女にされた  28〜32 作:摩火

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女にされた28

「そうね、この子美人系というより、可愛い娘系の顔立ちだわね。ニューハーフで可愛い娘系って数が少ないから、磨けばきっと超売れっ子になるかもね。それに肌も色白だし骨付きも背丈もどちらかというと華奢な感じがするわね。これで本当に今までそっちの気がなかったの?」
純子ママは喋りながら手のひらを立てて口の横にあてた。言うまでもなくオカマを表わす仕草だ。
「ああ、なかったみたいだな、女房と子供が一人居る、ノンケじゃあないかな。」
古田の兄貴の言葉に、純子ママはちょっと困ったような顔をした。
「そうなの?本当のノンケだとこの世界に馴染むまで大分調教が必要ね。女性ホルモン入れ始めると、少しずつセックスの対象も男性に変わって来るけど、身も心も女性化するまで悠長にも待っていられないし、急に大勢の男の人の相手すると嫌悪感で精神的におかしくなっちゃって自殺しちゃうし・・・」
純子ママは長椅子に寝そべっている裕次郎を眺めながら思案するように頬に手を当てた。
その裕次郎は、昨日から一睡もしていなかったことと、手術やら暴力やらで体力を大きく奪われたこともあって、いつの間にか長椅子の上で寝入ってしまっていた。
「実はこいつの娘を預かっている。最初は、女房が俺の金をかっぱらってトンズラしたカタに娘をソープあたりで働かせて金を返してもらおうと思った。ところがこいつを見て考えが変わった。娘はブスだが、こいつは磨けば上玉になると思った。それで娘をソープ嬢にさせない代わりに、こいつが身代わりで体を売るという約束にした。だから逃げたり自殺したりしたら娘がどうなるかこいつは知っている。だから女装させてどんどん客取らせていいんじゃあないか?」
古田の兄貴分は裕次郎が寝てしまったこともあり、そんな酷いことをさらりと言ってのけた。
「うーん、でもねえ、こういうことは順序立ててやらないと、男性に対する嫌悪感が強いままだと本当におかしくなっちゃうのよ・・・いいわ、ちょっと思いついた方法あるから、それから試してみるわ。」
どうやら純子ママは裕次郎の調教プランを考えついたようだった。
その調教プランは最終的に裕次郎を男好きの淫乱な売春婦に変える、悪魔的ともいえるプランの導入部をなすものだった。しかし、すっかり眠り込んでしまった裕次郎にはそんな悪魔的プランが考え出されたことなど知る由もなかった。

