ある性転者の告白 作:高野奈緒美
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ある性転者の告白51

  「は・・・はい。結花にも・・・手術してもらって・・・奈緒美の・・・夫になってもらいたいんです・・・。奈緒美・・・奥さんになって・・・愛されたいんです・・・。」 「アハハハ・・・やっぱりねぇ・・・。そうだと思ったわ。そうじゃなきゃ、自分から手術なんて望むわけはないものねぇ・・・。それにしても、結花もかわいそうね。そんなこと思われてるなんて・・・。きっと、ショック受けるでしょうね?でも、『愛する直樹さんのためなら、いいわ、私、男になる。』なんて言い出すかもしれないわよ。フフフ・・・。」
 私は、とにかく一刻も早く、この陰湿な言葉による屈辱的な時間が過ぎ去ることだけを願って、ただ、うつむきながら耐えるしかありませんでした。 「それにしても、ホントに情けない人ね?あなたって・・・。それでも、男なの?私の夫なの?いくらタマタマまで取っちゃったからって、心は男のままでしょ?オチンチンだってついてるんでしょ・・・?一体、どんなオチンチンしてるのよ。みんなに見せてあげなさいよ。」
 涼子は、そう言うと、いきなり私の超マイクロミニの裾をたくし上げると、パンティに手をかけ、ストッキングごと、一気に太股まで引き下げたのです。 「い、いやっ・・・だめぇ・・・・・・。お願い・・・ヤメテぇ・・・。」
 抵抗することのできない私は、ただ哀願するしかありませんでした。 「あら?ま、まさか・・・オチンチンまで・・・取っちゃったの・・?ないじゃない。あなたのオチンチン・・・。」
 涼子のその言葉に、村井だけでなく本城も田中もソファから立ち上がり、私のそばに近づき、身を乗り出すようにして、その部分に視線を集中させました。 「あ・・・あったわ・・・あった・・・。ここにあった・・・。それにしても何、これ?ホントにオチンチンなの?小さすぎでおできかと思っちゃった。」  涼子は、ペニスが、睾丸の摘出と女性ホルモンの影響によって、小指の第二関節ほどの長さになっていることは何度も見ているのです。しかし、初めて目にしたかのように驚きの演技をすることで、私の羞恥心を一気に高めようとしているのです。私は、その部分を隠そうとし、手を前に回しましたが、すぐに涼子と村井に抑えられ、そのかすかな抵抗すらできませんでした。 「あははは・・・ホントだ。これ、チンポかよ。おできだぜ。まるで・・・。」  本城が大きな笑い声で言いました。 「それに、タマもホントになくなってるんだな。ペターっとしてるぜ。」
 田中が、本城の言葉に促されるように言葉を続けました。 「それにしても、こんなにちっちゃかったかしら。私、結婚してても気づかなかったわ。ねぇ、ずっと前から、こんなだった?そうじゃないわよね?」 「は・・・はい、前は・・・普通でした・・・睾丸を取って・・・ホルモンのおかげで・・・・こんな風に・・・なったんです。」 「へー、そうなんだぁ・・・。それにしても、ちっちゃいね。赤ちゃんのオチンチンより小さいんじゃない・・・?え?ってことは、あなた、そうなることを望んでたってことでしょ?こんなおできみたいなオチンチンになりたいって・・・、ねぇ、そういうことなんでしょ?」 「は・・・はい・・・、知ってました・・・・。オチンチンが小さくなるの・・・知ってました。でも・・・それでも・・・手術して・・・ほしかったんです。」 「ふーん、あきれた人ね、ホントに。普通、男の人って大きくしたいって思うものなんじゃない?女だって、太くてたくましいオチンチンが好きだし・・・。それなのに、小さくしたかったんだぁ・・、あなたは・・・。で、オチンチンちっちゃくした代わりに、胸とかお尻とかそんなに大きくして・・・。ねえ、いっそのこと、ちょん切っちゃえば・・・?で、本物のオマンコでも作ってもらえばいいじゃない?その方がうれしいでしょ・・・?え?どうなの?そうしたいんでしょ?」  いくら自由な答え方が許されていないとは言え、この質問にはさすがに、「はい」と同意することはできませんでした。ペニスを切除し、女性器まで作られてしまったら、絶対い男の戻ることができないことくらい、医学知識に乏しい自分でもわかったからです。

