地球征服に関するオレ的実践と顛末 作: 摩火
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地球征服に関するオレ的実践と顛末6

「こら!何してんだ!」
いきなり大音声の老人の声が部屋に響いた。
その声に顔を上げてみると、入り口のドアのところに黒いマントを羽織り、髪の毛がモジャモジャのいかにも怪しい初老の男が立っていた。
手にはコンビニの袋をぶら下げ、いかめしい顔つきで全身タイツの戦闘員を睨みつけている。
「戦闘員013号、早くその若者を離すんだ。まったく満足に留守番もできんのか。」
初老の男は戦闘員013号とよばれた怪人の頭をゲンコツでポカリと殴りつける。
「ウキッ、ウキイキー」
戦闘員はいっぺんで大人しくなった。
「やあ、すまんねぇ、君は応募の方かな。うちの戦闘員に失礼があってすまんすまん。戦闘能力はプロレスラーの2倍位あって優秀なんだが、ちょっと脳みそをいじりすぎてねえ。あ、いや、大丈夫、今はこんな風には絶対にならない技術を開発しているから。」
初老の怪人物は一気に俺に向かってまくしたてた。
「おお、言い忘れたワイ。わしがここの責任者の葬神博士じゃ」
オレは痛む手をさすりながらもようやく現れた話が通じそうな人物の出現にほっとしていた。
「いやあ、本当にすまんかったね。お詫びにキミを幹部候補生に大抜擢してやろう。」
葬神博士はオレの身体をジロジロ見ながら言った。
「えっ、でも、履歴書なんか見なくてもいいんですか?」
あまりの話の展開の早さにオレは一抹の不安を覚えた。
「ああ、かまわんかまわん、キミのそのガタイならばきっと仮面ラ○ダーなど足元にも近寄れんほどの能力を持つ大幹部になれること間違いなしじゃ。ワシのおめがねにかなったのじゃ、ほらここに契約書があるサインすれば今日からキミは晴れてわがジョッガーの将来ある大幹部候補生じゃ。」
葬神博士の言葉は確かにオレの心の琴線に触れるものがあった。
「ほ、本当スカ?本当にいきなり大幹部候補生なんかになっちゃっていいんですか?」
オレの幼稚園からの夢、世界征服に大きく近づいたようだった。
「サ、サインします。どこですか、ここッスカ?」
今から思うと、それがオレの運命の分かれ目だったようだ。
しかし、後悔先たたず、オレがもう少し冷静だったならこの組織はどこか間が抜けていると見抜けただろう。
オレは喜び勇んでペンを取ると「入団誓約書」なるもののにしっかりとサインをした。
「よしよし、これでキミも晴れて我がジョッガーの正式なるメンバーの一人だ。」
葬神博士は俺のサインした入団誓約書をポケットにしまいこみながら言った。

地球征服に関するオレ的実践と顛末7

「まず最初は幹部用の改造手術受けてもらおう。」
「えっ、も、もう改造ですか?」
「うむ、しかし名誉ある幹部候補生用の手術だ。そんじょそこらの戦闘員用の手術とは違うぞ。」
葬神博士は机の上に置いてあったバインダーを開いた。
そこには数々の怪人の写真が挟まっていた。
「ご覧の通り、我がジョッガーは数々の怪人を製造している。基本は動物の持つ能力を拡大コピーして使えるようにする改造だ。この中から好きなタイプを選びたまえ。」
オレは自分の幸運にワクワクしてきた。なるべく協力な能力をコピーして持てばそれだけ大幹部として認められるに違いない。なんてったってテレビで見る怪人達のうち強いのは例外なく大幹部だったではないか。
オレは熱心にその写真と横に書いてある性能諸元を読んだ。
「ええと、バッタ男、だめだこれは・・・それからダンゴ虫怪人・・・ゴキブリマン・・・」
なんだかどれもこれもぱっとしない能力だった。ダンゴ虫怪人は体を丸めるとどのような攻撃にもびくともしないとなっている。ゴキブリマンは体から嫌な臭いを発散し、逃げ足は素早いとなっている。
しかし、そんな中でオレの目を引いた怪人タイプが一つだけあった。
「これだ、これ、これ、これがいいです。」
オレはその写真を指差しながら興奮した声で葬神博士に言った。
それはジョロウグモ男となっていた。
能力は手の先から粘着力のある糸を自在に発射し、どのような壁でもスイスイ登れるとなっている。要するにスパイダーマンそのものではないか。また黄色と黒の派手な縞模様のコスチュームも阪神タイガースファンのオレのセンスにぴったりだった。
「ほほう、これか、これがいいのか。フム、よかろう。おい、戦闘員013号」
葬神博士は自分の後ろにいた戦闘員をに言った。
「この若者を改造室に連れて行くんだ。そこの改造チームにこの若者の改造タイプはジョロウグモ男と伝えるんだ。ワシはまだ面接が残っているでな。いいな、間違えるなよ」
「ウキキーッ」
戦闘員はかしこまりましたというように葬神博士におじぎをすると俺の前に来て、身振りでついて来いとの仕草をした。
改造室への入り口はなんと給湯室だった。
給湯室の狭い室内に2人で入るとなんと驚いたことにそれはエレベーターになっていたのだ。
給湯室はすごい勢いで地下深くへと降下を始めた。
『これはすごい、すごいぞ、ヤッハ゜本物の秘密結社だったんだ。』
オレはスパイダーマンになって各国の軍隊と戦う姿を夢想し、うっとりとなっていた。
給湯室がスーッと音もなく停止した。
戦闘員がドアを開けると、そこは長々と続く廊下の片隅になっていた。
その廊下を忙しそうにヘビ人間や戦闘員達が歩いている。
「ウキキーッ」
オレを案内する戦闘員に促され、おれは廊下を歩き始めた。