女にされた29

「ところで、この急に失踪しちゃうと家族なんかから警察に捜索願い出されないかしら。」
「ああ、そこは大丈夫だ。以前こいつの女房から聞いた話では、双方の実家と勘当状態らしいし、当然親類縁者とも連絡が途絶えているということだ。娘はズベ公で家出同然だったから、探すヤツはいない。やっかいなのは会社だな、女房は俺の金2000万・・・こいつには8000万と言っているがな、かっぱらって身をくらませているんで当然家はもぬけの殻、会社が異変に気がつくと警察に通報が行くかもしれない。」
さすがの古田の兄貴も純子ママに指摘され、そのことに思い至った。確かに警察に介入されてはやっかいだ。
「なら、あたしにいい考えがあるわ。誰かこの子の家まで行って、この子の名刺持ってきてくれない?」
「名刺?名刺ならここにありますぜ。」
サブがズボンのポケットに手を入れて黒皮のサイフを取り出した。そして中から名刺を2-3枚取り出す。
「へへっ、こいつ失禁した時に、ちょっくらサイフ失敬させてもらいやした。あんまり入っていませんでしたけど。」
サブが悪びれもせず取り出した名刺を純子ママに手渡した。
「・・・お前は、相変わらず手癖が悪いな。」
古田の兄貴が半分呆れ顔でサブを見た。
「まあいいわ、これで手間がはぶけた。」
純子ママはそういいながら名刺をまじまじと見る。
「どうするんだよ、そんな名刺。」
不思議そうな顔つきの古田の兄貴を尻目に純子ママは部屋の掛け時計をチラッと見た。
時刻はいつの間にか朝の9時を回っている。
「だって、あんたこの子のタマタマ抜いただけじゃああき足らず、お尻の毛まで抜き尽くすつもりでしょ、だったらいきなり会社無断欠勤で懲戒解雇にでもなったら、退職金とか手に入れられなくなるじゃあない、それにこの子の会社、商事会社よ、商事会社といえば給与もいいはずよ。昼間会社で働かせて、夜はニューハーフの娼婦として客を取らせれば一挙両得じゃあない。」
その言葉にヤクザ達は一斉に納得したようだった。
純子ママは携帯を手に取ると、裕次郎の名刺に出ている電話番号に電話をかけた。
「・・・もしもし、もしもし、お忙しいところ恐れ入ります。原裕次郎の家内でございます。・・・はい、いつもお世話になっております。大変恐縮ですが、原の上司のかたはいらっしゃいますでしょうか・・・はい、恐れ入ります。」
純子ママは受話器の送話口に手をかぶせうまくいきそうとばかりに古田の兄貴分にウィンクしてみせた。
「は、はい、原の家内でございます。どうもいつも主人が大変お世話になっております。・・・・はい、実は宅の主人が昨日夜から発熱しまして、今も40度以上あってなかなか起き上がれない状態になっております。・・・はい、ご迷惑は重々承知しております。これから病院へ連れて行きますが、数日は出社は無理なのではと・・・はい、はい、どうも大変申し訳ございません。体の管理は今後気をつけてまいりますので、はい、ではごめんください。」
純子ママの策略はどうやら怪しまれることなく成功したようだった。
「ほう、なかなかうまいもんだなぁ」
感心したように古田の兄貴が言った。
「あら、こんなことお茶の子さいさいよ、なんてったって元エリートコースのサラリーマンだったんですからね、段取りの純ちゃんって社内では有名だったのよ。」
「そのエリートサラリーマンがなんでまたニューハーフくんだりに身を落としちまったんだよ。」
古田の兄貴はそう言いながら純子ママの股間を嘗め回すように見た。
体にぴったりと密着している彼女のクロップドパンツの股間は本物の女のようにすっきりとしており、男性器の痕跡のようなものすらうかがえない。いや、むしろ女性器特有の割れ目のような形が薄手のクロップドパンツを通して見えてくるようだった。
「まあ、なるようになっちゃったって感じね。」
自分から水を向けたくせに、純子ママは肩をすくめあまり過去のいきさつを語りたくないようだった。
「さてと、これで数日は時間を稼げたわけだから、その間に色々と計画練ったり準備したりしなくちゃあね。」
苦しそうに時々顔をゆがめながら寝入っている裕次郎を見ながら純子ママはうっすらと薄笑いを浮かべながら言った。