ある性転者の告白52

  私は、矮小化したペニスを無防備に好奇の目に晒すという恥辱的な姿のまま、黙って涼子に哀願するような視線を送りました。しかし、そんな私の真意など、復讐心と嫉妬心に駆られた涼子が思いやることはできるはずもなく、早く返事をするように促すための視線を送ってくるだけです。 「どうなの?何とか言いなさいよ。ホントの女の子になりたいんでしょ?正直に、オチンチン、ちょん切って、オマンコ作りたいって言っちゃいなさいよっ。」 「あ、は・・・はい、ホントは、オチンチン切って・・・女の子の・・・お・・・オマンコ・・・作りたい・・・です。」 「アハハハ・・・、やっぱりねぇ・・・。そういうことなのよね。それにしてもかわいそうなオチンチン・・・。いらないって言われちゃって・・・。でも、まあ、オシッコするしか用事がないんだものね。タマタマまで取っちゃったからザーメンも出ないし・・・、仕方ないか・・・。それに、もう、女には興味ないんだもんね?男にしか興味がないんだもんね?だから、そんな格好して、エッチな身体見せつけちゃってるわけでしょ?ホントにあきれたオカマちゃんだったってわけね。あーあ、情けない・・・。でも、これだけは言っておくけど、村井ちゃんにだけは、本気になったら承知しないわよ。わかってるわね。もっとも、村井ちゃんだって、本気にはならないでしょうけどね。」
 涼子は、最後に捨てぜりふのように言うと、女の嫉妬心を込めて、私をにらみつけると、リビングを出ていきました。 こうして、屈辱のやりとりはやっと終わりを迎え、彼らも好奇に満ちた視線からも解放されたのです。私は、露出した下半身を隠すために太股まで引き下げられたパンティとストッキングを引き上げると、精神的な疲れからか、その場に座り込んでしまいました。その瞬間、部屋に残った男たちの視線が、一斉に私の太股と顔を見せているパンティに注がれているのに気づき、思わず、スカートを手で覆いました。 (ああ、この身体は・・・もう、男たちの好奇の視線から逃れることはできないんだ。)
 私はそう思うと、情けなさと、屈辱感に涙があふれてくるのがわかりました。  ある性転者の告白53 高野奈緒美 - 2004/04/24 18:12 -  やがて、手に飲み物を持って、再び部屋に戻ってきた涼子の表情は、先ほどの嫉妬に駆られた冷たいものから、穏やかなものに変わっていました。  「ねえ、奈緒美ちゃん、たまにはお外に出てみない?あなただって、そうしたいでしょ?」  涼子は私の前に飲み物を置きながら、言いました。 「え?」  私は、思わず、小さな声で聞き直しました。
 と言うのも、この屋敷に初めて、足を踏み入れてから、約2ヶ月の間、外出という外出は一度もしていなかったからです。唯一の外出が、だまされて受けさせられた手術のための外出だけだったのです。もちろん、たまには庭に出ることくらいはありましたが、門の外に足を踏み出したことはなかったのです。私は外出できる開放感に思わず、笑顔になって答えました。 「ホ、ホントですか?お・・お外に出ていいんですか・・・?ありがとうございます、お姉様・・・。」
 私は、涼子の機嫌を損ねて、外出が中止になることを恐れ、慎重に言葉を選びながら、言いました。 「あら、やっぱり、うれしいのね。奈緒美ちゃん・・・。」  しかし、その瞬間、頭の中に止めようもない不安が芽生えてきました。そうです。その時の私は、Dカップのバストと、男としてあり得ない程、肉付きのよい下半身を持つ体になっていたのです。しかも、絶えず体に流れる高濃度の女性ホルモンのために、肌も白くきめ細かくなっていましたし、髪の毛もかなり長くなっています。さらに、毎日のメイクのために眉も整えられ、ノーメイクでも、女性にしか見えない風貌に変化していたからです。もちろん、外出は男装でするのに決まっていますが、そうだとしても、自分のこの身体の変化を外見上隠しきれることができるだろうかと思うと素直に喜べないのです。  しかし、だからと言って、2ヶ月ぶりの外出という開放感の高まりを抑えることもできません。 (まあ、胸をさらしか何かできつく巻いて、ゆったり目のジーンズか何か履いていれば、何とかなるだろう。) と、自分に言い聞かせ、わき上がってくる不安な気持ちを打ち消したのです。 「じゃ、いい?行くわよ、みんな。準備できたわね?」  涼子は、バックを持って、立ち上がり、言いました。
 私は、思わず、 「ま、待ってください。ま、まだ、き、着替えもしてないし、それに、メイクも・・・メイクも落としてないし・・・。」 と言うと、涼子の顔をじっと見つめました。
 しかし、涼子は、そんな私の顔を、冷たい笑みを浮かべながら、見つめ返して言ったのです。 「何、言ってるの?もう、すっかり支度できてるじゃないの・・・。奈緒美ちゃんは、そのままで出かけるのよ。決まってるじゃない。ねぇ、村井ちゃん・・・。」 「ああ、そうだ。そんな色っぽい身体になったんだ。世間の奴らに見せてやらなくちゃ・・・な。アハハハ・・・。」

