女にされた  33〜36 作:摩火

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女にされた33

「ふーん、あなたって体毛少ないのね、丸で本物の女の子みたい。」
純子ママが裕次郎の全身に熱いシャワーをかけながら言った。
それは裕次郎のコンプレックスだった。
確かに、裕次郎は毛深い体質ではない、ヒゲもあまり生えてこないほうだ。いわゆる女面という体質だった。
そのために裕次郎の体毛をカミソリで除去するのはスネの一部と腋毛くらいしかなかった。
ソープのスケベ椅子に腰掛けさせられた裕次郎の体毛はあっという間にそり落とされていく。
これで裕次郎の毛は髪の毛くらいしか残らないことになってしまった。
「ちょっと眉毛細くするわよ。」
純子ママは少し考えてから裕次郎の顔を引き寄せた。
ジョリ、ジョリっと毛を剃られる音がする。
・ ・・こんな、眉毛剃られて、全身の毛を剃られて、オレは本当に人前に出られるのだろうか・・・
裕次郎は不安にかられた。
しかし、そんな裕次郎の心配をよそに純子ママは平然とカミソリを使っていく。
・ ・・まてよ、ここでこの女からカミソリを奪い取れば・・・
しかし、裕次郎はその考えをすぐに諦めた。なんといっても浴室の外には屈強なヤクザが3人もいるのだ。そのヤクザ相手にたった一本のカミソリはあまりにも貧弱極まりない武器に思えたのだ。
「よし、できたわよ。あがって。」
裕次郎は風呂場の鏡を覗き込んだ。眉がどうなっているか不安だったからだ。しかし、浴室の鏡は先ほどのお湯のシャワーの影響からなのかすっかり曇ってしまい、眉毛の状態を確認することができない。
裕次郎は純子ママに促されて、浴室を出た。
「ほら、これで体を拭きなさい。」
手渡された大きいバスタオルで体を拭いた裕次郎は、純子ママの手によってそのバスタオルを体に巻きつけられ、胸のところで留められてしまった。
さらに小さ目のバスタオルをターバンのように頭に巻きつけられる。
・ ・・なんてこった、これじゃあ、本当に風呂上りの女の格好じゃあないか・・・
「ひゃっ、ひゃっ、ひゃっ、よおく似合うぜ、お嬢さんよお。」
サブが裕次郎のその姿を見て冷やかし始めた。
例のカメラマンヤクザはいつの間にかビデオカメラを構え、その裕次郎の姿を逐一テープに収めている。
「さあてっと、次はお化粧と着替えね。」
純子ママは裕次郎の背中をぐいっと強く押した。
・ ・・ええっ、もう女装を・・・
すべての展開が早かった。去勢されるのも、女性ホルモンを注射されるのも、女装も、裕次郎が身構えるひまもないくらいにあれよあれよという間にその体に次々と行なわれていった。
そして裕次郎は先ほどまで寝ていた部屋に連れ戻された。