地球征服に関するオレ的実践と顛末8

やがて「改造室」と書かれたドアの前に俺たちは立った。
自動ドアになっているのかそのトビラがスーッと開く。
中には白衣を着た数人の医者と看護婦とおぼしき連中がたむろしている。
「おお、何かね、改造候補者かね。」
医者の一人がオレと戦闘員に尋ねる。
「ウキキーッ」
「そうか、で、どのタイプに改造かね。」
オレには何を言っているのかチンプンカンプンだったが、医者は戦闘員の言葉が分かるようだった。
「ウキィー・・・ウ、ゥ、ウキイー、キキキキーッ(えーと、えーと、あれ、確か、えーと、ジョロウ・・・ジョロウタイプとか)」
「何だって、本当にそのタイプかね。間違いないね」
「ウ、ウーウ、ウキ!ウキウキー(は、はい、間違いありません、葬神博士閣下がそうおっしゃいました)」
「分かった。葬神博士閣下がそこまでおっしゃるのなら。しかし、幹部候補生にいきなりそんな改造をしてしまっていいものだろうか・・・」
オレは戦闘員が何と言ったか分からなかったが、医者が言っている内容からきっとこの改造手術は大幹部用の強力な怪人を作るものだと勝手に思い込んでしまった。もしこの時点で戦闘員が喋った言葉が理解できていればとんでもない間違いに気がついたことだろう。
説明しよう。ジョロウとは漢字で女郎と書き、昔の言葉で言うところの娼婦や売春婦のことだ。昔は売春宿のことを女郎屋と呼んでいたのだ。ジョロウグモはその派手な外観から娼婦のようということで付けられた名前なのだ。
おれは間抜けな戦闘員のおかげで女郎蜘蛛男に改造されるのではなく、娼婦であるところの女郎に改造されるはめになってしまったのだ。
しかし、そんなことは露知らぬオレは改造手術に胸をときめかせていた。
「お願いします。先生、是非改造手術を」
オレは熱意のあまり医者に言った。
「ううっ、そ、そうか、そうまでしてあのタイプに・・・わかったどうせヒマだ。今から即オペに入るぞ。」
その時、医者と看護婦が変態を見るような目つきでオレを見たことに気がつかなかった。

ゆっくりと意識が戻ってきた。
見慣れぬ白い天井がオレのボーッとした目に入ってきた。
『そうか、確か俺はスパイダーマンというか、蜘蛛男に改造されたんだったな。改造は成功か?』
ベッドの中でおれは意識と記憶がはっきりしてきたのを感じた。
胸が重く何だかドキドキする。写真で確かめたとは言え、改造された自分の姿がどのようになっているのか、見るのが恐かった。
しかし、ベッドの中でいつまでもこうしている訳にもいかなかった。
「エイ!」
オレは思い切って布団を跳ね除けた。
「エッ!?何でこんなの着ているの?」
予想に反して布団の下から現れたオレの体は黄色と黒の縞模様のコスチューム姿ではなく、なんと真っ赤なネジリジェらしきものを纏ってたのだ。