ある性転者の告白54

 村井は、大声で笑うと、じゃ、車で待ってるからな。と言って、さっさと部屋を出て行ったのです。
 てっきり、男装での外出を予期していた私は、必死になって抵抗しました。しかし、長期間の女性ホルモンの影響か、体力も筋肉も極端に衰えていて、二人の若い屈強な男にかかれば、それは全く無駄な抵抗だったのです。私はとうとう、村井と涼子の待つ車に乗せられ、新宿の繁華街へと向かったのでした。
 黒塗りのベンツが新宿駅についたのは、昼下がりのことでした。
 村井は、車のギアをパーキングに入れると、涼子に目配せをしました。
 涼子は、助手席から、後ろを振り向きながら、口元に意味ありげな笑みを浮かべながら、後部座席に座る私に言ったのです。 「さあ、着いたわよ。今日はね、奈緒美ちゃんに、お買い物をしてきてほしいの。このメモに書いてあるから、忘れないでね。あ、そうそう、逃げようなんて気、起こしても無駄よ。充ちゃんと、聡ちゃんに一緒に行ってもらうからね。それから、制限時間は2時間よ。それを、ちょっとでもすぎたら、わかってるわよね。フフフっ・・・。」  抵抗する気力も失せていた私は、涼子の差し出すメモを手に取り、そこに書かれた店の場所と、名前、そして、買い物のリストに目を通しました。しかし、リストを見た瞬間、彼らの意図がわかり、思わず、ハッとし、血の気が引いていくのを感じましたが、どうすることもできないのは、自分が一番よくわかっています。私はせめてもという気持ちから、ささやかな要求をしました。 「せ、せめて、こんな格好じゃなくて、コ、コートくらい、羽織らせてくれませんか?」「ばか、それじゃ、何にもなんねぇんだよ・・・。」
 私の隣に座っていた、本城が強い口調で言うと、それに答えるように、村井も涼子も笑うだけでした。
 車窓から見える光景は、そこがアルタ前であること知らせてくました。
 私は、本城と田中の後から、ゆっくりとかがむようにしながら車を降りると、ふらつく足でその場に立ちました。と、その瞬間です。付近にいた人々の視線が一斉に私に注がれたのです。土曜日の昼下がりということもあって、アルタ前には待ち合わせなどで多くの人々がいました。  私は、その集中する視線に、改めて、今の自分の姿がどんなに目立つものなのかを意識せざるを得ませんでした。
 体に張り付くようなショッキングピンクのソフトボディコンのワンピースに白いミュール、そして、光沢のある黒いストッキングが初秋の日差しを浴びて反射しています。しかも、それを着ているのは、派手目のメイクを施してはいますが、よく見ればおとなしめの可愛い女性で、それだけを見れば、服装とは絶対にアンバランスなはずです。しかし、そんな可愛らしい顔立ちとはあまりにかけ離れたグラマラスなボディをこれ見よがしに誇示しています。近くに寄ってみれば、ワンピースの丈は、異常なほど短く、今にもパンティが顔をのぞかせそうな雰囲気で、ウエスト部分の大半は何もきていないかのようなシースルーになっていて、女性ホルモンの影響で白く透き通った肌をこれでもかと言うほど露出しています。しかも、視線を上に上げれば、Dカップの豊かなバストが作り出す谷間も、目に飛び込んできますし、ツンと突き出た乳首のふくらみがノーブラであることを誇示しているかのようです。これでは、まるで人の視線に晒されることを望んでいる露出狂の女の子だと思われても仕方ありません。