女にされた34

「はい、鏡台の前に座ってちょうだい。」
純子ママの指示に従って鏡台の前に座った裕次郎は、そこで初めて自分の姿を鏡越しに見ることができた。
それはどうみても女の顔だった。
眉を細くして、髪にタオルを巻いただけで裕次郎の顔の印象は大きく変わっていた。
元々の色白とうりざね顔のせいで、女性らしい顔立ちになっているところへ眉毛を女性のように細くされたのだ。それは化粧などしなくても立派に女性として、しかも可愛らしい女性として通用しそうだった。
難点があるとすれば、その目つきだった。その目はまだ男としての鋭さを残していた。それは女性の柔和でエレガントな眼差しとは大分違うものだった。
裕次郎は鏡の中の自分の双眸がまだ男らしさを残していることに多少の安堵を感じていた。
・ ・・よかった、他は大分女みたいにされたけど、目だけは男のままだ・・・
「うん、あなたは肌が色白できれいだから、ナチュラルな感じの化粧が良さそうね、ファンデーションはベースだけにするわね。」
純子ママが鏡の中の裕次郎を覗き込みながら言った。その様子はまるでデパートの化粧品メーカーの化粧部員そのものだった。
裕次郎が何も言えない内に、その顔には化粧水やベースとなるファンデーションが塗られていく。
今や裕次郎は鏡と向き合うのではなく、純子ママと向かい合って化粧を次々と施されていった。
こうなると先ほどと同じように、自分の顔がどうなっているのかさっぱり分からなくなる。
裕次郎はまた不安に駆られた。そしてその様子をビデオカメラは執拗に記録しつづけていた。
30分くらいも経っただろうか、目に薄くアイシャドーを施し、唇に紅を差し、セミロングのカツラをかぶせ、その前髪をブラシで少し調整したところでようやく純子ママは満足そうなため息をついた。
「うん、完璧ね、すっごく可愛い女の子になったわ。」
ヤクザ達もわざわざ裕次郎の前に回りこみ、口々に感嘆の声をあげた。
「おおっ、こいつは・・・すっげえ可愛いじゃん」
「本当だ、そんじょそこらのスケより何倍もいいぜ、こりゃあいよいよ性転換して本物の女になるっきゃないぜ。」
ビデオカメラがぐぐっとアップで裕次郎の顔を撮る。
裕次郎は恥ずかしさにいたたまれなくなり、思わずうつむいてしまった。
いい大人の男が可愛いと言われて嬉しいはずもなかった。
「ほら、鏡で自分の顔を見てごらん。」
純子ママが裕次郎の体を鏡台の方に向けた。
鏡の中には可憐な、美少女といっても通りそうな女の子がいた。
裕次郎は思わず息を飲み込んだ。
化粧のせいだろうか、さっきまで男らしいと思っていたその双眸は大きくキラキラと輝き、すっかりと女性の眼差しにと変わっていた。
あくまでも白いきめ細やかな肌は唇に施されたピンクのルージュの色を引き立たせ、若く清楚で可憐なイメージをかもし出していた。
裕次郎がもし街でこのような女性を見かけたなら、きっと目が釘付けになってしまっただろう。とにかく人の目を引き付けるのは間違いない美少女となっていた。

女にされた35

裕次郎はいけないと思っていても鏡から自分の目をそらせる事ができなかった。
「いやはや、こいつは・・・美女になると思っていたけど・・・まさかここまでとは・・・」
古田の兄貴が感心したように言った。
もちろん、それは純子ママのコスメの腕が一流だったこともある。しかしそれ以上に裕次郎の顔の造作や肌のきめ細かさが化粧の力により最大限に引き出されたものだった。
周りのヤクザ達の口々の賞賛の声に、裕次郎は今までにない気恥ずかしさを覚えた。
それは屈辱や恥辱とはまた違って、どちらかというと嬉し恥ずかしい気持ちだった。
・ ・・なんで、なんで、オレは女の化粧されて、怒り狂わないんだ。それどころか、すっげえ恥ずかしいけどちょっとこの顔気に入っちまった、ヤバイぜ、これもホルモンの影響だろうか・・・
裕次郎は恥ずかしさで少し頬を赤く染めながらもまだ鏡を見つめていた。
もちろん、まだ女性ホルモンの魔力は裕次郎の脳をそこまで女性化しているはずもなかった。
それは「女の顔」という外面を与えられたことによって、徐々に裕次郎の精神が変化をしてくる前触れのようなものだった。
「はい、じゃあ着替えの練習よ。」
純子ママの声に裕次郎は我に返った。
振り向くと、いつの間にかベッドの上に女物のランジェリーが並べられていた。
心の中では、女の下着なんか絶対に着ないぞという声がこだましていた。しかしそれと同時に、女の化粧までされてしまったんだから、この際開き直って着ちまえ着ちまえという声もこだましていた。
裕次郎はどうしたらいいのか分からなくなって、鏡台の前から立ち上がり、フラフラとベッドのそばまで行った。
「はい、まずはショーツからね。」
純子ママは裕次郎の手に小さな布切れを渡した。
見るとそれはいかにも女らしいピンク色のレースをふんだんに使ったパンティーだった。
裕次郎はまだ決心がつかなかった。
このパンティーを穿いたら最後、急勾配の斜面を転がり落ちるように完全に女にされて二度と男に戻れなくなってしまう、そんな予感が裕次郎の全身を駆け巡っていた。
・ ・・しかし、しかし、去勢されてしまった身だ、女性ホルモンも注射されてしまった。化粧もされてしまった、もうこれ以上なにをやっても無駄だ、逆らえば後ろにいるヤクザ達に痛い目にあわされるだけだ、それなら、それなら、たかが女の服を着るだけだ、別にそれでもいいじゃん・・・
裕次郎は少しずつではあるがそのように考え直しはじめてきた。
「ほら、早く穿いて、それとも女の子のショーツ穿くのが恥ずかしいの?」
純子ママがパンティーを持って逡巡している裕次郎をせかした。
「おらおら、早く穿けよ、これからずーとお前は女の下着しか穿けないようになるんだから、トロトロすんな。」
サブがいらだったような声で裕次郎に怒鳴りつけた。
その声にビクッと震えた裕次郎は股間のビニールをはがし、その女らしいパンティーを急いで穿き始めた。
穿いてみると、あんなに小さな布切れが嘘のように裕次郎の尻を包み込んだ。