地球征服に関するオレ的実践と顛末9 摩火 - 2003/10/05 05:10 -
何だか分からず、オレはベッドの上に起き上がった。とたんに今まで経験したこともない重さが胸にかかっていることに気づいた。しかも起き上がった拍子にその胸の重みはプルンと揺れたのだ。
「えっ、えっ?」
オレの頭はその状況をうまく把握することができなかった。
下を覗き込むと、大きく開いたフリルたっぷりのネジリジェの胸元から白い胸の谷間らしきものがはっきりとうかがえる。
オレの自己イメージは黄色と黒の縞模様のスリムな蜘蛛男だった。しかし、オレの目の前にある肉体はどうみても女のものとしか思えない。
オレは胸の重みを確かめるために両手でギュッと触ってみた。
フニュッ
何だか懐かしいような肉の感触だった。そしてそれと同時に経験したことのない気持ちよさが胸から伝わってくる。
それは丸でペニスが両方の胸に移植されたような感じだった。
「えっ、えっ?ま、まさか・・・」
オレはネグリジェの前ボタンをあせる手つきで外していった。しかし、ボタンのつけ方が普段着ている服と逆に付いているのであせればあせるほどうまく外すことができない。
しばしの格闘の後、オレはようやくボタンを外すことができた。
中から現れたのはまごうことなき女の乳房だった。
しかもデカイ。小池栄子くらいはありそうな巨乳だった。
オレの真っ黒く日焼けした肌もいつの間にか真っ白になり、ゴツゴツした筋肉質だった体は白い滑らかな曲線を描いている。
普通ならこんな肉感的な女体を目の前にしたら飛びつき、むしゃぶりついていただろうに、悲しいかなその魅力的な肉体はどうやらこのオレ自身のようなのだ。
「やあ、どうやら気がついたみたいだね。安心したまえ。改造手術は大成功だ。」
オレが自分の肉体に加えられた変化に衝撃を受け、呆然としている間に医者が入ってきてオレに声をかけたのだ。
「えっ、せ、先生。な、何ですかこの体は・・・」
そう言ったオレは声まで聞きなれないものに変わっていることに気がついた。こんなアニメの女の子のような声はオレの声じゃあない
「何ですかって、きみが希望した女郎タイプの体じゃあないか。」
医者は不審そうな顔つきで言った。
「女郎?、ジョロウグモタイプじゃあ?ほら、あの黄色と黒の縞模様のスパイダーマン・・・」
オレの言葉に医者はびっくりしたようだった。顔にしまったというような表情がみるみる広がる。

地球征服に関するオレ的実践と顛末10

「なに?女郎蜘蛛?そうか、しまった、どうも変だと思ったんだ。あの戦闘員、間違えやがったな。」
医者が憤然とした表情で部屋を出て行こうとした。
「先生、先生、待って下さい。じゃあ、これって間違えて改造しちまったってことですか?」
オレは医者を引きとめて聞いた。
「ああ、そうだ、もともと女郎タイプは敵を捉えた時に施す改造用タイプなのだ。要するに娼婦として敵に屈辱の限りを味あわさせるために開発されたものなのだ。その改造を君にしちまったと言うわけだ。」
医者はそういい残すと慌てて部屋を飛び出していった。
『しょ、娼婦・・・売春婦のことじゃあねえか。まったくなんちゅう手術をオレ様にしちまったんだよ。とにかく女にされちまっただけでも屈辱なのに、娼婦だって!』
オレははらわたの煮え繰り返るような思いで考えた。
『こんなみっともない体、一刻も早く手術して元に戻してもらわないと。ああ、それにしても先生はどこに行っちまったんだよ。』
オレは一人取り残され、不安な思いで待った。とにかくじっと待つしかなかったのだ。
さっきは興奮していて気がつかなかったのだが、オレは女物の恥ずかしいパンティーまでしっかりと穿かされていた。
スケスケでヒラヒラのフリルがいっぱい付いているスケベなパンティーだった。
『あ〜あ、当然、あそこも変わっちまっているだろうな』
オレは半分覚悟してそのパンティーの中に手を入れてみた。
『やっぱり、ナイ』
そこは予想していたようにオレの自慢の巨根のかけらすらなかった。代わりに深い縦の亀裂らしきものがある。
「ああっ!」
オレはいきなりビクンとなった。
それはヴァギナとおぼしき辺りに指を這わせた時だった。
ものすごい快感がオレを襲ったのだ。その快感はまるでペニスの先に加わる快感の数倍も強烈なものだった。
『な、なんなんだこの体は、すっげえ敏感じゃあねえか。』
ヤバかった。もう一度触ったならオレはその快感から抜け出すことができなくなるだろう。
オレはもう一度そこに触りたいという欲望を必死で押さえつけ、パンティーからそろそろと手を抜いた。
とはいっても、まだあそこに触れた時の快感がジンジン残っている。

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