ある性転者の告白55

  (ああ、逃げ出したい・・・、この場から、逃げ出したい・・・。)  私は、そう心の中でつぶやきましたが、いつまでもその場にとどまっていることはできません。なぜなら、2時間以内に買い物を済ませて戻ることが、絶対命令だったからです。気づくと、本城と田中はすでにかなり前を歩いていました。時々こちらを振り向きながら。 「ま、待って・・・」
 私は、思わず、小さな声で呼び止めました。
   多くの目に晒されながら、一人でいることが、より一層の恥辱を味あうことに繋がるということが、とっさにわかったからです。もしも、男連れだったら、ましてその男が本城や田中のようなやくざ風の男なら、自分のこの姿は、その男たちの趣味だということがわかるでしょう。つまり、私は、無理矢理そんな恥ずかしい姿をさせられている哀れな存在に見えるはずだと思ったのです。けれど、もし、周りに連れがいなくて、一人でこういう姿をしていれば、それは、男が欲しくてたまらない淫乱女にしか見えないでしょう。私は、とっさに、走り出そうとしました。しかし、高いヒールのミュールは、その行動を止めさせたのです。私は、一、二歩足を出しただけで、その場に躓いてしまったのです。そして、その勢いで、両手を付き前に倒れ込んでしまいました。その瞬間です。先ほどまで好奇の視線を向けていた、周囲の男の何人かから声があがりました。
「おおお、丸見えじゃん、パンツ・・・なぁ?」 「ああ、パンツもピンクだぜぇ、色っぽいなぁ・・。」 「しかし、それにしてもいい女だな。すげー、可愛いじゃん。」 「なあ、体だっておいしそうだぜ。モデルかなんかかな?」 「違うだろう?あんな格好してるんだぜ。露出狂の変態女にきまってるじゃねぇか。」 「そうだろうなぁ、でも、あんな可愛い子なら、俺、一発お願いしたいなぁ・・・。」
 周囲から聞こえてくるのは、男たちの欲望丸出しのささやきだけではありません。いえ、それだけでも、私の羞恥心を高めるには十分でしたが、それ以上に、女たちの蔑みと嫉妬の声の方が強烈だったのです。 「なによ、あれ・・・、あんな、格好して・・・、もう、男が欲しくて欲しくてたまらないって感じじゃない。」 「ねぇ、ホントにあんな女がいるから、男たちになめられるんじゃない。」 「そうよねぇ、あのでっかいオッパイだって、作りものに決まってるじゃない。ねぇ・・。」 私は、何とか、立ち上がろうとしましたが、高いヒールと極度の緊張感がそれを阻むのです。その時、一人の中年男が私の方に駆け寄り、手をさしのべてくれました。私は思わず、「どうも。」と頭を下げ、ハッとしました。それは、声を出してしまったことへの後悔でした。体つきは手術と女性ホルモンによりすっかり、女性そのものになっていましたが、声だけは、男の声のままだったからです。男は、ちょっと怪訝そうな顔をしましたが、幸い、私の発した声は、長期間の強制的な訓練により、女性的な話しぶりを身につけていたことと、か細い小さな声だったこともあり、それ以上の疑いは持たれなかったようです。
 私は、その男の手に支えられながら、ようやく体を起こすと、もう一度、頭を下げ、本城たちの後を追おうと歩き出しました。 「ちょっと待ってよ。ねえ、君、どこの風俗勤めてるの?おじさん、そこ行くから、相手してよ。ねえ、教えてよ・・・。」  中年男は、先ほどの優しい行動とはうってかわって、嫌らしい笑みを口元に浮かべ、声をかけてきたのです。 (ああ、やっぱり、風俗嬢にしか見えないんだ・・・。やっぱりそう見られているんだ。)  私は、不安と、恐怖のために、体に震えがおこるのがわかりました。とにかく再び転ぶことの内容に、足下を注意しながらも、できる限り早足でその場を離れたのです。  離れ際に中年男の言った、 「ちぇっ、なんだよ。ちょっと可愛い顔してると思いやがって、風俗嬢のくせに・・・。体売ってナンボだろうが・・・。」 という屈辱的な言葉を聞きながら・・・。

 
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