女にされた36

去勢され、睾丸がなくなったせいだろうか、女物のパンティ特有の狭い股ぐりのところもなんなく裕次郎の残されたペニスを余すところなく包み込んだ。
・ ・・ああっ、本当に穿いちまった、女の下着穿いちまった。これじゃあ変態じゃんか・・・
裕次郎の心に後悔の念がよぎった。
・ ・・でも女の下着って意外と気持ちいいな、すべすべしてピタッとフィットして・・・
裕次郎はそう考えた自分に驚き、必死でその考えを打ち消そうとした。
・ ・・なんてことだ、パンティー穿くのが気持ちいいなんて、オレはまだ男だぞ、そんなこと思っちゃあいかん・・・
「次はブラよ、ほらショーツと同じ柄のレース模様になっていて可愛いでしょ」
差し出しされたブラジャーは、純子ママの言う通りパンティーと対の可憐なレースがあしらわれていた。
「その前にほら、これが人工オッパイ、これをブラの中に入れておくと、本物のオッパイみたいに重量感があっていいのよ。最近は便利よね、こんなものがアダルトショップで安く手に入るんだから」
純子ママは肌色のお供え餅のような人工乳房を箱から取り出して裕次郎に見せた。
それはちゃんと乳輪まで精巧に作られていた。
裕次郎は気恥ずかしさのあまり思わず顔をそむけた。
「あら、恥ずかしいの?本物のおっぱいが胸にできるまでの辛抱よ、これつけるだけでね、自分が本当の女性になったような気分になるんだから不思議よね」
純子ママは喋りながらブラジャーの内側のカップにその人工乳房を付けた。
「じゃあ、そのバスタオル外して。」
純子ママが指示する。しかし裕次郎はその言葉に躊躇せざるを得なかった。
何といっても胸の前で止めているバスタオルを外してしまえば、女物のパンティー一枚の姿をみんなの前にさらけ出すことになってしまう。改めてその姿をヤクザ達に見られ、ビデオに収められるのは抵抗があった。
・ ・・ええい、どうとでもなれ・・・
裕次郎は半ばヤケ気味にそう思った。
いや、それはむしろ女のランジェリーを穿かされたことによって、彼の心の抵抗線が少しずつ突破されたことをあらわしているのかもしれなかった。
裕次郎は胸の前で止めてあるバスタオルを外した。
パラリと床に落ちるタオルを目の片隅に捉えながら、裕次郎はブラジャーを受け取った。
それはずっしりとした重量感を持っていた。もちろんカップの中に入れてある人工乳房のせいだった。
・ ・・とほほ、ブ、ブラジャー付けるハメになろうとは・・・
裕次郎はぎこちない動作でそのブラジャーの肩紐に腕を通し、胸にぴったりと当ててみる。
両手で支えているブラジャーは本物の女のおっぱいのような重量感と質感だった。
・ ・・こ、これも殴られたり、殺されたりしないために仕方なくやっていることなんだ、好きでやっていることじゃあない・・・
裕次郎は自分の心に何度もそう言い聞かせた。
ブラジャーのフックを止めようとして、体の後ろに手を回した裕次郎はそれが以外に難しいのに気がついた。
何度やってもうまく止められない、出来たと思うと、実際は2本あるフックのうち1本しか掛かっていなかったりする。
初めてのブラジャーと悪戦苦闘する裕次郎をビデオカメラは意地悪にも克明に記録していく。

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