Kawahagi   作:Z
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18
目的地の街にはあっけないほど簡単についた。宿を出て都市郊外の住宅地が広がる風景の中30分も車を走らせると超高層ビルや大型ショッピングセンターなどが立ち並ぶ大都会に出た。
ただ大都会でありながら驚くほど閑散としている。街中のあちこちにはある程度人がいて賑やかという程ではないが、寂しい感じはしない。しかし建物と建物の間の空間が驚くほど広いのだ。
しかもその空間は緑豊かな街路樹というよりうっそうとした樹木か広々とした草原に覆われており、丁度、街自体が公園となっているか、大森林地帯の中に超高層ビルやその他大きな建物が点在しているという按配なのだ。
道はみな幅広く最低でも片側3車線だし、鉄道は皆高架されており、その上おリニアモータカーと思われる高速鉄道が走っている。
そして各建物はすべて透明樹脂で作られた広規格の通路で繋がれており、雨風にあたることなく移動できる。
それはショッピングモールも同じで屋内型の巨大な公園広場につながっていた。
もちろん屋外は緑豊かな公園となっており、静かな散策できる空間となっていた。
そして街中の人々はやはり・・・・・
「おい、昨日お前が言いかけたことな・・・・」
駐車場を出て森に囲まれたのどかな公園のベンチに座り思い出したように高山は呟いた。
遠くの方には林の中から突き出すように超高層ビルが見える。
「あ、あれか・・・・」萩原は答えようとした。しかし高山はそれをさえぎるように言った。
「皆まで言わんでもええ。この街の人々を見てみい。みんな女ばっかりや。それも若い女か少女それとも幼女ばかり、中には年嵩の女もおるようやが、それでもせいぜいが37、38歳ぐらいやろ。しかもどの女もええ女ばかりときとる。」
高山は独り言のようにつぶやき始めた。
「安岐・・・」萩原は何か言おうとした。
「黙って人の話を聞けい!なあ、真、あそこにおる女達を見てみい」
高山は前方に広がる広々とした芝生の向こうにいる二人の女を指差す。
両方とも30代前半の若い主婦と思われ、二人とも萩原、高山に負けないぐらいの美人だが、7、8歳ぐらいの可愛らしい女の子を1人連れていた。
「お前、あの女達をどういう関係だと思う?」高山は萩原に尋ねた。
「そりゃ、知り合い奥さん連中が子供を連れて公園に遊びにきているんだろう?」
萩原は高山の方を振り向き答える。しかし高山は前方に目を向けたままだ。
「まあ、俺達が前にいた世界なら常識的にそうなるな。
しかしな、あの女の子はどちらの女の子供や?
二人とも仲良く真中に女の子をおいてお手々をつないでおる。
他人の子供をあやすとは今時、見上げた女やな。」
「そりゃそういう女もいるだろう」
「とぼけんでもええ。うすうすお前も気付いているはずや。
あの二人の女は夫婦や。そしてあの女の子は二人の一人娘。つまりあの女達がレズりあって出来た子供やな・・・」
高山のあまりにも常軌を逸した発想に萩原は声すら上げることができなかった。
しかし高山が今言ったことは、昨晩、萩原自身が高山に伝えようとした事なのだ。
「そうや、この空間は女だけしかおらん世界や。それも若くて美人の女ばかりや。
男というものは一人もおらん。
そして女同士でレズSEXし、子供をこさえ、産み育てて世代をつないでいっているんや。
これなら俺達が何故女、それも若く綺麗なお姉ちゃんに変身させらたのかよう分かる。」
「・・・・・・・」
萩原は何も言えず黙って高山の方を見ている。
高山は続ける。
「女になってからというもの、今までお前とさんざんアホなことをしたが、
絶頂時、変なエクスタシーを感じさされ続けとる。
今や女と化したお前とレズっとるはずなのに、あの時を極める度に、
お前の愛液が俺の胎内に流れこんでくるような、変な感覚を味あわさせられとるんや。」
「あ、安岐!昼日中から何を言い出すんだ!」萩原は顔を真っ赤にして言う。
「何、カマトトぶっとるのや!俺は大事な話をしとるんやぞ!
こっちだって恥ずかしくて顔から火が出そうなのを我慢して話しているんや!
ええか、昔レズの女に聞いたことがあるんやが、貝合わせの感覚というのは山場なくだらだら続くものらしいのや。
まあそれがたまらんとその女は言っておったが・・・
それが何や?瞬間的、それも激しい流入感を感じるなんてまるで普通の男女間のSEXと同じやないか!
真、お前、まさかその時放出するようなええ気持ちになっていたんやないやろうな?」
高山はやっと萩原の方を振り向き尋ねた。
「い、いや・・・・確かに射精感というような感覚は感じていた。俺は潮吹きとはあんな感じかと思っていたが・・・」
萩原は顔を真っ赤にしたままおそるおそる答える。
「あほう!ぬけぬけ言いくさりおって!