女にされた30

裕次郎はここ数年来、なかったような最悪な気分で目が覚めた。
なんとなく心が憂鬱になっている。
口の中も水分が少ないのか、ニチャニチャして気持ちが悪い。そしてどういうわけか股間に、にぶい強い痛みがあった。
・ ・・今、何時だろう、そうだ、会社は・・・しまった、寝過ごしたか・・・
裕次郎の頭に真っ先に浮かんだのはそんなことだった。それはサラリーマンとしての悲しい性だった。
部屋の中は暗かった。しかし、部屋にある窓のカーテン越しにうっすらと明かりが差し込んでいる。
・ ・・あれ、あんなところに窓なんてあったっけ・・・
まだ寝ぼけ眼で、自分の寝室にいると思い込んでいる裕次郎は、窓の位置が違っていることを不思議がるばかりだった。
そして起き上がろうとして、裕次郎は自分がベッドに寝ていたことに気がついた。
裕次郎は自宅では必ず和室に布団を敷いて寝ている。それがベッドの上に寝ているということは、自分の部屋ではないということだった。
暗闇の中であたりを見回し、目をこらした裕次郎は窓から入ってくる僅かな光の中で、ベッドの横のサイドテーブルにベッドスタンドらしきものがあることを発見した。
裕次郎はスタンドのスイッチを手探りで探し当てると明かりを点けた。
白熱電球の光がシェード越に部屋の中を照らし出した。
そこは裕次郎がはじめて見る部屋だった。
部屋の壁際には三面鏡付の化粧台が置いてあった。その上には所狭しと化粧水やら口紅やらが載っている。
部屋の隅にはタンスとハンガーが置いてあり、そこに服が大量にぶら下がっているのが見えた。
壁紙はピンクで統一されていた。その壁にコサージュのようなものが飾ってある。カーテンもフリルがついたフェミニンなものだった。
どう考えてもこの部屋は妙齢の女性のものだった。
と、その時、裕次郎の脳裏にどっと昨日の記憶がよみがえって来た。
・ ・・ああ、そうだった、オレはキンタマ抜かれて・・・女性ホルモンまで体に入れられてしまったんだった・・・
その記憶は裕次郎を更に陰鬱な気分にさせた。
・・・それでやつらはオレをこんな女部屋に入れたのか・・・本当にこのオレを女にしちまうつもりなのか・・・
裕次郎は自分が素っ裸なのに気がついた。
体を見下ろすと自分の無毛にされたペニスが力なくダランと垂れているのが目に入った。
そのペニスの下、陰嚢に収まっているべきものがもうない
裕次郎はその事実を必死に考えまいとした。しかし、そうしようとすればするほど、失った睾丸へと思いは立ち戻ってしまうのだった。
・・・そうだ、胸は・・女性ホルモン打たれたんだった、まさか・・胸は大きくなっていないだろうな・・・
裕次郎は自分のまったいらな胸に手を当てた。
もとより一日で胸が膨らんでくるはずもない、しかし今の裕次郎にはそんなことを考えている余裕など一切なかった。そのために、胸を触り揉んでみた彼には多少胸がふくらんでいるような錯覚を覚えたとしても不思議ではなかった。
・ ・・胸が、胸が大きくなってきている。・・・大変だ・・・
裕次郎の心は更に不安でいっぱいになった。
・ ・・このままでは本当に女の体にされてしまう・・・早くなんとかしなければ・・・
しかし、あせればあせるほど、どうしたらいいのか分からなくなってしまう裕次郎だった。
どの位呆然としていただろうか、裕次郎はのろのろとその体を動かし始めた。
・ ・・ここから逃げ出そう、そして警察に助けを求めよう・・・
もう何度そう決心したか分からなかった。
しかしその度に娘の宏美の身の安全が気にかかってしまう。
今、ここを脱出できたとしても、彼らは娘をひどいところへ売り飛ばしてしまうに違いない。いや、もっとひどいことは、殺されてしまうことだった。
考えはいつも堂々めぐりだった。
・ ・・そうだ、とりあえず逃げられる方法だけは考えておこう、そしてなんとかして宏美と一緒に脱出できる方法をまた考えよう・・・
それは最後にたどり着いた考えだった。そしてとりあえずの方針が固まると、少しは気が楽になるような感じがする裕次郎だった。

女にされた31

裕次郎は何か脱出の道具になるものはないかと、部屋の中を調べることにした。
部屋の壁には天井の蛍光灯のスイッチらしきものがあった。
スイッチを入れると、ベッドスタンドの何倍もの明るさが部屋の中を照らした。
その明かりにしばし目をしばたいた裕次郎は、改めてその部屋のフェミニンな感じに閉口した。
部屋を調べようと立ち上がった裕次郎は、まだ自分の体に力が入らないことに気がついた。
試しに数歩歩いてみる、しかしどうしたわけか体がふらついてしまい、まっすぐに歩けない。
よく巷には「キンタマを抜くとバランス感覚が狂って真っ直ぐには歩けない」と言う話があるが、今の裕次郎は正にそのような感じだった。
そのふらついた歩きのまま裕次郎は気になっているハンガーとタンスに目を移した。
ハンガーには服がぶら下がっている。
そのハンガーに近寄ってみた裕次郎は、思った通りそこに掛かっている衣服がすべて女性の物であることを確認した。
しかし、それは単なる女性物の衣服ではなかった。
そこには、白やピンクや青の派手なマイクロミニのワンピースドレスがかかっていた。また女子高生のものらしいセーラー服や、看護婦の白衣、メイドかウェイトレスの着るような衣装、OLの制服、赤いチャイナドレスやらなにやらが大量にぶら下がっていた。そしてその全てがいかがわしい店の女の子が着るような作りで、スカート丈が極端に短かったり胸元が大きく開いたりしているものだった。
それはフェミニンというより、セクシーな、いや、むしろ男の性的要求を極限まで刺激させようとする目的で作られたものだった。
裕次郎は思わず身震いをした。
・ ・・まさか、こんなものを・・・こんなものを破廉恥なものをオレに着せようというのか、あいつらは・・・
裕次郎は屈辱で顔がカァーッと熱くなるのを感じた。
こうなってくると、タンスの中は見なくても何が入っているのか見当はついた。しかし、タンスの引出しには何か脱出に利用できるものが入っているかもしれない。
裕次郎は思い切ってタンスの引き出しを開けてみた。
タンスの引き出しの中は裕次郎の予想通り、大量の色とりどりの女物のランジェリーで埋め尽くされていた。
そのどれもが水商売の女が好みそうな派手な色使いのものだった。
次々と引き出しを開け、中を手探りしてみる裕次郎のは次々と女らしいパンティーやらブラジャーやらスリップやらボディースーツやらパンストやらの洪水で立ちくらみがしそうだった。
・ ・・だめだ、ここには脱出の道具に使えそうなものはない・・・
裕次郎がタンスの中をかき回すのをあきらめて調査を終わろうとしていたちょうどその時に、部屋のドアが開いた。
部屋の中にドヤドヤと入ってきたのは、純子ママを先頭とした例の3人のヤクザ達だった。
長年の習慣だろうか、振り向いた裕次郎は反射的にたまたま手に持っていたスリップで前を隠した。
「あらまあ、部屋の明かりが点いたので来て見たら、お嬢さんのお着替え中だったのね。」
純子ママが裕次郎がとっさに持った淡いピンクのレーススリップを指差しながら言った。
その言葉に裕次郎はうろたえてしまう。

