女装子十二陰棒外伝 作:Z
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翌日の施術は大したトラブルもなく無事していった。
といっても、それは男や施設長にとってであって、駆り出されこき使われたスタッフ、そしてなによりもこのような理不尽な人体実験を強いられ、男や施設長の嗜虐的な欲望の生贄に仕立て上げられた受刑者にとって、たまったものではなかった。
そしてもう一人・・・・
冴子はぼんやりと施術が進行していく様を見ていた。
本当ならこんな淫靡なオペになど立会いたくはなかった。
ましてや自分はその嗜虐的な人体実験の最初の犠牲者なのだ。
しかしあの男は立会を忌避することなど許してくれるはずもなかった。
冴子は今や諦観の境地に達していた。
冴子は淫靡な施術の生贄にされる受刑者を醒めた目で見ながら、心の中でつぶやいていた。
(つらいでしょうね。悔しいでしょうね?
だけど、わたしもつらかったのよ。そして悔しかったわ。
博士達に対してだけでない。自分の性を変えられ、女性化され、犯され凌辱されているのに、気持ちとは裏腹に快感を感じてしまう自分自身の肉体が口惜しかったのよ。
女として生まれるのではなく育てられるとはよく言ったものね。
じきにあなたにもこのことがいやというほど思い知らされるでしょう。自分の美しく豊満な女体でね。
これはあなたの運命、いえ宿命なのよ。
あきらめて、美しく清楚な女性に生まれ変わりなさい)

施術は実に念入りに進められた。
まるで受刑者を慰み物にするかのように・・・
いや、まるでではない。
間違いなくこれは好色な男たちがある美青年(最終的には肉体的に完全に美女に変身させられるのだが)に対して行う凌辱劇だった。
まず受刑者の肉体を女性ホルモン受容体と化すことから始まった。
受刑者の睾丸、臀部、乳首、副腎と次々に高濃度エストロゲンが注射されていく。
そののち肉体に形成される卵巣から分泌される女性ホルモンの効果を上げるためだ。
そして問題の薬品が受刑者の男の睾丸と副腎皮質に注射された。
この薬剤は副腎皮質に作用し女性ホルモン分泌機能を活発化させるだけでなく、男性ホルモン、テストロンをすべて女性ホルモン、エストラジオールに変換してしまう様、
器官の機能を変換してしまうのだ。
つまりこの薬剤を施された男性は、丁度、精巣性女性化症候群の患者と同じ状態になってしまうのだ。(ただ精巣性女性化症候群は先天性であるのに対して、この場合は後天性、それも人工的に女性化されてしまうのだが)
また同時に施される遺伝子操作により(性遺伝子を男性型のXYから女性型のXXに人工的に変換してしまう)陰茎が萎縮し最終的には睾丸が消滅しまい、女性器が形成され奥には卵巣が形成されてしまう。(ただし初期段階では女性化効果を上げるため先行して睾丸を摘出する必要があり、遺伝子操作により卵巣を形成させることは出来たがそれは擬似卵巣であり、女性ホルモンは分泌したものの卵子を分泌させる機能、つまり生理が無くまた子宮を形成させることが出来なかったため妊娠は出来なかった。冴子に施されたのはこの初期段階の施術である)
形成された卵巣からは大量の女性ホルモンが継続かつ永続的に分泌され、その結果、肌が滑らかになるとか、乳房、臀部が丸く大きく膨らんでくるとか、首が細く喉仏が無くなり声が澄んで高くなるとか、骨盤が大きくなる一方で骨格が華奢になり手足がほっそりとして、肩甲骨が短くなり撫肩になるとか、いわゆる女性化が顕著になってくる。
そして最終的には肉体的に完全に女性化してしまうのだ・・・。

「前回(つまり冴子に対して行われた施術のことだ)は肉体的外見を女性化するだけに留めたが、今回は生殖機能まで完全に女性化させる」
男は冷たく宣言した。その場にいた者たちにどよめきの声が上がる。
受刑者はギャグボールをかまされ、声は上げれないものの、はっきりと恐怖の表情が浮かべていた。
「遺伝子操作により卵巣だけでなく子宮そして胎盤も形成させる。前回は卵巣だけを形成させ女性ホルモンを分泌し、膣はあるが卵子なしの疑似卵巣、疑似女性器だったが今回は違う。定期的に卵子を放出、つまり生理があり妊娠可能な真の女体、真の母体に転換してしまうのだ!」
声を上げる者は誰一人としていなかった。男の発言があまりにも突飛し過ぎて誰も現実に実現可能とは信じれなかったからだ。
そして受刑者の端正な顔には絶望的な表情が浮かんでいた。
「博士・・・」やっとのことで冴子は男に話し掛けた。
「そうだな。君のことも考えてやらねばならなかったな。安心したまえ。この実験成功を確認した後、君にもこの男に施したと同じ最新段階の施術をしてやろう。それで君の胎内にも子宮と胎盤が形成され、生理も始まり妊娠も出産も可能となる。そして君は美しい母親になるのだ!」男は真顔で言った。
冴子は再び口をつぐんだ。この男に何を言っても始まらない。
冴子の上品な美貌にも諦めの表情が浮かんでいた。

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