何が潮吹きや!お前のほうこそ大変な淫乱女やないか!
おまけに知らず知らずのうちに俺をさんざんな慰み者にしおって!
今に見てみい!
お前をすっぽんぽんにこき剥いて、大股開きに縛り上げて、
大勢の人の見ている前で、その「潮吹き」とやらをご開帳させてやるからな!覚悟しとれよ!」
高山も顔を真っ赤にして萩原を叱り付ける。
「ああ、この様子ではもしかしたらお前の子供を孕んでおるかもしれん・・・・責任取ってくれるんやろうな・・・?」
高山は萩原を睨み付ける。
「ま、まさか・・・・女同士で・・・そんな馬鹿な・・」萩原はうろたえる。
「さっきも言ったとおり、この世界では女同士のSEXで妊娠するんや。
エクスタシーの瞬間、責め手の女が愛液を膣から放出し、受身の女はそれを同じく膣に吸い込み、卵子同士が結合することにより妊娠するんや。
そしておそらくそれで生まれてくるのは皆女の子だけなんや。
ホテルのPCの助平サイトにしっかり解説されとったわ。」高山は真顔で答えた。
「安岐!お前、BBでそんな物見ていたのか?!」萩原は驚いて叫ぶ。
「何、言うとる。
出発の際、お前があんまりぐずぐずしとるから、時間つぶしにPCでネッサーしとったら偶然見つけただけや。
この時空間にはお前のような助平な淫乱女が結構いるみたいやな。」
高山は萩原に冷たい視線を送りながら言った。
19
深い木立というより大森林に覆われた自然公園の中に、高山と萩原をスチュワーデスとして雇用した航空会社はあった。
都心部のビジネス街の中にあり、周辺には多くのビルが立ち並んでいるはずだが、建物同士の間が恐ろしく離れていることと、街全体が深い森林に覆われているため、まるでジャングルの中に高層ビルが孤立して建っているように見える。
ビルの中に入ると大きなロビーが広がっていた。傍らに受付のカウンターがあり高山や萩原に負けないくらいの美人の受付嬢が3人程座っていた。ただ広々としたロビーにもかかわらずほとんど人がいない。ソファーに2、3人ほど座っていただけだった。
もちろんその人達もみな高山達や受付嬢達と同じく若く美しい女性であったが。
「新堂美貴です。昨晩こちらに来るようお電話をいただいたのですが。」高山は受付嬢の一人に言った。
「どうもごくろうさまです。そうしますとそちらは本城怜子様ですね。ようこそ我が社においでくださいました。少々お待ちください。」
受付嬢はにこやかな顔で社内のどこかに電話をかけている。やがて連絡が終わったらしく彼女は微笑みながら高山と萩原に言った。
「お待たせしました。どうぞお二人とも最上階応接室においで下さい。向かって正面1番左側が直通エレベーターとなっております。」
エレベーターは静かで快適でありながら恐ろしいほど高速だった。10秒とたたないうちに地上32階建ての高層ビルの最上階まで到達した。エレベーターの中には高山、萩原の二人以外誰も乗っていなかった。
エレベーターのドアが開くとそこはすぐ応接室になっていた。よく磨きこまれたガラスの向こうには広々とした展望が広がっている。
大きな窓のそとには遠く地平線まで見渡せ広々とした平原が広がっている。ただ都市部というか建物がほとんど目立たない。平原の中に高層ビルもぽつぽつと点在しているのだが、それ以上に二人の目の前には圧倒的広さで地平まで続く草原が横たわっていた。
この点基本的に空港ホテルの部屋からみた情景と同じだが、超高層ビルのためか景色がより大きく広大に見える。
奥の部屋から一人の少女が現れた。年のころは17、8。透き通るような白い肌、ブルーの瞳、軽くウエーブのかかった薄紫色の髪が印象的な美しい少女だった。
「どうもごくろうさまです。ようこそおいで下さいました。どうぞお座り下さい。」
容姿から見るとハーフか外人の少女かと思われたがその美少女は流暢な日本語で二人に座席を勧めた。
「話に入る前に一つはっきりさせておきたいことがある。」
その美しい容姿には似合わない横柄な態度で高山はしゃべりながらどっかりとソファーに腰を下ろした。
続けて萩原も腰を下ろす。しかし萩原は高山とは違い容姿に似合った上品な女らしいたおやかな座り方をした。
「これだけ訳のわからんことに続けざまにあわされてきたさかいにな。女にされて、どこだか分からんところに連れてこられて、あげくの果てにガキンチョに呼びつけられて。もう少々のことでは驚かん。俺達をどうするつもりや?すっぱりと言いたってくれ。」
高山は大阪弁丸出しで美少女にまくし立てた。
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