女にされた32

・ ・・これじゃあ・・こんなもの手に持っているところを見られたら、丸で・・・丸で自分から女の下着着ようとしているみたいじゃあないか・・・
「い、いや、こ、これは・・・」
まさか、逃げ出すための道具を探していましたなどと言える訳がなかった。
「ハハハ、キンタマ切られて女性ホルモン注射されて、たった一日で女の下着穿こうとするぐらい身も心もオカマになっちまったんだ。もともと最初っからそっちの気があったんじゃあねえのか、ハハハ」
サブが遠慮なく笑い声をたてた。
「まあまあ、いいじゃないの、せっかくこの娘自分から女の子の下着着て女装しようとしていたのよ。それだけ女の子になる決心がついたということじゃあないの。だったらお姉さんが手伝ってあげる。うんと可愛い娘に仕上げてあげる。」
純子ママの瞳が怪しく輝いているようだった。
その怪しいまでの迫力と、3人のヤクザ達の無言の威圧に怯えて裕次郎は頷いてしまった。
「ならまずお風呂ね、体をきれいにして無駄毛をそり落とさなければ。」
純子ママの言葉に裕次郎はイヤイヤ風呂場に連れて行かれた。
そこで裕次郎は小さなビニールとガムテープを渡された。
「これでオチンチンの傷口の部分覆ってガムテープで止めて、お湯が傷口に入って化膿したら大変だから。」
裕次郎は背後に控えているヤクザの暴力の影に怯え、大人しくその言葉に従うしかなかった。
ペニスを折り曲げるようにして上からビニールをかけていく。陰嚢の傷口がガーゼで覆われているとはいえ、ペニスを上から押さえつけると、けっこうな痛みが走った。
「・・・うううっ」
痛さにうめきながらも裕次郎は無毛の股間になんとかビニールをかぶせ、ガムテープで止めることに成功した。
「よしよし、いい娘ね。よく我慢できたわね。」
純子ママも着ていた服を脱ぐとブラジャーとパンティー姿になった。
たわわに実った乳房が胸にエロチックな谷間を形作っている。
そばで見ていたヤクザ達がゴクリと生唾を飲む音が聞こえてくるようだった。
「いやはや、とっても作り物とは思えねえなぁ」
古田の兄貴が感極まったような声で言った。
「どう、このボディ素敵でしょ、この娘もそのうちアタシみたいなナイスバディになるわよ。いままでいろんなニューハーフを見てきたけど、この娘は特別、そんな気がするの。」
純子ママはよだれを垂らさんばかりに見ているヤクザ達に向かって大きな魅惑的な尻を突き出し、プリプリと挑発的に数回振ると裕次郎を連れて風呂場の中に入っていった。
その浴室はマンションにしてはずいぶん広く出来ていた。
広々とした洗い場にはウレタンのマットが敷いてあり、大人が手足を伸ばし横になれそうなくらいだった。
そのウレタンマットの上に、よくソープなどに置いてある真中が大きく開いているスケベ椅子と称するものがあった。
裕次郎はそのスケベ椅子に腰掛けさせられた。
「この椅子にそうやって座れるのも今が最後かもね、この次は椅子の前にひざまずいて男の人にご奉仕することになるのよ。」
純子ママは上気した顔で裕次郎をからかった。
その裕次郎はじっと唇ををかみ締めて、無言でその屈辱の言葉に耐えるしかなかった。

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