので、見ず知らずの男たちが私にどのくらいの関心を示すかを調べたいということでした。もちろん、具体的な中身は全く知らされません。そもそも、テストということ自体が全く意味を持たないものであったことは、数日後の衝撃的な出来事によって明らかになります。
ただ、その時の私は、本能と理性の狭間で激しい葛藤を繰り返していたために、そんなことに気づく心のゆとりは全く残っていませんでした。もちろん、本能とは、全身に間断なく流れる女性ホルモンとエンドレスに聞かされるテープとの相乗効果によって、肉体的にも、精神的にも女性化が急速に進行し、自分が、本来、男であったことすら忘れてしまいそうになっていることです。そして、理性とは、早く再手術を受け、結花との生活を始めなければという、一種の使命感のような思いでした。
 その日、私が指示された服装は、固めの素材でできたバイオレットのパステルカラーのツーピーススーツでした。私は、久しぶりにおとなしめの衣装だったのでホッとしました。なぜなら、今日のテストは外出して行うことを伝えられていたからです。 (よかった・・・。これなら、あの時のように恥ずかしい思いをしなくても済むわ・・・。)
 私は、姿見に映る自分の姿を見つめ、仕上げのチェックをしながらも、あの忌まわしい新宿での体験が脳裏に浮かんでいたのです。  それは、身体にフィット感のあるボディコンスーツではあったものの、スカート丈も、膝上15センチほどで、全体的に上品なデザインでした。私は、メイクの仕上げとして、ワインレッドのルージュを引き、ロングのウィッグを被り、最後に黒のパンプスを履くと、部屋を出ました。長い廊下を歩く時、表情に笑顔が加わっていくのがわかりました。あの満足のいく支度ができた時に、心からわき上がってくる女性特有のナルシストな気分を、その日も味あうことができたのです。
 私は、鼻歌交じりにリビングのドアを開け、中に入りました。村井と涼子、さらに本城と田中も話を止め、私の方に視線を送ります。いつもなら、ここで、下をうつむいてしまう私だったのですが、どういうわけか、その日は、むしろもっと視線を浴びたいという欲求の方が強くなり、堂々と彼らの視線を直視したのです。それは、きっと滅多に着ることの許されない上品な服をきれいに着こなすことのできている自分に注目を集めたいという、女性特有の気持ちだったのだと思います。もちろん、それは、心の女性化が一段高いステップにあがったことを意味するものではありましたが。 「あら、きれいじゃない・・・。でも、何となく、おとなし過ぎる感じねぇ・・・。どう?村井ちゃん・・・。」  「ああ、最後のテストの割には地味だなぁ、これは・・・。」
 村井が涼子の言葉を受けて同意を示しました。 「で、でも・・・、これ、言われた通りの服ですけど・・・」  私は、少し不安げな表情で言いました。 「うん、そうなんだけど、今日は何しろ最終テスト、セックスアピールテストだから、それなりの服にしないと・・・ね?その方が、合格しやすいから、いいじゃない、奈緒美ちゃんも・・・。フフフ・・・。」 「さ、最終・・・?じゃ・・・こ・・・これが最後ってこと・・・ですか?」
 私は、村井と涼子の言った『最終テスト』という言葉に、我を忘れて、喜びの声を上げました。  

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